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時は1981年。ある大人気コミックスのアニメ化が決定し、放映前から大きな話題となりました。そして、多くの注目を集める中、その作品はある一人の若き演出家に委ねられます。その男の名は――。

編集(マ)の『アニメージュ』が愛したアニメ
「どうせオレのページはいつも、カラー4色でもテキストで埋め尽くされてますよ」とぼやいているかどうかはヒミツだが、そんな編集(マ)がアニメージュ誌面を飾ったアニメを分析すると……。
第6回 暴走の季節――『うる星やつら』その1』 2007.11.25


 TVとかで「懐かしのアニメベスト10」的な番組をやってること、ありますよね。なまじ歴史が長くて知名度だけはあるからか、アニメージュの編集部にもときどきTV制作会社さんから「アンケートに答えて欲しい」とか「取材に協力して欲しい」とか「資料を貸して欲しい」とか、電話が掛かってくることがあります。
 で、そんな番組で良く取り上げられる作品が、今回のテーマである『うる星やつら』です。
 いまさら説明の必要はないかもしれませんが、『うる星やつら』の原作は『週刊少年サンデー』に連載された高橋留美子のコミックス。当時から大変な人気で、当然アニメ化は大きなニュースとなりました。

 アニメージュでは1981年11月号で初の表紙をゲット。この号は発売が1981年10月10日でしたが、『うる星やつら』のTVシリーズスタートは1981年10月14日。つまり放映スタートほぼ同時(厳密にはスタート前!)ですが、それだけ当時の知名度も期待度も高かったわけですね。
 そして、この注目作にチーフディレクター(監督)として抜擢されたのが、押井守さんでした。
 『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』や『イノセンス』等の作品で、今では世界にその名を轟かす押井さんも、当時は若干30歳。いわば監督デビュー作です。また、脚本の伊藤和典さんや、キャラクターデザインの高田明美さんをはじめとした、メインスタッフの多くがまだ20代という若さでした。

 シリーズ開始当初は原作ファンに受け入れられなかったり、低視聴率に苦しんだりしたようです。しかし、その若さゆえの情熱や奔放な挑戦が徐々に華開き、マニアックで時に前衛的でさえあるギャグや「暴走」と呼ばれたハチャメチャな作画を武器に、アニメ『うる星やつら』は独特のドタバタコメディへと成長、アニメファンだけでなく、一般の視聴者にも広く受け入れられる人気作品となるのです。

 アニメージュ誌上では第27話「面堂はトラブルとともに」、第67話「君去りし後」、第70話「戦りつ!化石のへき地の謎」、第87話「さよならの季節」といったエピソードにスポットが当てられ、若いスタッフたちのほとばしるエネルギーと新鮮な感覚が紹介されていました。
 コアなアニメファンはいまだに「『うる星やつら』の作画が……」「押井演出のルーツが……」と熱く語ります。一方で、冒頭に書いたようなバラエティ番組でフィルムが流れれば歓声があがり、ラムちゃん役を演じた平野文さんに「ダーリン〜」と呼びかけられた芸人さんが身もだえしたりもするのです。
 実は、こうした幅広い支持を受ける作品は、案外少ない。マニア向けに特化した作品が大半を占める昨今、『うる星やつら』の人気のあり方は考察に値する大きなテーマを含んでいるのかもしれません。

 閑話休題(あだしごとはさておき)――。
 え〜、ちょっと長くなったけど、まだ押井さんのこととか全然書けてないんで、唐突ですがこの項、次回へ続きます。書いてて気づきました。『うる星やつら』って、アニメ史のなかでもむちゃくちゃ重要作ですよ!

 

 
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