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欠けた太陽 雲の切れ間に 部分日食で肉眼で確認
 | 仙台市内で薄い雲を通して観測された部分日食。ちょうど食の最大のころで、太陽の66%が欠けている=22日午前11時12分ごろ、仙台市青葉区錦ケ丘の仙台市天文台から撮影 |
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国内で皆既日食・部分日食が起きた22日、県内は曇りや小雨となり、待望の天体ショーは観測できない地域が多かった。ただ、一時的に雲が薄くなった一部では、4年9カ月ぶりに部分日食を見ることができた。
特設スクリーンなどで、皆既日食の様子を中継した仙台市青葉区錦ケ丘の仙台市天文台には、夏休みの子どもら約1240人が訪れた。
仙台はあいにくの霧雨で、参加者の多くは館内で中継に見入った。中国・武漢で午前10時24分に始まった皆既日食がスクリーンに映し出されると、参加者は太陽が完全に隠れて外気層「コロナ」が輝く様子などを写真に収めたりした。
外では午前11時すぎに一瞬、雲越しに日食を確認。「見えた」という声に館内の参加者が一斉に館外に出て、空を見上げた。雲が薄くなり、欠けた太陽が姿を見せるたび、参加者からは大歓声が上がった。「食の最大」となった午前11時12分ごろには、約66%欠けた太陽が肉眼で確認できた。
仙台市八乙女小6年の八木聡君(12)と2年の隼君(7)は「天気が悪くて見えないと思っていたけど、初めて見られてよかった」と興奮気味。 市天文台の小石川正弘さん(57)は「聞いたことがないくらいの大歓声だった。日食を直接見て、子どもたちはとても感動していた」と言う。
県内では2012年5月に約9割が欠ける部分日食を観測できる。小石川さんは「梅雨前なので、よい条件で観測できると思う。天文現象に興味を持ちながら待ってほしい」と話した。
2009年07月23日木曜日
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