埼玉県警監察官室は17日、県警捜査1課の男性巡査部長(34)を県迷惑行為防止条例違反(痴漢)容疑でさいたま地検に書類送検した。県警によると、痴漢行為について客観的裏付けは取れなかったが、動揺して現場から逃走したことが「信用失墜行為に当たる」として本部長訓戒処分にした。巡査部長は同日付で依願退職した。
送検容疑は4月14日午後10時半ごろ、同県春日部市内の東武野田線豊春-八木崎間を走行中の下り電車内で、隣席にいた女性会社員(38)の太ももを服の上から触ったとしている。女性が巡査部長を取り押さえ、八木崎駅で駅員に引き渡した。
県警によると、巡査部長は女性に髪をつかまれた際、車内を逃げ回り駅でも逃走しようとした。「寝ていて気付いたら髪をつかまれていた。頭の中が真っ白になり逃げた」と話し、容疑を否認しているという。県警は巡査部長や女性に繊維鑑定などを実施したが、証拠は検出されなかった。【浅野翔太郎、小泉大士】
毎日新聞 2009年7月17日 17時57分