2009年07月22日の記事
NO! モテコーデ
- モテコーデ
- 2009/07/22 21:41
※このブログ記事は、現在ハンゲームが行っているコミュニティサービス
「モテコーデ」に異議を唱えるブログです。
私がこのブログを書くに至ったきっかけは、
「ハンゲーム24時」に投じたモテコーデの危険性に関する質問が
まさかまさかの オールスルー
されてしまったことにある。
失望した私は、感情をぶつける手段として「書く」ことにしたのだ。
許すまじ、モテコーデ!
1:そもそもモテコーデとは?
モテコーデとは、ハンゲームが今年の6月29日にリリースしたコミュニティコンテンツのひとつだ。
このコンテンツは、
リアルの自分の写真を投稿し、
他のユーザーにそのファッションや
コーディネートなどを評価してもらう、
というコンテンツだ。
元々は20代から30代の女性をターゲットとして企画されたコンテンツで、
リアルファッションの役に立てば、という思いで実現に至ったという。
さらに、この企画を実施するにあたり、
特定期間内に投稿されたコーディネートの中から抽選で、
自分の投稿した写真のコーディネートをもとにしたアバターを配布(2名)、
全国百貨店共通のしょーひん券1000円分を配布(150名)、
というイベントまで行った。
また、この企画を実施するにあたって、既存の利用規約を
モテコーデを正当化するために改悪改正した、という点にも注目されたい。
・自分の個人情報を送信投稿することが可能に
・他人の個人情報であっても「本人の同意」を得れば送信投稿が可能に
※勿論それまでの利用規約では行ってはいけないことになっていたはずだが、
以前の文章が規約のページから排除されてしまった今では、確認のしようがない。
ハンゲの1コンテンツのスタートにしては、随分と腰の入れようが違うように思える。
さて、こんなに大々的にリリースした「モテコーデ」、現状はどうなのだろうか。
2:警鐘を鳴らす大人たち
まぁ、当然といえば当然だが。
リアルの自分の姿を晒す、というおおよそネットにおけるコミュニティにおいて
デメリットの塊でしかないようなコンテンツに、非難が集中した。
6月30日に、私が掲示板の「教えてサロン」にて
[「モテコーデ」の危険性について]
(http://forum.hangame.co.jp/thread/read.nhn?threadno=4063)
というスレッドを立ち上げたところ、瞬く間にスレッドにて激論が飛び交った。
あまりの激論ぶりに、2〜3回炎上したほどである。
勿論そのスレッドでは、「これはない」「危険すぎる」という意見が寄せられた(初期意見)。
しかし、後の同スレッド内にて投稿されたレスに、私を始め多くのスレ住人を驚愕させた。
3:踊る阿呆に見る阿呆
さて、本格的にモテコーデが実施されてみると、どうだろうか。
利用者の年代層は、当初ハンゲームが予定していた20代から30代の女性ではなく、
ネットに関するリテラシー能力や知識の浅い10代の女子に集中した。
よくよく考えてみれば当然である。
少しでも頭のはたらく人であれば、
このコンテンツがハンゲというネット空間で異質な存在であり、
尚且つ危険な存在であることは見抜けるはずであるのだから。
よって、ハンゲの当初のターゲットである20代から30代の女性たちは
このコンテンツを敬遠してしまったようである。
しかし、それは「人生経験のある賢い大人」だからである。
逆に、「人生経験の浅い子供たち」はこのコンテンツをどう見るか?
危険性があるとも知らず、ものめずらしさに飛びつくだろう。
あるいは、自己顕示欲の強い子供たちが、自分を評価してもらいたくて投稿をするだろう。
初めは服の写真だけだったものが、
雑誌のモデルの写真になり(勿論肖像権に関する知識が浅いためだろう)、
↑もしかしたら掲載順は↓の方が先かもしれない。
遂には十代の小中学生が、
自らの写真をモテコーデに掲載するようになった。
また、我が子の写真を掲載しだす頭の悪い親まで登場した、との報告も受けている。
日本オワタ、などと悲嘆している場合ではない。
事態はもっと深刻なのだ。
掲載された写真に対するコメントに、
「コーデよりも足に目がいく」などのコメントが早々についているものを見かけた、
という事例が、かなり初期の段階で報告されている。
「足に目がいく」・・・。
女性の足とは、ある種の色気のある身体パーツの一つである。
それに目がいく。
それはつまり、コメント発言者にそれ系の趣味がある・・・?
そして、別の事例。
顔を掲載した写真を投稿したユーザーのプロフィール伝言板に、
「やっぱりガキの顔やなwww」などのコメントが書かれていた、という報告を受けた。
この事例から、以下のことが予想できてしまう。
利用者(悪用者?)は、顔や体型を見て
気に入ったユーザーに連絡をする。
あれっ、これって・・・
典型的なでいあ系サイトじゃ・・・?
