(cache) 2008年10月 - イスラエル・ハイテクベンチャーＣＥＯ兼ＣＳの脱＆非日本仲間日記

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narmuqym
性別	男性
都道府県	中近東
自己紹介
代表者：ＨＰ＆ＳＵＮ研究所を経て米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルＭＰＵの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーＣＥＯ兼ＣＳ。知能の情報処理の根源を研究している。

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2008年10月31日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「カビのはえたフェミニズム」

＜イスラエルのクリスチャンの結婚式＞

「カビのはえたフェミニズム」

「女性解放」やら「ウーマンリブ」やら「フェミニズム」やらが唱えられ始めた１９７０年代。今やカビかび臭いものとなった。要するに欲深い女の言い訳なのだ。ものの見事に喝破していたキリスト正統派の古い雑誌（７４年）を読んで大変関心したので、以下に要約翻訳して紹介する。

＜結婚生活と家族への影響＞

例えば，職業を持つことと健全な家族生活とは両立しないのが普通である。「女性重役は男性の同僚よりも，家庭生活を優先する気持ちがはるかに弱いようである。したがって離婚される可能性は倍になる」という報告がある。どうしてだろう，といぶかるだろう。カリフォルニア州立大学の経営学のある教授は指摘する。「男性は家庭環境を，自分を支える仕組みとみなすが，女性はどちらかといえば重荷とみなす。男は帰宅して気分をくつろがせる。そうするために男は働いているのだ。しかし女性にとって家庭環境は余分の労働量を意味する」。

これは重役だけに当てはまることではなく、（旧）ソ連の女性は欧米の女性たちより一世代早くから労働人口の中に入っており、働きながら家族の世話をするのを重荷と見ている。「働く女性」という刊行物のソ連人編集者は，「女性は家族の中心なので，温かさと愛に満ちた雰囲気をつくるためには男性よりも温かくなければならない」と述べている。女性は二重の重い責任と取り組まねばならないが、一方，多くの夫は家事を分担しない。

ウォール街で最も成功した女性の一人は，争いの別の原因を示した。その女性は誇らしげに，「わたしにとって仕事はレクリエーション」であると言い，「今の仕事は好きなので，譲歩することはほとんどしない」と語った。家族のためにさえ譲歩しない。その人の夫も実業家だが，家族の福祉は二人の子供の世話をする夫に依存している。彼女の同僚の話によると，彼女の熱中ぶりが「家族関係を良いものにしていないことは確かだ」という。

現代のある女性首相の場合もこれに似ています。彼女に政治的野心があったため，家族はあまり顧みられなかった。子供たちは育ち盛りの時，よくおじさんの家に行って泊まった。話によると，「[その子供たちが]一番好きだったことの一つは，家族のように一緒に食卓につくという簡単なこと」であった。自分たちの家では，それは「なかなかうまくいかない」ことだったからである。

最近，ヨーロッパでトップクラスの女性重役4人にインタビューが行なわれたが，そのうちの一人は，わたしの12歳の娘は主人が一人で育てたようなもの，と内幕を語った。子供の世話ができるのは週末しかないと言った女性重役もいた。これらの女性のうち3人には人間味に欠けたところがあることに聴衆は気づいた。

他方，夫が死亡するとか失そうするなどし，そのために必要に迫られて普通の職業に就く女性もいる。そうした女性にとって働き口があるということは，ある意味ではありがたいことであるが，マイナス面との闘いも，いやおうなしに待っている。

＜不利な影響＞

女性の役割が変化しても，良いことばかりというわけでないことは，妻が夫よりも大きな権力や高い職業上の地位を得る場合によく生じる事柄から見て明らかである。セラピストたちによると，この傾向は「著しくなっており，次第に多くの人の結婚生活を危機に陥れていることが認められて」いる。ある夫が口にした不満は代表的なもので、「理性では妻の成功に拍手を送るが，感情的にはいい気持ちはしない。自分などいなくてもいいように感じる。自分が非常に不機嫌なので，そのことでも気がとがめる」。もしクリスチャンの夫婦がいま共働きをする必要があるなら，誠実な態度で話し合い，思いやりを示すようにすれば，そうした消極的な感情や影響を最小限にとどめるのに役立つ。―ペテロ第一 4:8。

女性の遂げた進歩が良いことばかりではないことを示すもう一つの要素は，多くの女権拡張論者＜フェミニスト＞が主に自分たちに都合の良い点を力説するということである。「来たるべき家母長制」という本は，世界が自己中心的な女性たち，「自分にとってどんな利益があるか」と問う女性たちによって牛耳られる時が来ることを指摘している。興味深いことに，さきほどの成功した女性融資家は，ちょうどそのような言い方をしている。自分が利益にあずかれない限り，他の人が企業昇進段階を上るのを助けることには関心がない。「わたしは非常に利益志向です」と，その女性は言う。イエスの助言から考えると，それはどれほど賢明なことなのか？山上の垂訓の中でイエスは，「自分にして欲しいと思うことはみな，同じように人にもしなければなりません」，「次の日のことを決して思い煩ってはなりません。次の日には次の日の思い煩いがあるのです」と言われた。（マタイ 7:12; 6:34）クリスチャンの女性は，そのような問題に関して，言うまでもなくイエスの見方をする。

＜聖書的道徳性を犠牲にしてよいか＞

女性の役割の変化で生じた最大のマイナス面は，疑いもなく，道徳的価値基準が破壊されたことである。女権拡張論者が神や宗教に触れることはまれで，批判的なのが普通である。職業のために結婚を延ばす女性は，多くの場合，性関係を持つのに結婚する必要はないという考えを持っている。

女権拡張論者の運動の非建設的な傾向は，女性の同性愛を支持する態度である。NOW（全米女性機構）は，1971年の年次集会で次の決議を行なった。「NOWは同性愛者の女性に対して二重の圧力が加えられていることを認める。自分自身に対する女性の権利には，自らの性行動を定めかつ表現する権利，および自らのライフスタイルを選ぶ権利も含まれる。NOWは女性同性愛者に対する圧力は，女権拡張運動＜フェミニズム＞が当然取り上げるべき問題であることを認める」。だが，ローマ 1章26，27節にある神の裁きと比較しよう。同性愛に関する女権拡張論者の考えは，要求に応じて人工妊娠中絶を行なうという考えを支持することと多くの場合密接に結び付いている。チュレーン大学法学部の教授，ビラップ・パーシーの，「胎児を処理することを単なる外科処置程度にみなすことは，幾世紀も続いた犯罪学，神学，倫理学を無視することである」という言葉は至言である。

ある報告によると，過去10年間に，女性の重罪は男性の間におけるよりもはるかに急速に増加した。1974年から1979年にかけて，詐欺のために逮捕された米国の女性の数は50％近く増加したが，男性の場合は13％にすぎなかった。女性による横領も同様に50％増加したが，男性の場合はわずか1.5％であった。偽造や通貨偽造による逮捕は女性の間では27.7％増加したが，男性の間では10％以下であった。女性の役割の変化は，犯罪の増加であった。

女性の間のたばこの使用も増加した。喫煙による肺ガンは，女性のガン死の原因のトップである乳ガンに取って代わりつつある。最近の1年間に，肺ガンは女性の間のガン死全体の25％を占め，毎年の増加率は7％である。（７０年代）

＜満足のいく将来―どのように実現するか＞

職業またはキャリアがあれば，ほとんどの女性は生活に対する完全な満足感を得ることができるのか？そうではない。多くの女性もそのことに気づきつつある。「シーソーの上の女: その浮き沈み」の著者であるヒラリー・コーセルは，ある記事の中でこの問題を取り上げ，「もし以前に，結婚生活や母親また主婦であることに関して間違いを犯したとすれば，職業主義やキャリア，成功などの面で女性は再び間違いを犯していないだろうか」と問いかけている。また，「わたしたちは母たちがしていたこと，また父たちがしていたことを何でも実際に行なえるだろうか」とも問うている。

