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十勝毎日新聞社ニュース

全員が凍死、防寒策は トムラウシ遭難

2009年07月19日 14時13分

道警 ツアー管理体制解明へ
 【新得】大雪山系のトムラウシ山(標高2141メートル)でツアー客ら8人が死亡した遭難事故で、18日に行われた司法解剖の結果、8人全員の死因は凍死だったことが判明した。道警は同日午後、ツアーを企画した「アミューズトラベル」の本社(東京)と札幌営業所を業務上過失致死容疑で捜索、関係者にも事情を聴き、日程やツアー客の防寒対策、ガイドの指示など会社側の安全管理に問題がなかったかを解明する。

遺体安置所となった武道場から車両に移される棺(19日午前9時10分ごろ)

 8人の死亡推定時刻は17日未明で、下山途中の雨と強風により、体の中枢温度が35度以下になる低体温症を発症、凍死したとみられる。

 「アミューズ」社の札幌営業所の捜索は、道警本部と新得署の捜査員4人が入り、18日午後4時までに、関係書類など数十点を押収して終了。東京の本社が入るオフィスビルには、同2時10分ごろ、道警の捜査員が入り、緊急時マニュアルも含む関係書類など段ボール8箱分を押収した。

 道警は18日、ツアーを率いたガイドら2人から、事情聴取した。帯広市内の病院に入院しているほかのガイド1人についても回復を待って事情を聴く方針。ガイドによるツアー強行の有無などについて詳しく調べる。

 また、道警は8人のアンダーウェアやカッパ、帽子などの着衣を捜査資料として保管。18日午後、登山用具などの遺留品が遺族に返された。

遺族に返還するため、遺留品を遺体安置所に搬入する警察官(18日午後2時40分)

 一方、遺体安置所の武道場では19日午前8時半から、前夜に旭川医大での司法解剖を終えた8遺体が次々と霊きゅう車に乗せられ、遺族と共に新千歳空港へ向けて出発した。

 大雨の降る中、遺族は警察やツアー会社の関係者らの傘に入り、集まった報道陣から守られるようにして霊きゅう車に乗り込んだ。みんな一様にうつむき加減で憔忰(しょうすい)しきった様子を見せ、報道陣の問い掛けにも終始無言のまま。中には目をはらした女性もいた。

 午前9時20分ごろ、先に出発した1台を除く7台が隊列をつくり、クラクションを鳴らして悲劇の地を後にした。

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