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冬の夜
文部省唱歌
燈火ちかく 衣縫ふ母は
春の遊びの 樂しさ語る
居竝ぶ子供は 指を折りつつ
日數かぞへて 喜び勇む
圍爐裏火はとろとろ 外は吹雪
圍爐裏のはたに 繩なふ父は
過ぎしいくさの 手柄を語る
居竝ぶ子供は ねむさ忘れて
耳を傾け こぶしを握る
圍爐裏火はとろとろ 外は吹雪
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耳にする機會は減りましたが、私はこの歌が好きです。ゆつたりとしたメロディで一語一語が心に染み入ります。外と内の温度差が雪の白と火の赤で手に取る樣に分かります。
燈火(ともしび)は蠟燭でせうか。最近は使ひませんね。
「灯」よりは「燈」の方が温かさを感じます。(畫數が多いからかな?)「灯」は俗用だつた樣です。音も「登」(トウ)で繫がつてゐますので、やはり「燈」を使ひたいですね。
今日もとても寒い。圍爐裏で暖をとる生活は現代では贅澤でせうか。いつかその樣な生活がしたいです。
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