＜富で命は買えぬ！＞

メガン・マーシャルも同様に「愛欲の代価」の中で次の点を明らかにしています。「専門能力という表面の覆いは薄くて，失恋・習慣的な乱交・同性愛行為の実験・妊娠中絶・離婚・ただの孤独といった，個人的に受ける傷が透けて見える」。彼女はまた，女性運動が「自立という神話」を生んだいきさつと，ほとんどの女性に対してそれが実効を挙げていないことを述べています。

マーシャルは結論として，「良い結婚によって守られる，永続する愛がある，ということを我々は信じなければならない」，「人間自体は孤立して存在するものではない」，そして「世話をしてあげるべき人々，また世話をしてくれる人々を，わたしたちは見いださねばならない」と述べている。この言葉は，かつて地上を歩んだ人の中で最も偉大な教師，イエス・キリストの，「受けるより与えるほうが幸福である」という言葉を思い起こさせる。―使徒 20:35。

＜倹しいが幸福な家族の笑顔＞

確かに人間は両極端に走る傾向がある。現代における女性の役割の向上が純粋の祝福となっていないということは，「自分の歩みを導くことさえ，歩んでいるその人に属しているのではありません」という預言者エレミヤの言葉の真実さを正に示している。（エレミヤ 10:23）クリスチャンの女性は，どんな変化が生じてきたかを（その変化に付随する良い事柄と問題点をも合わせて）知ることにより，神の助言に従うことの価値をよりよく認識することができる。神の助言に従うことは『金よりも願わしい』ものであることを経験は示してきた。「それを守ることには大きな報いがあります」―詩編 19:7‐11。

何時の時代でも、オカシナ人間はいるものだ。何でもありの異常な「終わりの時」の様相を呈した世界だからだ。パウロは言う。「3 しかし，このことを知っておきなさい。すなわち，終わりの日には，対処しにくい危機の時代が来ます。2 というのは，人々は自分を愛する者，金を愛する者，うぬぼれる者，ごう慢な者，冒とくする者，親に不従順な者，感謝しない者，忠節でない者，3 自然の情愛を持たない者，容易に合意しない者，中傷する者，自制心のない者，粗暴な者，善良さを愛さない者，4 裏切る者，片意地な者，[誇りのために]思い上がる者，神を愛するより快楽を愛する者，5 敬虔な専心という形を取りながらその力において実質のない者となるからです。こうした人々からは離れなさい。6 こうした人々の中から，[あちこちの]家族の中にそれとなく入り込み，罪の荷を負った弱い女たちをとりこにして連れ去る者が出るのです。[その女たちは，]さまざまな欲望に引かれ，7 常に学びながら，決して真理の正確な知識に達することができないのです」．―テモテ第二 3:1- 7。

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2008年10月29日 / 男の美学＆女の美学

「隣のヤツの為にオレは戦う（戦場の掟：男の美学）」

「男の美学」について、私のヘブライ的見方を語ろう。

男と女、其の間には生物的且つ物理的な大きな差異が存在する。近年、文化的に・社会的に作られたとする性差の荒唐無稽な誇張によるフェミニズムの愚論が罷り通っている。男と女、生物的且つ物理的の異なる個体は初めから"Unequal"であって、文字通り「不・平等」である。変えようが無い厳然たる事実だ。それを無視し、愚にも付かぬ言説をデッチアゲ、自分の欲得が絡むと前へ出たがり、苦難の事件に遭遇すると男の陰に隠れようとする卑劣なフェミニストが多い。

"Fair"に男と女を社会・文化的に扱うことは当然だ。順位付け（１等賞、２等賞といった）は不平等だとか差別だとか、男女差別だとかで異様な光景を目にする小学校の運動会、その短絡思考の社会への侵略、虚構のフェミニズムに踊らされた法や行政のイカレタ対応、害悪は広まるばかりだ。

宗教的観念のバックボーンの欠落した日本にはチェック&バランス機能が存在しない。

女には無い男の美学の一つを語る。事実に基づく映画３本を紹介する。

（１）Ｂｌａｃｋ　Ｈａｗｋ　Ｄｏｗｎ

部族間対立による内戦で無政府状態となったソマリアが舞台だ。全国に飢餓が広まり、少なくとも３０万人が餓死した。部族の一つを率いるアイディ－ドは、国際支援物資を横取りしていた。国際世論に押されて、米国は２万人の海兵隊をソマリアに投入した。１９９３年４月に海兵隊が撤退すると、アイディードらの民兵ならず者集団は、戦いを再会し、６月には国連パキスタン兵２４名を殺害した。また、米海兵隊にも攻撃を仕掛けた。

同年８月、米国は精鋭デルタフォース、陸軍レンジャー部隊、第１６０特殊部隊を投入し、３週間でケリをつけるつもりでいたが、実際には、困難を極め、６週間に至っても、鎮圧は出来ていなかった。

そこで、米軍はアイディード一味を強襲する作戦を展開した。それを映画化したのだ、題名の映画である。凄まじい銃撃戦のシーンが連続する。

基地に生還した兵士の間の会話。

戻ったばかりなのに再び戦闘準備を済ませた陸軍レンジャー兵士に、一緒に戻った海兵隊兵士が聞く。

「また、戻るのか？」
「ああ。仲間が残っているからな」
「そうか」
「故郷にかえると、皆がオレに聞く。『なぜ、戦うんだ？お前は戦争中毒か？』と。だが、オレは答えない。連中には、分らないからだ。オレ達が何のために戦うのかを。国の為でもない。軍の為でもない。隣にいるヤツの為にオレは戦うのだ。それだけだ」

そして、彼は仲間を救いに激しい市街戦の只中へと戻って行く。

（２）Ｋ１９

１９６１年、ソビエト連邦初の核ミサイル原子力潜水艦Ｋ１９が就役した。当時、米国は既にミサイル原潜を就航させ、ソビエトの奥深くにまで到達する核ミサイルを配備していた。米ソ間は冷戦たけなわで、厳しい対立関係にあった。米国には地球を１０回絶滅出来るだけの欠く引きを有志、ソ連は同じく２回破滅させるだけの核兵器を保有していた。一発触発の情勢であった中でのある出来事がおきた。

その時のＫ１９の艦長の判断と行動が、第三次世界大戦を防いだと言ってもよい。

Ｋ１９は北極海氷結面を突き破って浮上し、大陸間弾道弾ミサイルを発射し、それに成功する。しかし、原子炉に問題が発生し、熱暴走の危険とメルトダウンの危機的状況に曝された。炉心温度は上昇する一方であった。強烈な放射線の下での原子炉修理ははかどらず、倒れる者が続出し、このままでは、原子炉爆発に至り、搭載核兵器も連鎖反応核爆発するのは必死となった。近くには、米軍駆逐艦や基地があり、それらも爆発と同時に消滅し、ソ連による核攻撃とみなされ、米軍は報復の核攻撃を行なうことは必定であった。そうなれば、第三次世界大戦となる。
艦長は、深度３００メートルにまで艦を沈めた。爆発の影響を最小限にとどめるためであった。原子炉士官は艦長の命を受け、重症を負いながら、艦長と共に必死の原子炉修理を行なった。その結果、徐々に炉心温度は低下した。

艦長の適切な判断と行動により、第三次世界大戦の危機は脱した。

だが、艦内は放射能で充満しており、艦長は近くの米駆逐艦に救援を求めた。

そこへ、ソ連の潜水艦がやってきた。艦長は、軍首脳に、駆けつけた別の潜水艦への兵士・士官の移乗を求めたが、軍首脳は、「艦長が潜水艦共々米国亡命を図った」として、許可しなかった。艦長は、独断で移乗をさせた。基地へ帰還後、艦長は、軍法会議に掛けられた。乗組員の弁論もあり、無罪とはなったが、艦長職からは解任された。兵士や士官らは、口外しないよう厳しく要求され監視された。

