「大相撲名古屋場所8日目」(19日、愛知県体育館)
和製ホープが大仕事をやってのけた。稀勢の里は朝青龍のおっつけをしのぐと、頭を押さえつけながらの突き落とし。力ずくで全勝横綱を土俵上に転がし、大入りの館内は割れんばかりの歓声に包まれた。
昨年夏場所以来の朝青龍戦での勝利に、「がむしゃらに圧力をかけられたのが良かった」と大きく息を弾ませた。これで1横綱3大関撃破の大暴れだが「横綱に勝った次が大事です」と笑顔はなし。2敗を死守し、見据える先は初賜杯か。
街でよく「日本人も頼むよ」と声をかけられ、肩をたたかれるという。06年初場所の栃東以来、日本人力士の優勝は途絶えている。全勝2人に2差と状況は厳しいが、「まだ(7日間)残っている」。千秋楽まで、がむしゃらに突き進む。