2009総選挙
政権選択を問う総選挙の日程が固まった。走り始めた与野党の動きを追った
【経済】アリコ情報流出 原因不明、被害拡大も カード不正使用管理の甘さ露呈2009年7月24日 朝刊 契約者情報の流出問題が浮上したアリコジャパンは、テレビCMを通じた医療保険の販売などで大きな存在感を持つ。ただ、昨年秋の金融危機で親会社のAIGが米政府の管理下となったことに続き、今回は本業での情報管理の甘さも露呈し、同社のイメージや業績の悪化に拍車がかかるのは避けられない。 (杉藤貴浩) アリコジャパンは、情報流出の規模や原因は調査中としており、内部からの情報持ち出しか、外部からの不正アクセスによる取得なのかも特定できていない。 しかし、契約者のクレジットカードが不正に使用されるという実害を考慮すると、流出した情報には契約者のカード番号や有効期限などの重要な内容が含まれる可能性が高い。 ネット上では、こうした情報で簡単に買い物ができるため、被害の拡大が強く懸念される。カードを不正使用された場合の補償についても、アリコは「具体的なことは決まっていない」と説明している。 金融界では今春、三菱UFJ証券で元社員による約百五十万人分の情報持ち出しが発覚したばかり。アリコの契約者にとっては、昨年九月にAIGが経営危機に陥り、アリコをはじめとした日本事業が売却・分離の対象となるなど、不安の尽きない事態が続く。 アリコには保険事業の基本中の基本である個人情報保護に欠陥があった原因を徹底的に解明し、被害を最小限にとどめる努力が求められる。
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