そして２８年後、ベルリンの壁が崩壊し、ソ連の体制も崩壊しはじめた。Ｋ１９クルーの墓地に元艦長以下が集まった。死んだ仲間、２７名、への献杯。艦長は言う。

「みな勇敢な英雄だった。私は、ソ連邦英雄の称号を死亡した仲間に送ろうと申請したが、戦時中ではないとの理由で却下された。そのような称号であるならば、そんなものはいらぬ。我々は、国家の為でもなく、軍の為でもなく、仲間の為に戦ったのである。我々は家族だ」と。

（３）ＢＲＡＶＯ　ＴＷＯ　ＺＥＲＯ

湾岸戦争時、イラクの通信網破壊のために送り込まれたイギリス特殊部隊８名の戦闘を描いた映画だ。発見され、イラク軍と激しい戦闘となる。やがて弾薬も尽き、バラバラとなり捕虜となり、激しい拷問を受ける。生還したのは５名であった。

全編を通して見られるのは、強い仲間意識だ。

生死を共にする仲間の絆意識であり、戦場の掟でもある。

冒頭の写真、大海に漂うゴムボート上の潜水艦兵士達は運命共同体にある。

女兵士もいるが、イスラエルでも米国でも、銃弾飛び交う最前線での従軍は無い、側面及び後方支援活動が主たる任務である。フェミニストが唱えるような生物的且つ物理的「不・平等」を無視して、最前線のレンジャー兵士として、隊員に加えてみたらどうなるか？

其の小隊は、敵と遭遇して間違いなく全滅する。女の生物的且つ物理的差異が間違いなく、隊を危険に晒すからだ。劣った腕力、劣った瞬発力、劣った瞬間的情況判断、劣った敵味方識別能力、劣った現実適応能力、劣った対拷問抵抗性等、が女の不可避的特性があるからだ。戦闘最前線での勝敗は、最後は銃弾尽きた武器を捨てての肉弾の「殺し合い」なのだ。安直なフェミニズムなど通用する世界ではない。それが戦場というものだ。

男と女は違う。

以上　ＥＭ

　　知の放浪者：ＩＢＭ各国研究所にて最先端半導体技術の研究開発に従事、ＩＢＭの各種システム開発にも同時平行従事、ＩＢＭシンクパッドの創出、ＭＭテクノロジーの研究開発を経て、イスラエルにハイテクベンチャー設立、世界初のチングルチップＭＰＥＧ２エンコーダーを開発。現在は、シンプルなＲＩＳＣを要素とする巨大集合系による知能発生を研究。
　　旅するベテラン：東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。
　　Hetero：ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理＆アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。
　　MASADA：日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のＡＴＴに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代ＭＭ携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。
　　rainbow：ウエスチングハウスにて原子力発電の研究開発に従事、その後ＧＥにて新しいエネルギー変換方式の研究、各種発電方式の研究に従事。その後、シリコンバレーにハイテクベンチャーを興し、超低コスト新型太陽電池の研究開発を推進。
　　weather_F：スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するＮＰＯを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。
　　anti-globalism：ハーバード大準教授後、日・イ間のハイテクベンチャー協業支援、事業戦略支援会社を日本とイスラエルに設立、妻は日本人。現在はハーバード大ビジネススクール教授。
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2008年10月28日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「三種類のテロ：①物理的テロ、②アジ・テロ、③学究の名を借りたテロ」

＜日本の大学とは対照的なオープンな米国の大学＞

「三種類のテロ：①物理的テロ、②アジ・テロ、③学究の名を借りたテロ」

　　＞＞標題に示すようにテロには、３種類のものがあります。

　　＞＞①物理的テロは人の殺傷や施設の破壊など、ニュースになりやすい文字通りの卑劣な行為であり、いたるところで起きています。ＷＴＣへの乗っ取り旅客機の突入による３０００名もの死者、イラク、アフガン、ダフール、スーダン、ソマリア、旧ユーゴスラビア、イスラエル等での無数のテロ破壊活動がありましたし、今も其の近隣で紛争は続いています。

　　＞＞②アジ・テロは、低脳右翼の街宣の騒音以外の何物でもない愚劣な攻撃演説、それに類するビラ、密かにばら撒かれる中傷怪文書、本屋に並ぶ下劣本は勿論、歴史改竄の言説（従軍慰安婦はなかった、南京大虐殺は無かった、挑戦侵略はなかった、植民地化もなかった等と唱える輩の主張や宣伝）や捏造・改竄歴史教科書の類もアジ・テロに区分されます。２ＣＨ等のクズ掲示板やブログ、特定サイト、援助交際サイトの類もこれに入ります。

　　＞＞上記２種類のテロについては、誰しも同意するところです。古典的なテロです。が、もう一つのテロがあるのです。

　　＞＞③学究の名を借りたテロは、文字通り「学究」の仮面をつけたもので、おおよそ健全な思考感覚からはかけ離れた言説の類を密やかにばら撒くものです。理科系よりは文科系に多く、政治、経済、思想、社会、心理、歴史、倫理など広範囲です。危険な遊びであって、私の仲間が徹底的に批判を加えた女精神科医・宮地尚子の言説に見られる個人の寝室のベッド上での愛情行為を国家権力によって規制するというとんでもない危険なナチズム思想構造は、その典型でしょう。日本の大学の文系の紀要の類を精査してみると、税金を使って「こんなことをやっているのか」と驚愕するような内容のものが少なくありません。「反市民」的なものに「学問の自由」は成り立ちません。

　　＞＞理科系ですらナチズム化は起きました。ドイツのノーベル賞受賞者（１９１９）のシュタルクは其の典型です。シュタルクは１８７４年生まれで、実験物理学者として評価を得ていましたが、１９０９～１９１７年のアーヘン工科大学教授時代から、反ユダヤ主義に走り、例えば、１９１５年にはアインシュタインの相対性理論を「非物理学的精神」とこき下ろし、１９２０年にはノーベル賞を受賞したルナールと共に反ユダヤ主義を鮮明に打ち出し、アインシュタインのみならずハイゼンベルクの量子力学を「ユダヤ的物理学」として攻撃しました。そして、「アーリア的物理学」、「ドイツ的物理学」を唱えました。全くの荒唐無稽なものです。シュタルクはナチ党の発足当初から確信的なヒトラー信奉者でしたが、その背景には、今日の研究者も例外ではない落とし穴がありました。

　　＞＞シュタルクは実験物理学者としては大きな業績を確かに上げましたが、当時、難解な数理的表現の理論物理学が盛んになっていたドイツの大学に於いて、自分の望むポストや評価は得られず（１９１９年にノーベル賞を受賞したものの）、ユダヤ人が多かった理論物理学を「ユダヤ的物理学」として非難しました。また、１９３３年の「公務員制度再建法」によって、科学分野でも反ユダヤ主義が徹底され、多くのユダヤ人研究者がドイツを追われました。シュタルクにとっては願ったり適ったりの結果となりましたから、ヒトラー信奉者となるのは必然であったと言えます。

　　＞＞シュタルクの問題は、自分の感情を制御せず、感情に走って荒唐無稽な言説を弄したと言う事実です。これは、シュタルクだけの問題ではなく、今日にも当てはまる事実です。無能な者が、注目を集めたいとして、時の「権力に迎合」したり、或いは「異様なる言説」を持って衆目を集めようとする研究者にはあるまじき態度がそれです。

　　＞＞マスメディアが取り上げるような目立つ存在ではありませんから、一般には知られる事はありません。しかし、大学などの教育機関での「言説テロ」であり、ゼミなどを通して教員から学生へ伝播し、腐敗の拡張をもたらす危険性があります。大学での、教育・研究を徹底的に審査し、異常な思考をする者や異常思想等の持ち主等適性のない教員は排除されねばなりません。大学は聖域ではないのです。市民によって監視されねばなりません。自動的に研究予算が与えられる日本は甘っちょろい国です。自分の研究の意義を売り込み、企業や団体、政府機関、内外機関などのスポンサーを見つけて、自分の研究費を調達するのが筋と言うものです。おのずから監視機能が働くようになります。冒頭写真の米国の大学のオープン性と下の日本の大学（宮地尚子が教員をしている）の閉鎖性は対照的です。

