【社会】防寒具持たず、死因は凍死 大雪山系遭難2009年7月19日 朝刊 中高年登山客ら10人が死亡した北海道・大雪山系の遭難事故で、うち8人が死亡したトムラウシ山へのツアーを企画したアミューズトラベル(東京都千代田区)の客らがいずれも低体温症による凍死だったことが18日、道警の司法解剖で分かった。 救助に当たった自衛隊員は「彼らは夏用のシャツで特別な防寒具は持っていなかったようだ」と証言。参加者の1人は「防寒具などの荷物チェックはなかった」と話しており、防寒対策の不備が死につながった可能性も指摘される。 道警は安全管理に問題があったとみて、参加者やガイドから事情聴取。なぜ荒天で登山を続けたのか、計画に無理はなかったか−など、ガイドの判断に重大な過失があった可能性もあるとみて捜査を進める。 防寒具について同社は17日、「持参しない人は登ってもらわない」「当日、ガイドがチェックしたか分からない」と説明していた。 道警は18日午後、アミューズ社の本社と札幌営業所(札幌市)を業務上過失致死容疑で捜索。客の装備品リストや登山行程記録、ガイドとの契約内容に関する資料を押収した。
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