|
|
きょうのコラム「時鐘」 2009年7月22日
自分のクビが飛んだ瞬間に万歳を叫び、拍手かっさいする。何度見ても奇妙な光景である
ともかく戦いの号砲は鳴った。8月30日ゴールの異例の長期戦。政権選択の大事な戦いだが、きょうばかりは空模様の方が気になる。厚い雲の間からでも、神秘的な日食ショーが見られるのだろうか すすを付けたガラス板で観察するな、と事前に警告があったのには驚いた。子どものころ、そうやって欠ける太陽に興奮したことがある。黒い下敷きをかざしたり、フィルムの切れ端を手にした者もいた。そうしなさいと、確か学校で教わった ガラス板のすすや下敷きなどは、光を遮るのに不十分で、網膜が焼ける危険があるのだという。かつての観察の常識が一転、非常識に変わった。が、万歳三唱の「珍プレー」を見ると、国会の常識は簡単には変わりそうにない やっと実現した解散に、「待ってました」の声が掛かる。千両役者の登場にはつきものだが、褒めるだけではない。大根役者が引っ込むときも、皮肉な客は「待ってました」と、からかう。どっちに転ぶか、意味深長な「待ってました解散」である。 |