＜閉鎖的な異様な日本の大学＞

　　＞＞三種類のテロ、同根のものです。他者のことをある特定意図により無視するのが特徴です。そして、自分は絶対に正しいと根拠なく勝手に思い込み、攻撃テロに走るのです。

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2008年10月27日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その４）」

＜『膣内射精は犯罪』『強制妊娠罪』『強制出産罪』の法制度を唱え、生まれてくる子共を皆『犯罪者の子』にする荒唐無稽の女精神科医・宮地尚子＞

　　塵芥の類の、市民の神経を逆撫でする言説二点,①沼崎一郎：１９９７年「〈孕ませる性〉の自己責任―中絶・避妊から問う男の性倫理」（『インパクション』１０５号、８６～９６頁）,②宮地尚子：１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）。彼らは、夫婦だろうが、男女間での「膣内射精は性犯罪」だとか、「膣内射精したら刑務所送りだ」だとか、「膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ」、「強制出産罪で逮捕だ」などというナチズム的な法制化を唱え、生まれてくる子供達を「犯罪者の子」にする。　

＜家族を愚弄する宮内尚子を家族は許さぬ＞

　　本稿では、宮地尚子の１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）の核心部分から、＜父子関係の証明＞を以下に示しながら、各節毎に宮地尚子の言説の異常性を露にし、自分の狭い価値観で健全な性生活を送る多くの夫婦を愚弄する法制化の言説を徹底批判・破壊する。

<父子関係の証明＞

　ところで、実はもう一つ問題が残っている。それは、女性の妊娠は簡単に証明できるが、どの男性が責任者であるか、つまり誰が胎児の父親かを明確にできないと、この法律は使いようがないということである。しかし、これはそれほど大きな問題ではなくなる可能性が十分ある。
　生まれた子の認知請求で、親子鑑定は既になされている。現在は９９％まで確実に判定ができるようになっている。親子鑑定は手間と費用がかかるし、男性の協力（血液の提供）も必要だろう。しかし、需要が増えれば費用は安くなり手間も短縮されるだろう。また、現在でも、血液がなくとも精液から血液型や酵素型は判定しうる。
　医学技術は発展している。精液だけで親子鑑定が確実にできる日もくるだろう。体外受精等の技術の発展を考えれば非現実的ではない。人工子宮などより技術的には簡単なはずだ。要は医療技術をどの方向で発展させるかという社会的意思である。

（何時までたっても大きな問題である。ＤＮＡ鑑定は万能ではない。あくまで検査で判定できるのは繰り返し数のみであり、その結果は数値でのみ表記されるため、「ＤＮＡ鑑定」と言うよりも「ＤＮＡのセグメント型の鑑定」と称すべきである。技術的にヒトゲノムの全ての塩基配列を調べることは、ヒト細胞体ないの塩基の数は３０億以上あり、実際上不可能であり、ＤＮＡの塩基配列のうち、同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な「縦列反復配列」と呼ばれる部分を検査し、その繰り返し回数が人によって異なることを利用して個人識別を行うものであって、要するに特定鎖をセグメント化した微小部分の「型」をチェックしているに過ぎない。その「型」が一致するかどうかは、サンプリングや分析法は当然のこと、分析装置にも依存し、更に分析者の解釈・判断によって激変するものであり、ベストケース９９％の精度とでも言うのが数理統計学的には正しい。事実、大きくバラつき５０％以下から１００％まで一様ではない。ＤＮＡ適用鑑定において、あたかも「高度な鑑定であるから間違いない」といった先入観の刷り込みにより、鑑定の結果「ＤＮＡが一致」したなどという表現がマスコミや警察リークや発表文言が頻繁に見られるようになったが、しかし、それらはいずれも、ＤＮＡのごく一部を他の検体ＤＮＡと比較分析し、双方のパターンの一致・不一致を判定し、確率論的に「推定」するものに過ぎないから、どういう分析が行われ何がどう一致したのかを確認しない限り、「鑑定」とはならない。また、大いに強調されねばならない点として、他の鑑定同様に、鑑定というものははパターンの比較であるから「比較対象のＤＮＡサンプル」が必要である。指紋鑑定においても、現場の指紋だけでは全く意味を成さないことは誰にも分かる。検体は１個しかないからである。前歴者や関係者の比較対象の指紋検体があって、初めて鑑定は成り立つものなのだ。「ＤＮＡのセグメント型鑑定」に於いても全く同じである。宮地尚子の唱える男女間の性愛・性交行為において、異なる日時のサンプル（精液、唾液、汗等）をどう入手するのかに依存した鑑定であり、実効性はない。仮に入手できたとしても、「ＤＮＡのセグメント型の鑑定」は、指紋鑑定とは著しく異なって、鑑定者には高度な専門的知識が必要とされるのみならず、サンプリングや分析法は当然のこと、分析装置の吟味の上で採用されるものであり、裁判に於いては、その鑑定精度自体が問題視され、且つ違法な検体収集には証拠能力は無い。覚せい剤使用者の検挙に於いて、違法な尿採取があった場合には無罪となるのである。鑑定による立証は言葉ほどには簡単ではない。宮地尚子の言説は妄信的な考えだ。）

　とすると、女性は避妊なしの性交を強いられた場合、その精液を密封容器に入れて保存しておけばよい。採取用のキットや保存用の容器などは薬局が販売するようになるだろう。そして妊娠した場合、その精液を医療機関なり請負業者にもっていって、相手を判定してもらえばよいのである。

（殺人・傷害事件での「遺留品」としての指紋・唾液・体液（精液等）は事件との関連性が高く、特定グループとして其の事件関係者を絞り易い場合には、関係者からの「厳格な適法」な検体採取の協力によって消去法の積み重ねで、遺留品との一致性を有する検体保持者を絞り込むことは可能であり、それが通常の鑑定適用の手法である。だが、「膣内射精」されたと主張する女の持ってきた精液サンプルが、本当にその「膣内射精」を行った男のものであるのか、本当に「膣内射精」であったのか（実際にはコンドームが使用されたにも拘らず、コンドーム内の精液を採取することもある）、或いは痴漢デッチアゲ犯罪のように別の男と共謀して無辜の男を脅迫する為にデリヘル嬢を雇って採取したものであるのか、区別は不可能である。女の持参する検体の信頼性の問題であり、むしろ、犯罪に利用されるだろうことは明白だ。自分をふった職場の同僚を陥れることは簡単だろう。風俗嬢を使い合コンで酔わせて彼を誘い出し精液を採取することは極めて簡単だ。男は女の甘言には弱いからだ。かくして冤罪のオンパレードとなるのである。）

　そもそも、男性に避妊責任を守らせるには、強制妊娠罪まで設定しなくても、父子関係をはっきりするだけでもかなりの効果があるのかもしれない。強制妊娠罪にしても、実際に法的制裁を求めるより、そういう法を作ることで男性が行動変容すること、抑制力がねらいの中心といえる。

（全く無効であることは上で指摘した通りである。宮地尚子の言説では、何から何を抑制するのか、終始極めて曖昧である。いえることは、レイプやＤＶの被害女性を男から守ると言うのが出発点であろうが、それは筋が違うというものだ。）

　「自分は性的関係を持っていない」とか「性的関係はあったが、他の男の子どもかもしれない」といって言い逃れを防ぐこと、父子関係をはっきりさせることこそが、男性の避妊への動機を最も高めるのかもしれない。そうなって初めて、男性避妊法の開発も進むのかもしれない。そんな気がする。

