中山氏出馬に県連「迷惑かけるな」と怒り

　自民党の中山成彬前国交相が２２日、衆院宮崎１区への不出馬表明を撤回したことに対し、党県連側は「どこまで迷惑をかけるのか」と怒りを隠さず、地元の宮崎市民からは「理解できない」などと批判の声が上がった。

　中山氏の不出馬表明を受け、公募で上杉光弘元自治相の擁立を決めた緒嶋雅晃県連会長は「われわれは民主的なルールにのっとってやっている。中山氏は『自分党』でしかない」と不快感をあらわに。坂口博美顧問も「たとえ党の公認が出ても宮崎の有権者は認めないだろう」と批判した。

　一方、公認を争う形となった上杉氏は「何とか選挙に出たいという最後のあがきだ。私はわが道を淡々と進むだけだ」と余裕を見せ、民主党県連の井上紀代子代表は「口にしたことを撤回するのは政治家として最低。政治生命が終わるのが恐ろしかったのだろうが、自分のことしか考えていない」と酷評。

　宮崎市の男性タクシー運転手（６０）は「筋が通っていない」と指摘し、自民党支持という男性会社員（５８）も「昨年来、県民の多くが中山氏に良い感情を持っていない。こういうどたばたを見ると政治への関心が冷めてしまう」と顔をしかめた。（共同）

　［2009年7月22日22時35分］