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百人一首かるた部門 8人、いざ勝負

2009年07月17日

写真

札の位置を真剣に暗記する暁星高校の競技かるた部員ら=千代田区

◆名門・暁星など3校から

 進学校で有名な私立暁星高校(千代田区)は、知る人ぞ知る競技かるたの「名門」校だ。29日から三重県で開かれる第33回全国高校総合文化祭(総文祭)で、「小倉百人一首かるた」部門に出場する都代表8人のうち6人が同校の2年生。文化系だが、勝負師たちがそろっている。
(宇佐美貴子)

 「せめるぞ!」
 「はなすぞ!」

 暁星のムードメーカー、石川陸人さん(16)の声が響く。6月下旬の土曜日。同校で卒業生らを交えた練習試合があった。都代表として一緒に総文祭に出る私立巣鴨高、都立駒場高の生徒も一緒だ。

 クーラーの音も邪魔なくらいの緊張感のなか、上の句が読み上げられると、すかさず下の句の札をバシッと畳にたたきつける。

 「すごい真剣勝負。この集中力は、勉強にも役立つんじゃないでしょうか」と、顧問の青木太朗教諭(41)。

 同校かるた部は、90年代初め創部。高校選手権大会でも何度も優勝。競技かるた部の青春模様を描いて人気の少女漫画「ちはやふる」の作者、末次由紀さんが取材に訪れたこともあるという。

 部員は1、2年生で10人。週4回の練習には、暁星中学の14人も一緒に参加する。

 ルールは、小倉百人一首の中から無作為に選ばれた50首の下の句の札を、相手と自分の手元に25首ずつ置く。上の句が読み上げられると、下の句をとる。先に手元の札がなくなった方が勝ち。

 相手の札をとると、自分の札を相手に渡し、お手つきをしたら、相手から札をもらう。集中力、瞬発力に加え、相手とのかけひきもあり、奥深いゲームだ。

 主将の2年、青山希(のぞみ)さん(17)は、中学で初めてかるたに出会って、のめりこんだ。「かるたには必勝法はない。自分なりの勝ちパターンは持っているけど、試合では100%出せない。今度こそという思いで立ち向かえるのが魅力」と話す。

 総文祭は団体戦。各都道府県の代表8人のうち5人が一斉に試合をして、先に3勝したチームが勝つ。青山さんは「納得のいく勝負をしたい」と意気込みを語った。

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