（避妊は、男女間の問題である。どういう動機で宮地尚子はモノを言っているのか？複数の男（Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、・・・）と付き合い、誰が父親か分からぬようなケースは珍しくない。たまたま偶然で妊娠して生まれた子が遺伝的に男Ｃであったとしても、Ｃだけを責めることは刑法裁判上、均衡の原理に反するものである。宮地尚子の唱える方法であれ、何であれ、精液の悪用は極めて容易である。鑑定には先に指摘したように比較用の検体が必要である。どうやって入手するのか？相手の男の汗の染み込んだハンカチを盗むのか？男のアパートに忍び込んで歯ブラシでも盗むのか？鑑定の「厳格な法的要件」を無視すればどんな犯罪をもでっち上げることが出きる。この精液採取など、証拠能力に於いて全くの虚構を容易に作り出せる。）
　
　男性にとっては怖い話である。実際、研究会で精液保存の話をしたとき、男性陣がしーんと静まり返ってしまったことがある。管理社会という批判がおきるのは十分予測可能だ。私も思考実験をしながら、どことなく管理社会のこわさを感じていた。

（「男性陣がしーんと静まり返ってしまった」などと言う宮地尚子の関係「研究会」とはどのようなものか？硬派の反論の出来ぬ青白い社会性のないヤワな男しかいない「研究会」だったのだろう。私がその場にいたならば、宮地尚子の言説など粉みじんに粉砕したであろう。管理社会を拡張させ人権を侵害する「怖さ」が宮地尚子には分かっていない。一旦権力に権利を引き渡したならばどうなるか、ナチズムが証明している。と言うよりも、そういう国家管理を称揚すらしているのであるから、ナチズムそのものである。「市民」対「国家権力」との戦いから民主主義が生まれたのである。それを逆行させようとする、しかも寝室のベッドの上にまで国家支配を及ぼそうとする、その空恐ろしさを平気で唱えるその異常なる精神構造が問題である。このような考えを絶対に許してはならない。）

　しかし、そうだろうか。そのこわさの分だけ、これまで女性は自然の拘束条件を利用され、それによって管理されてきたということではないのか？そしてそのこわさに鈍感にさせられてきたということではないのか？ここで想定した社会とは、うまくいかなかったときの負担や、責任を問うときの立証責任が、少し女性から男性に移っただけのものではないのか？

（安易に「法制度」、「法的規制」を大部分の善良なる夫婦関係の権利を侵害して、「うまくいかなかったときの負担や、責任を問うときの立証責任が、少し女性から男性に移っただけのものではないのか？」などと唱える、宮地尚子の人権意識の欠片も無く超国家権力支配を持ち込もうとする、その異常な精神構造こそが問題である。上で指摘しているように、「膣内射精の証明」に於いて全く何の効果も無い鑑定を持ち出すその思い付きの安直性は、極めて親密な行為の性愛・性交の場へ、平気で国家権力を持ち出し、人権を蹂躙する短絡発想は危険であり、厳しく糾弾されねばならない。）

　男性が毎日、排精子抑制剤をのむ日を想像するとＳＦのように感じてしまう今の私たち。逆は既に現実になっているにもかかわらず。それほど私たちは性差別的な社会に生き、それを当然と思わされているのだ。また、以前はＳＦとしか思えなかったことが現実に今、医療などの分野でどんどん起こっている。セクハラやデートレイプなど、一昔前なら女性の落ち度とされ、法律で扱うことなど考えられなかったことが、徐々に法的処罰の対象になってもきている。

（１００％、女は「無罪の被害者」だと常に言える筈もない。日常の生活態度、出歩く時間帯、うろつく地帯、服装、言動、身のこなし、ワザと誘発する女もいるこの時代にだ。女の自己責任は無視し、ひたすら性差を極端に誇張し、「悪いのは全て男だ」という前提の、単純な構図は単純に空恐ろしいことを唱えるものであることは、この宮地尚子の場合にも見られる。「セクハラ法」、「デートレイプ法」等というような法律がある訳でもない。「法的処罰の対象になってもきている」というが、親告罪であって殺人・傷害・窃盗事件とは違うのだ。デッチアゲも多い世界である。）

　そもそも強姦された女性が訴えるなんて考えられなかった時代だってある。いまだにそういう社会もある。したがって、強制妊娠罪の概念もその境界線も、今は突飛なように見えても、そのうち人々の意識になじんでくる可能性は十分ある。「できちゃったのよ。責任とってよ」という程度には、望まない妊娠が「男性の非」であるという認識を、すでに多くの女性はもっている。

性交をも取り締まろうとする、その異常精神構造こそ、犯罪的である。粉砕する。）（「人々の意識になじんでくる可能性は十分ある」と宮地尚子は言うが、１００％、有り得る筈もない。夫婦だろうが、男女間での「膣内射精は性犯罪」だとか、「膣内射精したら刑務所送りだ」だとか、「膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ」、「強制出産罪で逮捕だ」などというナチズム的な法制化を唱え、生まれてくる子供達を「犯罪者の子」にするような危険極まりないことを平然と言ってのけるような者の主張がこの民主主義社会で通用する筈もない。「男に対する嫌悪感」と「膣内射精」に対する嫌悪感が、宮地尚子の背景である。「望まない妊娠が「男性の非」」にあると唱える一方的な宮地尚子の思い込み、それほど男女間の関係は単純ではない。少数の複雑な背景の事件や事象をもって、大多数の普通の健常な夫婦の性愛・性交をも取り締まろうとする、その異常精神構造こそ、犯罪的である。粉砕する。）

　　このような愚にも付かぬ言説が、納税者の税金を使って（一部でも）生産されたことは遺憾千万である。納税者を根本的に舐めている。この厳しい財政状況の中、大学に対する一層の「行革」の必要性の事例の筆頭に挙げて、理科系に比べて著しく遅れた大学・文科系での教育・研究を徹底的に見直し、市民を含む第三者委員による新により、不適切な「研究」の排除と不適格教員の解雇も含めて、厳しい対応が必要であろう。また、マスコミを通しての大学改革の必要の国民的意識の醸成、有力国会議員およびキャリア官僚を通しての法制化を働きかけることとする。

　　愚かな宮地尚子の言説に代わって、万物の創造者ヤーウェー神の見方を聖書から説明する。その２、３でも書いたが、ゴミの言説の穢れからの清めである。何度読んでも崇高なものは崇高である。

　　性愛は神からの贈り物である。神聖なる行為である。

　　男女の交わりである「性交」の本当の意味を考えさせる記述が聖書にある。創世記第４章１節を字義通り訳すと、「そして、アダムは妻のエバを『知った』。やがてエバは子を身ごもった」。『知った』、或いは『知る』という古典ヘブライ語の単語は、アルファベット発音標記で、"yada" （ヤーダーと発音）である。聖書の各種翻訳では、その単語を「性交する」、「交わる」、「交合する」と訳している場合が多いが、"know"（「知る」）と翻訳している聖書も多い。ヘブライ語本来の「性交」という行為には「知る」という相手の存在認識が伴う点で、非常に意義深いものとなっている。

　　愛する者による営みは、心が通う「整合一」であり、二つは一体化し、相手に自分を与え合う行為であり、結果として連綿たるオーガズムの満足感に共に浸り陶酔の海に漂う事となる。セックスとはメンタルなものである。知的なものである。単なる生殖器官の接触と摩擦運動による機械的刺激での反射神経的な射精で終わるものでは決してない。相手の全人格という現に存在しているものを、愛を持って、認識し、受容し、融合する行為が「ヤーダー」なのである。

＜性愛は神からの贈り物である＞

　　ソロモンの雅歌第１章１２節から２章１節（１５節を除く）には、「12 ・・・・。わたしの甘松は香りを放ちました。13 わたしの愛する方はわたしにとって没薬の袋のようです。あの方はわたしの乳房の間で夜を過ごすでしょう。14 わたしの愛する方はわたしにとってエン･ゲディのぶどう園にあるヘンナの花房のようです」。「16 ご覧ください、わたしの愛する方、あなたは美しく、それに快い方です。わたしたちの寝床もまた、青葉の[寝床]です。17 わたしたちの壮大な家の梁は杉、垂木はねずの木なのです。2の1 わたしは沿岸の平原のただのサフラン、低地平原のゆりです」と、羊飼いの恋人を慕う乙女の気持ちが美しく描写されている。

