そもそも、テレビ局は、派遣労働についてとやかく言える立場の職場ではない。
あの業界(私も「派遣ディレクター」として籍を置いていたことがある)は、正規の派遣ですらない偽装出向や二重派遣やピンハネアルバイト労働の温床であり、タダ同然で働く業界ワナビーのアシスタントディレクター(彼らの中には「マスコミ業界で働けるなら時給なんか無くても良い」と思っている子たちが常に一定数いて、このことがADの最低賃金を引き下げている)や、スタジオの机の下で寝起きしているサービス残業スタッフみたいな人たちに支えられている、どうにもならないタコ部屋だからだ。
でなくても、事実上の実働部隊であるところの制作会社の社員は、局社員の半分以下の給料で働いている。
「ハケン切り」の品格:日経ビジネスオンライン