我が家の近くに『弐萬圓堂』と云ふ眼鏡屋があります。
先に言つておきますが、私は『弐萬圓堂』の回し者でも無いし、逆に恨みがある譯でもありません、惡しからず。
どの眼鏡でも『弐萬圓』と云ふ事で、それを店名にしてゐる樣です。
これは推測ですが、『二万円堂』では輕い感じなので『弐萬圓堂』と厚みを持たせたのでせう。
看板を見ると「萬」の字もきちんと四畫草冠で正字です。
『弐萬圓堂』としても『にまんえんどう』と難なく讀んで貰へると踏んでの命名と思はれます。
しかし、正字表記としては満點ではありません。
「弐」が惜しい。
「弐」は「二」の古字(古代に使はれてゐて現代では使はない字)なのです。よく『金弐千円也』と領收書等に書くと思ひますが、正字ではない。正字は「貳」です。「貮」とも違ひます。
「二」の古字「弐」と「貝」(『二枚貝』から『二つ』の象徴か?)から成り立つてゐるさうです。
「二」の古字が「弐」
「二」と「貳」は別字
(「貮」は何でせうか…?)
(『弐萬圓堂』關係者方々、特に深い意味は無いです。念押ししておきます。)
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はじめまして。
ブログにコメントするのは初めてで緊張します。
とってもよく勉強されていて感心します。
朝からこのプログを拝見すると脳が活性化されるような気がします。
もし、漢字のリクエストオッケーなら「倖」という漢字について教えてほしいのですが・・。
2008/3/4(火) 午前 8:14 [ mike ]
mike さん、コメントありがたうございます。
ごめんなさい、「倖」は豫定にありません。
常用漢字表に入つてゐる物であれば、いつかは書くつもりです。
2008/3/4(火) 午後 9:31 [ とつちん ]