　　また、箴言５章では、「18 あなたの水の源が祝福されるように。あなたの若い時の妻と共に歓べ。19 彼女は愛らしい雌鹿，麗しい山やぎである。その乳房が常にあなたを酔わせるように。その愛によって絶えず陶酔するように」と、記されている。

＜『膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ』と宮地尚子は唱える＞

　　特殊な事例で全体を染め上げ、愚劣な言説を弄し、劣等民族を定めたナチズムのように、宮地尚子は、男女関係の「性愛・性交」をレイプレベルに貶め、特殊事件を一般化し、「膣内射精は犯罪であり強制妊娠罪であると決め付け、法制化による」国家管理を称揚し、一律に男は「性犯罪者」であるとして罰することを求めている。国民の殆どを占める善良なる夫婦関係や愛人・同棲関係に於ける倹しく束の間の神からの贈り物である宴の「性交」という全く個人的なことを、レイプ犯罪に貶め、それ自体が基本的人権の侵犯である国家管理すべしとする愚劣極まりない言説を、宮地尚子は弄んでいる。許しがたい人格への冒涜、且つ民主主義への挑戦である。

＜宮地尚子の言説はナチズムのデマゴーキーである＞

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　　国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でＷｅｂＬｏｇ掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。
　　narmuqym：ＨＰ＆ＳＵＮ研究所を経て、米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルＭＰＵの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーのチーフサイエンティストに就任。知能の情報処理の根源を研究している。
　　知の放浪者：ＩＢＭ各国研究所にて最先端半導体技術の研究開発に従事、ＩＢＭの各種システム開発にも同時平行従事、ＩＢＭシンクパッドの創出、ＭＭテクノロジーの研究開発を経て、イスラエルにハイテクベンチャー設立、世界初のチングルチップＭＰＥＧ２エンコーダーを開発。現在は、シンプルなＲＩＳＣを要素とする巨大集合系による知能発生を研究。
　　旅するベテラン：東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。
　　Hetero：ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理＆アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。
　　MASADA：日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のＡＴＴに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代ＭＭ携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。
　　rainbow：ウエスチングハウスにて原子力発電の研究開発に従事、その後ＧＥにて新しいエネルギー変換方式の研究、各種発電方式の研究に従事。その後、シリコンバレーにハイテクベンチャーを興し、超低コスト新型太陽電池の研究開発を推進。
　　weather_F：スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するＮＰＯを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。
　　anti-globalism：ハーバード大準教授後、日・イ間のハイテクベンチャー協業支援、事業戦略支援会社を日本とイスラエルに設立、妻は日本人。現在はハーバード大ビジネススクール教授。
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2008年10月26日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「女精神科医・宮地尚子へ問う：レイプされた１６歳の少女を処刑するイランに何を言ったのか？」

＜レイプされた１６歳の少女を処刑するイラン＞

　　「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その１）」（１０月２０日）、「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その２）」（１０月２２日）、「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その３）」（１０月２３日）で徹底批判してきた、①沼崎一郎：１９９７年「〈孕ませる性〉の自己責任―中絶・避妊から問う男の性倫理」（『インパクション』１０５号、８６～９６頁）、及びそれを種本とする②宮地尚子：１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）らの言説、①は、夫婦だろうが男女間での「膣内射精は性犯罪」だと唱え、その延長線上で②は、其の取締りのための法制化を図り（比率上極一部のレイプやＤＶ被害女性の偏った観点から、普通の善良なる夫婦関係・愛人関係・同棲関係に於ける性愛・性交という極めて私法領域なる寝室のベッド上にまで国家権力をして侵害させ、「普遍的」に男女関係を刑事犯として取り締まるという荒唐無稽の極めて危険な思想による）、「膣内射精したら刑務所送りだ」だとか、「膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ」などという虚構に家族関係を破壊させようとする決して容認し得ない内容を唱えている。

　　この不健全なる言説に対し、現実世界からの生々しく痛ましい事件をぶつけるものである。レイプした男は鞭打ち刑９５回で、レイプされた少女は処刑された。

　　宮地尚子が唱える法制化による「膣内射精したら刑務所送りだ」だとか、「膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ」とかいう荒唐無稽なマンガの類を遥かに越える異次元での異様な光景がイスラム国家に於いては行われている。
　　この処刑は一例に過ぎない。健全なる圧倒的多数の国民の性愛・性交の営みを、圧倒的少数のレイプやＤＶ被害者の権利養護を名目に、極めて私的で親密な愛情関係である性交権を国家管理下に置こうとする宮地尚子であるならば、この現実のイスラム法と頑迷なる保守的宗教指導者らに対しても、発言すべきであろう。が、聞いたことは無い。何故、このような悲惨に目を塞ぎ逃げるのか？

　　「レイプされた１６歳の少女を処刑するイランに何を言ったのか？」と問うものである。

　　「ＢＢＣニュースを以下に掲げる。

Thursday, 27 July 2006, 19:01 GMT 20:01 UK
"Execution of A Teenage Girl"

A television documentary team has pieced together details surrounding the case of a 16-year-old girl, executed two years ago in Iran.

A Girl Atefah Sahaaleh: wrongly described as being 22 years old

On 15 August, 2004, Atefah Sahaaleh was hanged in a public square in the Iranian city of Neka. Her death sentence was imposed for "crimes against chastity". The state-run newspaper accused her of adultery and described her as 22 years old. But she was not married - and she was just 16.

Sharia Law

In terms of the number of people executed by the state in 2004, Iran is estimated to be second only to China. In the year of Atefah's death, at least 159 people were executed in accordance with the Islamic law of the country, based on the Sharia code. Since the revolution, Sharia law has been Iran's highest legal authority. Alongside murder and drug smuggling, sex outside marriage is also a capital crime.

As a signatory of the International Convention on Civil and Political Rights, Iran has promised not to execute anyone under the age of 18. But the clerical courts do not answer to parliament. They abide by their religious supreme leader, Ayatollah Khamenei, making it virtually impossible for human rights campaigners to call them to account.

Code of behaviour

At the time of Atefah's execution in Neka, journalist Asieh Amini heard rumours the girl was just 16 years old and so began to ask questions. To teach others a lesson, Atefah's execution was held in public "When I met with the family," says Asieh, "they showed me a copy of her birth certificate, and a copy of her death certificate. Both of them show she was born in 1988. This gave me legitimate grounds to investigate the case."

So why was such a young girl executed? And how could she have been accused of adultery when she was not even married?

Disturbed by the death of her mother when she was only four or five years old, and her distraught father's subsequent drug addiction, Atefah had a difficult childhood. She was also left to care for her elderly grandparents, but they are said to have shown her no affection. In a town like Neka, heavily under the control of religious authorities, Atefah - often seen wandering around on her own - was conspicuous.

It was just a matter of time before she came to the attention of the "moral police", a branch of the Islamic Revolutionary Guard, whose job it is to enforce the Islamic code of behaviour on Iran's streets.

Secret relationship

Being stopped or arrested by the moral police is a fact of life for many Iranian teenagers. Previously arrested for attending a party and being alone in a car with a boy, Atefah received her first sentence for "crimes against chastity" when she was just 13. Although the exact nature of the crime is unknown, she spent a short time in prison and received 100 lashes.

When she returned to her home town, she told those close to her that lashes were not the only things she had to endure in prison. She described abuse by the moral police guards.

Soon after her release, Atefah became involved in an abusive relationship with a man three times her age. Former revolutionary guard, 51-year-old Ali Darabi - a married man with children - raped her several times. She kept the relationship a secret from both her family and the authorities.

Atefah was soon caught in a downward spiral of arrest and abuse.

Local petition

Circumstances surrounding Atefah's fourth and final arrest were unusual. The moral police said the locals had submitted a petition, describing her as a "source of immorality" and a "terrible influence on local schoolgirls". But there were no signatures on the petition - only those of the arresting guards.

