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暴力団が警官の私有車情報入手、自宅割り出しか

7月24日10時26分配信 読売新聞

 愛知県警が先月、同県豊田市内にある山口組系暴力団事務所を公務執行妨害容疑で捜索した際、豊田署員ら38人の私有車のデータが記載された「登録事項等証明書」を見つけ、押収していたことが23日、わかった。

 組員が署員らの自宅周辺をうろつく姿も目撃されている。

 山口組はここ数年、警察に対する情報収集活動を各地で活発化させているが、県内でこうしたケースが発覚するのは珍しく、県警は「証明書から自宅を割り出し、署員らに心理的な圧力をかけている」とみて、警戒を強めている。

 捜査関係者によると、同証明書を隠し持っていたのは、同市山之手に事務所を置く山口組系の正心会。同会幹部(41)は先月3日、事務所の捜索を行った捜査員に対し、「お前の家はわかっているぞ。許さん」とどう喝し、脅迫容疑の現行犯で逮捕された。県警が同10日、改めて公務執行妨害容疑で事務所を捜索したところ、署員ら38人分の同証明書38枚が出てきた。

 さらに、県警が証明書を交付する運輸支局に問い合わせた結果、組側がこのほか、同署暴力係の捜査員2人の証明書も入手していたことがわかった。

 複数の署員宅でこれまで、「住所はわかっている」などといった電話があったほか、周辺で組員の姿が目撃されていた。ある捜査員は、自宅近くで高級車に乗った組員を見つけ、職務質問したところ、組員が「近所に借金を取り立てにきただけだ」などと言って、立ち去ったという。県警幹部は「駐車場に止められた私有車のナンバーを確認して証明書を入手。署員らへの心理的な圧力や嫌がらせに使っている」と話している。

 山口組は2005年の組長交代後、警察の動きをつかんで摘発を逃れたり、捜査を妨害したりするため、「警察対策」に組織的に取り組んでいるとみられ、大阪府警でも06年、大阪市内の山口組系事務所から押収したパソコンを調べた結果、機動捜査隊などの捜査車両ナンバーを記録していたことが発覚している。

最終更新:7月24日10時26分

読売新聞

 

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