近づく衆院選 公明8小選挙区の情勢<下>
公明新聞:2009年7月24日
大阪6区
大阪市(旭区、鶴見区)、守口市、門真市
3度目挑戦の民が 優勢。福島と大激戦
福島 豊 51 党政調会長代理 公明前=自民推薦
村上 史好 57 元大阪市議 民主新
矢野 博之 70 元守口市議 共産新
上杉 智子 44 党府副代表 諸派新
公明前職・福島豊が、3度目挑戦の民主・村上と生き残りをかけデッドヒートへ。これを共産・矢野が追う展開。
民主・村上は活発な運動で支持基盤を固め、前回を大きく上回ることは確実。毎回得票増で知名度も高い。与党批判の世論を背景とした民主への追い風に乗り、無党派層へも浸透。優勢を保ち圏内をうかがう。共産は元守口市議8期の矢野を立て街宣活動を繰り返す。
公明の福島は今まで支持を受けていた保守層が民主に流れている上、新住民層などへの拡大も弱く、情勢はかつてない厳しさ。
大阪16区
堺市(堺区、東区、北区)
民主がリード。北がわ、総拡大急げ
北がわ一雄 56 党幹事長 公明前=自民推薦
森山 浩行 38 元府議 民主新
岸上倭文樹 64 元府議 共産新
中川 義衛 49 医師 諸派新
追い風に乗る民主がリードし、公明前職・北がわ一雄が追う屈指の激戦区。共産新がこれに続く。
市・府議を経験した民主・森山は前回の市長選にも出馬し知名度抜群。出馬表明から約1年間、駅立ちやミニ集会などを活発に展開し浸透。無党派、保守層にも激しく食い込む。北がわ落としに照準を当てる党本部も“最重点区”に指定。党幹部を集中的に投入している。共産・岸上は街頭演説を積極的に行っている。
反与党の逆風をまともに受ける北がわは、著しい民主の伸長で極めて危険な状況に。
兵庫2区
神戸市(兵庫区、北区、長田区)
民主が優位。赤羽は 逆転へ大攻勢を
赤羽かずよし 51 党副幹事長 公明前=自民推薦
向山 好一 52 前神戸市議 民主新
井村 弘子 63 元兵庫県議 共産新
竹内 知弘 45 団体支部長 諸派新
民主・向山が大きくリード、公明前職・赤羽かずよし、共産・井村が続く。
大手企業労組出身で神戸市議を2期務めた向山は、有権者の半数以上を占める北区に強固な地盤を持つ上、全域で無党派層へ浸透。一部、保守層にも食い込む。加えて国内最大労組・UIゼンセン同盟の支援で組織票の上乗せも狙う。井村は元県議の知名度を生かし、支持層の拡大に躍起。直近の国政選挙の比例区票は公明3.8万票に対し、民主は7万票超だった。
兵庫8区
尼崎市
新党日本代表と激突、冬しば重大局面
冬しば鉄三 73 元国土交通相 公明前=自民推薦
庄本 悦子 55 党地区役員 共産新
市来 伴子 32 元衆院議員秘書 社民新
田中 康夫 53 党代表 新党日本新
角出 智一 43 党兵庫本部副代表 諸派新
公明前職・冬しば鉄三は、参院議員からくら替えを表明した新党日本代表・田中と激突。重大局面に。これを共産・庄本、社民・市来が追う展開。
民主の全面支援で追い風に乗る田中は、マスコミにもたびたび登場し、選挙区内に一瞬にして名前が浸透。その勢いで冬しばを狙い撃つ。庄本は活発な街頭宣伝活動を展開。市来は小会合にこまめに顔を出す。
公明の冬しばは与党への逆風を受け、保守層を含めた幅広い支持基盤を固め切れていない。投票率の大幅アップも予想され、このままでは危険な状況。
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