Three days after her arrest, Atefah was in a court and tried under Sharia law. The judge was the powerful Haji Rezai, head of the judiciary in Neka. No court transcript is available from Atefah's trial, but it is known that for the first time, Atefah confessed to the secret of her sexual abuse by Ali Darabi.

However, the age of sexual consent for girls under Sharia law - within the confines of marriage - is nine, and furthermore, rape is very hard to prove in an Iranian court. "Men's word is accepted much more clearly and much more easily than women," according to Iranian lawyer and exile Mohammad Hoshi. "They can say: 'You know she encouraged me' or 'She didn't wear proper dress'."

Court of appeal

When Atefah realised her case was hopeless, she shouted back at the judge and threw off her veil in protest. It was a fatal outburst. She was sentenced to execution by hanging, while Darabi got just 95 lashes.

Shortly before the execution, but unbeknown to her family, documents that went to the Supreme Court of Appeal described Atefah as 22. "Neither the judge nor even Atefah's court appointed lawyer did anything to find out her true age," says her father. And a witness claims: "The judge just looked at her body, because of the developed physique... and declared her as 22."

Judge Haji Rezai took Atefah's documents to the Supreme Court himself. And at six o'clock on the morning of her execution he put the noose around her neck, before she was hoisted on a crane to her death.

Execution of a teenage girl in Iran_pieces01/05(BBCdcmentry)

<-- レイプされた１６歳少女を処刑するイスラム -->

Pain and death

During the making of the documentary about Atefah's death the production team telephoned Judge Haji Rezai to ask him about the case, but he refused to comment.

The human rights organisation Amnesty International says it is concerned that executions are becoming more common again under President Mahmoud Ahmedinajad, who advocates a return to the pure values of the revolution. The judiciary have never admitted there was any mishandling of Atefah's case.

For Atefah's father the pain of her death remains raw. "She was my love, my heart... I did everything for her, everything I could," he says.

＜ビーズを手にする父親＞

He did not get the chance to say goodbye.

　　
　　レイプやＤＶ専門の精神科医である、宮地尚子は雑誌記事や論考の中で、それに関する事柄を書いているのであるから、このようにイランでは「レイプされた少女が処刑されている」という、女性にとっては苛烈なイスラム体制の環境に対しても毅然として、発言すべきであろう。

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2008年10月26日 / 教育：偏差値輪切り金太郎飴の凡庸日本

「ＩＥＥＥ論文発表による業務実績の出身大学依存性の日米比較」

＜ＩＥＥＥ論文発表による業務実績の出身大学依存性の日米比較＞

　　私の日記をアクセスしてくる学生が多いので一連の「実社会での実績の出身大学依存性」を、全体公開としている。そこで気付いたことがある。それら学生の中には、銘柄大学在学生に限って、「自分の出身校」をわざわざプロファイルに書いている。「俺はＴ大生だ」と言う訳である。

　　情報科学・半導体・通信テクノロジー分野でのプロの研究者として海外文化の中で生きたきた私（銘柄大学出身ではあるが）にとっては、「俺はＴ大生だ」という「記号」には何の意味も無い。彼らのプロファイルから、そんな「記号」を消してしまうと、何も無いのだ。学生であるならば、自分の問題意識を論ずるための自己紹介がプロファイルである筈だ。が、そのような意識は欠片も無い。また、何が出来るのかという自分の能力のアッピールも全く無い。意表をつくような「学説」の披瀝等あろう筈も無い。また２Ｃｈ始め、愚にも付かぬ自分の大学自慢か他大学のこき下ろしの塵芥の類ばかりで、連中の低脳性には反吐が出る。私の知る米国やイスラエルの大学生とのあまりな違いには愕然とする。日本は極めて幼児的である。暗澹たる将来しか見えてはこない。

　　さて、本題に戻ろう。

　　冒頭の第一の図をご覧頂きたい。ＩＥＥＥ論文発表による業務実績の出身大学依存性の日米比較である。１０月２１日の日記、「東大他国立銘柄大学出身者は本当に優秀か？」と比較されたい。

　　日本からの論文採択数は、７６件であり、出身校は圧倒的に国立であるが、その数は２５大学に過ぎない。米国とは比較にもならないが、健闘はしていると言える、言語の壁もあり、世界的に通用する採択基準は厳しいのである。日本の実体を振り返っておこう。

出身校別の論文採択数を以下に掲げる。

　　東大（９）、阪大（９）、東北大（７）、早大（７）、東工大（６）、
　　京大（５）、名工大（４）、慶大（３）、理科大（３）、名大（３）、
　　北大（２）、広島大（２）、神戸大（２）、九大（２）、静大（２）、
　　電通大（１）、金沢大（１）、群馬大（１）、東海大（１）、
　　横国大（１）、山形大（１）、九工大（１）、岡山大（１）、
　　大阪府大（１）、信大（１）

＜ＩＥＥＥ論文発表による業務実績の出身大学依存性・日本＞

　　論文執筆者は、所謂「共通一次」以前のものが殆どである。１９７０年代から８０年代初めの入社者である。国立大が一期校、二期校と分かれていた頃である。一期校は旧帝大（これも変な言い方だ。いかにも権威主義である）中心であるが、二期校と言えども、レベルは非常に高く、名工大や横国大は、東大・京大・阪大に並ぶ名門校であったのである。というのは、不運にも東大を僅差で落ちたり体調本調子でない為に落ちたりした者が受験して今度は合格し入学してきたから、レベルは他の「帝国大学」より高かった。早大や理科大は下位であった。国立の滑り止めであった。

　　いずれにせよ、出身校の分布は、当時の入試ランキングからはずれていることは明白である。阪大と東北大の意外な健闘、早大や理科大の躍進、地方大学の健闘、他の帝国大の後退等が目立つ。これが、入社後の業務実力分布である。特に、地方国立大学出身者には優秀な者が少なくないことは、確かに私の経験でもいえることである。あの通産省の事務次官といえば、「東大」と決まっていたが、岡山大学出身者が事務次官だったこともある。経済産業省になる少し前だ。また、東海大という私大も入っているが、同様に、地方私大出身者の中にも非常に優秀な者がいた。

　　ＩＥＥＥ論文の敷居は高いから、ある高いレベル以上の者たちの分布でもあり、採択論文１件の大学が１０校もあり、２件では５校もあるが、その累積論文数は２０件であり、東大の倍以上もあり、東大・阪大・京大に匹敵する層を構成している。予算規模の小さな大学であっても、地方国立大や私大を合わせれば、巨大な予算で特別優遇されている東大（中身のお粗末さは別）を遥かに圧倒する実力を発揮していると言う事実には、大きな意味があるのである。

　　高い実績というものは、「出身校」の名前で自動的に生まれるものではないという当たり前の事実だ。

　　さて、実力社会の米国の実体である。

　　論文採択数は、３７０件と遥かに多く、その出身校は極めて多様であり、１６０校にも及ぶ広範囲さを誇っている。多様の国の性格をよく物語っている。イノベーションは、正に多様性のシナジーから生まれるものである。これは真理である。

