麻生太郎首相は11日夜、首相公邸を訪れた自民党の武田良太衆院議員に対し、党内の「麻生降ろし」について「今ここで選挙目当てに(首相を代えるという)姑息(こそく)な行動を自民党が取ると国民に受け取られたら、自民党は終わってしまう。自分は自民党総裁としてしっかり責任を果たしたい」と述べた。12日投票の東京都議選で与党が過半数割れしても、政権を維持し、自らの手で衆院を解散する考えを示したものとみられる。
首相は「選挙前にさしかかり『麻生では選挙に勝てないから』という理由で、内閣総理大臣を代えようとする動きがある」と指摘、「(安倍、福田、麻生と)3代(の内閣)にわたって国民に信を問えていない。今日までの長い(歴史がある)自民党に対しても責任を果たしたい」と語った
これに先立ち、首相は河村建夫官房長官らとも会談。首相は河村氏に対し、都議選について「国政と直接的な関係はない。イタリアの記者会見で話した通りだ」と述べた。【横田愛】
毎日新聞 2009年7月12日 0時23分