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占い・名刺交換、お手のもの 言葉がわかる天才柴犬(1/2ページ)

2009年7月24日11時31分

写真:右を見て=長崎市内右を見て=長崎市内

写真:次は左を確認=長崎市内次は左を確認=長崎市内

写真:左前脚をあげて、さあ横断=長崎市内左前脚をあげて、さあ横断=長崎市内

 飼い主の言葉が100以上理解できるという「天才犬」が、長崎市にいる。同市つつじが丘2丁目の土橋進さん(62)が飼うオスの柴犬(しばいぬ)、太郎左衛門(たろうざえもん)君。名刺交換、占い、リモコンの操作……。前脚を上げてから横断歩道を渡ることもできる。太郎左衛門君が出来る技は数えきれない。

 土橋さんと太郎左衛門君が日課の散歩をしているとき、信号が赤になった。「太郎、赤」。土橋さんが声をかけると、横断歩道の前でお座りをした。青信号になり、「オーケー、ゴー」と言うと、首を振って左右を確認。左の前脚をいったん上げて、横断歩道をテクテク歩き出した。

 出会いは6年前の冬。体調を崩して半年間入院した後だった。リハビリのために毎日10分ほどの散歩が必要だと医師から言われ、犬を飼おうと考えていた。

 そんな頃、仕事で訪れた同県島原市の知人宅で、生後数カ月だった太郎左衛門君と出会った。自分の目をじっと見つめる表情に、「他の犬と違うものを感じた」。子犬は、土橋家の一員になった。

 散歩の時に土橋さんから離れないように教えると、すぐに覚えた。家の近くに空き缶を置き、「カンカン持ってきて」と言うと、空き缶をくわえて戻ってきた。

 「こんな賢い子いないな」と土橋さんは確信し、色々な技を教えることにした。

 土橋さんのトレーニングは、反復に重きをおく。できるまで何度も何度も繰り返し、太郎左衛門君もそれに応えた。

 その成果を見せてもらった。10メートルほど離れたところに、ライターや空き缶、テニスボールなど10個の物を並べる。土橋さんが「ボール持ってきて」と言うと、太郎左衛門君は、一直線にテニスボールの方へ向かっていった。「ライター」と言えばライターを、「カンカン」と言ったら空き缶をくわえる。時々失敗することもあるが、ほとんど土橋さんが言った通りのものを持ってくる。

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