« サマーピープル・サマータイム | トップページ

2009/07/22

銀河トラベラー

久しぶりにオリエンタルラジオの中田と遭遇し、最近のブログの内容がZipMotorsのことばかりになっていることを叱られる。「そもそも、ZipMotorsって何だ?」とも。もっとキャッチーさを、とアドバイスをいただいたが、そもそも意味合いが違って、数年後の自分が見たときのことを想定してこのブログを書いているため、こんな感じになってしまうのだ……こんな言い訳で許して。

そんなわけで今夜も我が作業部屋ZipMotorsからお届けすることとなる。皆様方には興味のない話かもございませんが、実はワタクシという人間は制作物を作り上げた時の感動の余韻が限りなく短い。数か月、数年かけて作り上げたモノなら、それが終わった時ぐらいは海外にでもいって、少しのんびりと英気を養うというのも長い人生においてはプラスであろうに、完成したその晩さえ酒を呑めれば、「はい、次」となってしまう。

今年、個人的に表に出した作品でいえば、一月の末に『Dr.インクの星空キネマ』という絵本、そしてGWに『ダイヤル38』という舞台、大きくはこの2つ。『ダイヤル38』が終わって2か月チョイだが、もうウズウズして頭がギャーとなっておったところでした。もちろん、絵本第2弾『Zio&Candy(ジップアンドキャンディー)』の制作や、日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の制作は進めておりますが、それらの設計図を作ったのは去年の話で、今はそれをカタチにしている段階。日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾でいえば、一旦手を止めて、勉強し直しの段階。まぁ、つまり1からの作業をしているわけで、0から1を産む作業は『ダイヤル38』以降はない。(漫才は作ってますよ)

そして今日嬉しいことがあった。それは絵本制作の筆を走らせながらボンヤリ考えていた時のこと。新しいお話を思いついたのだ。正確にいえば、おもいついた分と、今まで引き出しに保存しておいた分がうまいこと仲良く合わさってくれた。もちろん、まだまだ詰められていないし、終りも決まっていないし、何より今抱えている2本の制作が優先で、今日思いついた分に手をつけるのは少し先になる。それでも、例えば移動中だとかに、ボンヤリ考える分にはどこにも迷惑がかからないだろうから、ここから毎日が楽しくなる。いつ発表するか、またどんなカタチでのアウトプットになるかもまだ決まっていない。決まっているのは、入口の設定と、おっちょこちょいなギャングが出てくるということ。ここからどんな成長を見せてくれるのか。ボク自身が楽しみ。

「西野はゲームはやらないの?」と訊かれた。この場合はTVゲームをさす。自分の自由時間はボクの中ではゲームのボスを倒すよりも興奮する遊びに使っているつもり。この時間を割いてゲームをする気にはなれない。やったらやったで、ハマリ過ぎてしまいそうな自分がいるというのもある。スケジュールがなかなか決定しなくて、正式なお返事をするのが今日までもつれこんでしまったけれど、今週土曜日の夜に先輩芸人のマキタスポーツさんのライブにお呼ばれすることとなった。正直、あまり面識はない。だけど、それはあまり関係のないこと。表現したモノだけで判断してもらえればいい。それでアウトの札が上がればそれまで。楽しいゲーム。

ガリレオが望遠鏡で夜空の覗き、宇宙への扉を開いたのが1609年。それから400年の今年は世界天文年として定められている。さらにはアポロ11号の月面着陸40周年、さらには46年ぶりの皆既日食だって。宇宙色の強い年。この奇跡的な年に『Dr.インクの星空キネマ』を出せた偶然には感謝せざるをえない。しかしドキドキするね、宇宙。

2009.08.19 『第40回 西野亮廣独演会 大阪公演』