驚くべきことに、このモテコーデは
ログインしていない利用者からも丸見えだという。
もし、このサイトの会員でない男性が、
モテコーデに投稿された写真の女性に連絡をしたい、と思って会員登録をしたならば・・・。
これがでいあ系サイトの仕組みと呼ばずになんと呼ぶ?
さらに、現在報告されている事例で、もっともひどいと思ったのがこちら。
ある親御さんが、
「顔を掲載している子は、危険性を理解しているのだろうか?」
という問いを中学生の娘にしたところ、
「おそらく理解していない。むしろ、顔を出した方が男性から票が取れ、
あわよくばアバターや笑貧券(禁止語句回避のための当て字)をもらえると思っているのでは」
という回答が返ってきたという。
そして、中には
「大人を釣るのなんて簡単だから、と言って勧めてくる子もいる」とのこと。
その親御さんの娘さんは、勿論モテコーデに対して危険意識を持っている。
この例のように、しっかりとネットに関する教育がなされている家庭は安心だが、
今の日本は必ずしもネット教育が万全であるとは言いがたい。
さらに、実際にブログに写真を掲載し、
男性からのリクエストに応えている、
という例まで報告されている。
そしてそのブログコメントには、
「水着見たいな」
「水着は100円じゃダメ」
といった内容が書かれていた、という。
これではほとんど円女攻災(禁止語句回避のための当て字)
ではないか!!
そう、あえて名付けるならば、
「バーチャル円攻」とでも言うべきだろうか。
確信を持って言う。
現状のモテコーデは、円女攻災の温床であり、
ハンゲのでいあ系化に大きな影響を与えている。
この危険性が騒がれてからわずか5日で現実になったというのに、
何故開発スタッフはこれを予見できなかったのか・・・。
4:一番の阿呆は「場を提供する阿呆」だ!
そう、ここで大きな疑問である。
何故これほどまでの危険性がある企画なのに、
発案の時点で誰も異議を唱えず、
この企画を採用したのだろうか。
企画立案者の責任問題も問われるところであるが、
それ以上に、この企画にGOサインをした上層部の判断が問題視される。
そもそも、ハンゲとはどのようなサイトなのか。
リアルとは違う世界で、独特のデザインのアバターで着飾ったり、
ゲームをしたり、コミュニケーションをしたりする場ではなかったか。
そう、そこには根本的に「現実とは違う、もう一つの自分」がある。
つまりハンゲは、
バーチャル・エリア
リアルから超越した仮想空間
であり、
リアル・ワールド
私たちが生きている現実世界
とはまったく別の場所であり、
一緒くたにしてはいけないものなのだ。
ギスギスした現実から脱却し、
仮想空間の世界でちょっと一息をつく。そういう利用者もいるのだから。
それなのに、リアルの世界にまでずかずかと入り込んできたら、
「何様のつもりだ」という反応がきても仕方がない。
「モテコーデとか大きなお世話だ!」
「リアルファッションにいちいち口出ししないで!」、と。
乗り込んでくるコンテンツがでいあ系に直結しそうなものなら、なおさらである。
そういうコンテンツが実施されてしまったら、ある種の人たちは増えるだろう。
しかし、新たに増える利用者は、ハンゲームにとってデメリットしかもたらさない。
逆に、既存の客が自らの身に危険を感じ、ハンゲを離れることも考えられる。
果たして、ハンゲームに有益なのはどちらの利用者だろうか。
利用客を増やしたい、と思うよりも、
既にいる利用者を大事にしよう、と考える方が、企業としてあるべき姿のハズ。
そして、そこからしかるべき収入を得ようとするのなら、それに文句はない。
だが、課金をするかどうかすらわからない新規利用者を増やして、
企業として儲けを得ることは難しいのではないだろうか。
取らぬタヌキの皮算用とは、言ったものである。
いろんな観点から、GOサインを出した上層部の頭の悪さがうかがい知れる。
18歳のガキでも予想できることを、何故いい年の大人が予想できないのか?
