選挙戦に向け各政党のPR戦略活発化 自民は民主を「アニメ」攻撃 民主はゆるキャラ増員
真夏の選挙戦に向け、自民党と民主党のPR戦略が活発化している。
動画サイト「ニコニコ動画」で公開されている自民党の公式CMでは、レストランで愛を語る民主党の鳩山代表に似ている男性が登場する。
このCMでは、無計画にプロポーズするこの男性をモチーフに、「民主党の政策は非現実的」と批判する。
作成した自民党は、「日本人には、ネガティブキャンペーンはなかなか難しいという国民性があるので、今回は実験的に行った」としている。
さまざまなところで、民主党との対決姿勢を鮮明にする自民党に対し、民主党の新聞広告は鳩山代表の演説風景をバックに、「政権交代」を強調している。
近々、鳩山代表が登場するCMも発表する予定だというが、民主党には、さらなる秘策があるという。
それが、2007年に登場したゆるキャラ「民主くん」。
着ぐるみの数を3体から8体に増やして挑んだ都議選では圧勝した。
そのためか、民主党の担当者は「8月初旬まで予約でいっぱいです」と話している。
しかし、何よりも広告塔は、やはり鳩山代表だった。
自らの「故人献金」問題も何のその、23日は埼玉県内の5カ所で街頭演説を行った。
鳩山代表は「新しい日本の政治の歴史を皆さん、つくろうではありませんか」と述べた。
一方、麻生首相は、街頭ではなく、建物の中で女性職員らと握手や記念撮影に応じた。
23日は、業界団体回りに徹して、その訪問先は、午前10時前から午後5時まで、実に10カ所にも及んだ。
訪問を受けたJF全漁連は「全漁連に総理がお越しいただいたのは、今回が初めてです」と話した。
両者の動きの違いの意味について、政治アナリスト・伊藤惇夫氏は「(自民党は)いわゆる無党派層を取り込もうと思ってもなかなか難しいと。従来からの組織を固めて、なんとか負けを最小限に食い止めたいという。一方、民主党は、無党派層をよりいっそう民主党支持の方に固めていこうと」と話した。
自民党のネットCMについて、民主党の岡田幹事長は「政権党がやってきたことを批判されるならわかりますが、野党が言っていることをいきなり批判しているだけでは、もう野党の準備をしているんだなとしか思えないですよね」と述べている。
(07/23 19:48)