フシギである。
5:大人としてあるべき姿
ハンゲは以前から、クリーンコミュニティに尽力することを掲げている。
私に言わせれば、「クリーンコミュニティ(笑)」と言うレベルなのだが。
現在のハンサポのパトロールでは、
まかり歩く著作権侵害や肖像権侵害に
太刀打ちできていない。
そういった権利侵害の常習犯の典型例に多いのは、
「悪いこと」を「悪いこと」として
認識していないことである。
つまり、誰かがそれを「それは悪いことですよ」と教えてやらねばならない。
これは、大人の仕事である。
「何でやっちゃダメなの?」
「それはね、こうこうこういう理由だからやっちゃダメなんですよ。
もし自分がこうこうこういうことをされたら、不愉快になるでしょ?」
「うん、わかったー」
・・・という会話を、サイト登録の時にくどいくらいに繰り返すのが理想系だが、
まぁ、「くどいくらい」というのには無理があるだろう。
だが、でかでかと目立たせるのは絶対に必要だし、
どこのページからでもそういうガイドラインに接続できるくらいのウザさがあってもいいくらいだ。
ページの下のほうに、小さい文字でちょろっと触れるのでは意味がない。
話がそれた。
これをモテコーデに置き換えると、どうなるのか。
悪い大人たちが望むままに写真を撮り、自らの写真をアバなどに変える・・・
という行為になるのだろうか。
ここが重要なところだが、
モテコーデにおける写真掲載に関しては、
全てが投稿者の自己責任となる。
勿論、責任能力を問うことが難しい子供に対しても、
自己責任を押し付けるのだ。
「顔掲載とかしてトラブルが発生しても、
ハンゲームは一切カンケーないからwww」
と、高らかに宣言しているのである。
モテコーデという場を提供しているのはハンゲームであるのに。
責任を負うつもりがないのなら、最初からそんな場を提供するな、という話である。
第一、子供に責任を押し付けるのが、大人のやることだろうか?
いや、企業の姿勢としてもどうだろうか?
子供の見本となる大人がなすべき事は、
提供するコンテンツの危険性がどのようなものであるかをきちんと説明し、
万が一発生しうるであろうトラブルにも適切な処置を取り、子供を守ることではないだろうか。
・・・もっとも、そんな回りくどいことをするよりも、
とっととモテコーデを廃止するなり、
年齢制限をかけてしまえばいいだけなのだが。
6:やっぱりつぶれる!
モテコーデが非常に危険である事は、もはや言うまでもない事実だ。
仮想世界であるハンゲームには、場違いで不要なコンテンツなのだ。
このまま「女児がバーチャル円女攻災をしている」という指摘を無視できるとは思えない。
もし仮に無視できたとしたら、警察や裁判所などの法的介入もありえる。
指摘を受け入れた場合、モテコーデはどうなるのか?
大人の判断ができるユーザーの多くが望んでいる事は「モテコーデ廃止」だが、
おそらくハンゲとしては、
「せっかくできたばっかりのコンテンツだし、すぐに潰すのは気が引ける。何とか残したい」
と思案するだろう。
そのため、何らかの策を講じてモテコーデを継続させるだろう。
おそらく、最有力候補は「年齢制限」だ。
フリマにも講じられている策で、
18歳未満のユーザーはコンテンツの利用ができなくなる、というもの。
これで、バーチャル円女攻災をする年代層は封印できる。
(年齢詐称による抜け穴は存在するが・・・)
そして、ハンゲが当初からターゲットにしていた20代から30代の女性にお声がかかるわけだが、
この世代はモテコーデに対して冷ややかな目を送る。
そう、彼女たちは「大人」なのだ。
何も知らない子供とはわけが違う。
結果、利用者がごっそりと消滅してしまう。
誰も利用しないコンテンツに存在意味はない。
早々にモテコーデはハンゲから消滅することになる。
「女児を守るための年齢制限」からここまでうまく発展するかどうかは、
あくまでも私一人の希望的観点でしかない。
だが、現実的には十分ありえる話である。
ただ一番気がかりなのは、年齢詐称による投稿や、
頭の悪い親による我が子の写真の投稿である。
・・・勿論、この辺も厳しく取締りが行われることを期待するのみだ。
7:終わりに
ハンゲームは、スタッフのおもちゃではない。
スタッフの国でもない。
故に、企画立案者が一人自己満足に浸るだけの企画なんて、
採用されてはいけないのだ。
間違った達成感、まやかしの充実感を得るために「モテコーデ」を企画し、
その責任を全て「自己責任」と決定付けた立案者は、
あまりにも無責任すぎる。
犬の散歩の際、フンを処理しない飼い主と同じくらい無責任だ。
このブログ記事にお目通ししていただいた皆さんが、
この無責任な立案者に対し「NO」を突きつける心を宿してくれるならば、
私はそれで満足である。
そして、その結果モテコーデが消滅し、
子供たちを煩悩に汚れた大人の魔の手から守ることが出来るのなら、
私は・・・そうだな、自分のカリスマ性に自己陶酔して、
「うはwww 俺伝説になるwww」
と調子に乗ることにしy・・・
うわなにすんだやめr
※その後、戦車はスタッフたちがおいしくいただきました。