　　出身大学を論文の多い順に並べる。

　　カリフォルニア大学（３０）
　　ＭＩＴ（２１）
　　コーネル大学（１４）
　　パデュー大学（１０）、ミシガン大学（１０）
　　イリノイ大学（９）
スタンフォード大（８）、フロリダ大（８）、ミネソタ大（８）
　　プリンストン大（７）、ライス大（７）、南メソジスト大（７）
　　レンスラー工大（６）、テキサス大（６）
　　カーネギメロン大（５）、モンタナ州立大（５）、ＮＹ州立大（５）
　　カルテック（４）、ミシガン工大（４）、ペンシルバニア州立大（４）、
　　　　デラウェア大（４）、ウィスコンシン大（４）、バージニア工大（４）
　　ブライハムヤング大（３）、クラークソン大（３）、アイオワ州立大（３）、
　　　　ローズハルマン工大（３）、マサチューセッツ大（３）、メリーランド大（３）、　
　　　　ペンシルバニア大（３）、バンダービル大（３）、モンタナ州立大（３）、
　　　　オハイオ州立大（３）、タトガー大（３）
　　アリゾナ大（２）、ケースウエスト大（２）、カソリック大（２）、
　　　　コロンビア大（２）、クーパーユニオン大（２）、ジョージワシントン大（２）、
　　　　ジョージア工大（２）、ハーバード大（２）、ルイジアナ州立大（２）、
　　　　ニューアーク大（２）、ニュージャージー工大（２）、ＮＹ大（２）、
　　　　ブルックリン工大（２）、テキサスＡ＆Ｍ大（２）、トーマスモア大（２）、
　　　　トリニティー大（２）、タフツ大（２）、ニューメキシコ大（２）、
　　　　ロチェスター大（２）、バージニア大（２）、ワシントン大（２）、
　　　　エール大（２）

　　論文数１件は、１０４大学もある。とてもこの日記では書ききれない。

　　日米間の圧倒的な差異。グラフから明らかであろう。

　　その裾野の広さは隔絶的である。日本は僅か２５校に過ぎないが、米国は１６０校もある。ＩＥＥＥの厳しい採択基準を突破した結果の１６０校であり、更に学会ソサイエティーを増やし、数多くの多様な分野を含めれば、その数は何倍にもなるだろう。その裾野の広い大学にネイティブや各国留学生、移民学生、広い年代層などの文化思想背景を異にする者達が切磋琢磨している。そのシナジー効果は大きい。どのような専門分野であれ、方法論や哲学が重要である。多様なものの見方の衝突からそれらは形成され、また新たなる発見が生まれ、更なる動機付けとなるのである。

　　米国では、教授らへの給与は１０ヵ月分のみである。研究費も支給されない。教授らは、自らの研究費（装置や備品、機器の試作、実験、人件費、その他の経費）を自分で調達する。関連する研究を、企業の研究開発部門や生産部門、政府研究機関や支援機関へ売り込んで、金を稼いで研究をする。米国企業は無駄なことには１セントも出さないから、特に新しい研究では、それが如何に事業としても貢献するかを熱心にアッピールし、その論証をしなければならない。簡単なことではない。そのように、日本の科研費やＣＯＥのようなナアナアで選ばれるような生温さとは無縁なシビアな環境にあるからこそ、真剣になれるのである。日本とは違い、米国では、「大学の名前」では研究費は降ってはこないのである。

＜「名前」では金は降ってはこない米国の厳しさ＞

　　問われるのは、「何がユニークなんだ？」、「それがどうした？」、「貢献は何だ？」、「遂行能力はあるのか？」、「これまでの実績は何だ？」、「エビデンスを見せよ」である。「大学名」なんぞ、何の肥やしにもならぬ。このような厳しさから、イノベーションが生まれるのである。

　　この実績リストから、面白いことが分かる。日本で「一流」として知られている米国大学の意外な不振である。ハーバード大、エール大、コロンビア大は夫々２件に過ぎない。日本では「無名な」大学が上位層を多く占めている。専門課程の有無にも依存するが、要するに「日本での名前」と「実力」との乖離である。米国では、「ハーバード大卒業」のブランドが通用するのは精々のところ３年以下に過ぎない。それ以降は、「お前、何が出来るんだ？」、「実績は？」、「そのエビデンスは？」が厳しく問われるのである。博士号を持っていようが、どこの大学院のＭＢＡを持っていようが、同じことだ。「実績」だけが問われる社会である。

　　「米国は学歴社会である」と物事の一面しか経験したことの無い愚かな日本人がしたり顔で言うことがある。完全な間違いだ。特定の職務には特定の専門専門コースの学習は不可欠である。それらのコースは多様であり、全米の津々浦々の大学や大学院に設けられている。米国人は、若い学生層ばかりではなく、多くの社会人も、より大きな責任が伴い達成感のある仕事を目指す上昇志向の世界観により、勉学意識が極めて高い。その結果としての各種コースでの勉学であり、更にその結果としての大学、大学院過程の終了なのである。逆ではない。

　　「学ぶ」ことが最初にくる。日本とは動機からして全く違う。加えて米国では、全日、夜間、通信のコースに区分は無い。学位は学位だ。日本では差別されている。卒業証書自体にそのコース別過程が明記されているのである。如何に形式だけのものであるか、愚かなことだ。米国へ行くと、町中が教室ではないかと思わせるほどの多種多様な学習の機会がある。シティーカレッジも大変に多い。意欲のある者には無数のチャンスがある。それが米国だ。「大学名」が先に来る日本とは天地ほどにも異なる。日本の大学生や院生には欠落した問題意識及び目的意識による。凡庸な日本では、無能人間ほどブランドに拘る。ＩＢＭのヨークタウンにあるワトソン研究所にいたノーベル賞受賞者の江崎玲於奈氏の上司は、シティカレッジ出身であるが、半導体物理学の大家であった。

＜学ぶ・探求・ポテンシャル向上が動機の自己啓発の国・米国＞

　　いずれにせよ、こうして比較してみると、ＩＥＥＥ論文採択基準の厳しさが伺える。事実大変にレベルが高い。近年は、日本からの採択は激減してしまっている。日本の産業発展を支えてきた団塊の世代がバブル崩壊によってリストラされ、今では６０歳を過ぎて退場してしまっており、彼らの技術哲学を継承出来るような後続世代は存在しなかった。共通一次やセンター試験の偏差値輪切り金太郎飴の凡庸なガキらのパターン回答練習に明け暮れと、去勢されたメンタリティーと知能指数では、韓国にすら破れ、中国に蹴散らされ、インドに蹂躙されているのが現実だ。その彼らを指導したのは、日本から「見捨てられた」団塊の世代である。日本の産業は崩壊してしまった。

　　凡人の為の偏差値輪切り金太郎飴生産工場の「進学校」、それと連続した「銘柄大学」、さらに繋がる学閥・閨閥・親分子分の「産業界」、偏差値分布そのものの凡庸なる「官僚機構」、それが日本をオリジナリティー無き国にしてきたのである。私は、大学卒業後直ぐに通産官僚（キャリア）となったが、折からの巨人ＩＢＭ対策としての国産コンピュータ業界再編を巡るハードウエア偏重政策のあまりの愚劣さにケンカを吹っかけ、結局、私の正論は無視され（「コンピュータ、ソフトがなければただの箱」を強調し、ソフトウエアの振興こそが重要であり、ハードでは断じてないことを力説）、最低の官僚の駄文政策と老害の産業界に縁切りした。その後ＩＢＭで長らく研究開発分野で研鑽してきた。多くのチャンスを与えてくれたＩＢＭであった。（「日本ＩＢＭ」は元々が、営業組織であって、技術部門（研究・開発・製造）は米国ＩＢＭの傘下にあり、「日本ＩＢＭ」とは業務権限上何の関係も無く、「日本ＩＢＭ］の管轄は日本国内の営業だけであった。故に、ＩＢＭでは、どの国であっても技術系社員は物理的なロケーションとは関係なく、実際には米国ＩＢＭを中心とするグローバルな国際的スケールのＩＢＭの社員であった。研究開発経費や工場の設備投資費、人件費、その他全ては米国からきた。新プロジェクト策定の承認は米国ＨＱから取り付けた。世界各国の研究所や工場と連係するのは日常であった。ＩＢＭの日本での研究開発製造部門は国際的にＩＢＭの重要拠点であった。その創生に貢献できたことは私にとって光栄であった。が、その後ＩＢＭは大きく変わってしまった。いずれその話をしよう）

＜かっての栄光のＩＢＭ＞

　　大学・大学院での学習はエントリーレベルでしかないが、その基礎は極めて重要である。理系ならば、文系も勉強せよ。なぜならば、如何なるサイエンスやテクノロジーであっても、その存在基盤は社会的なものであり、従って文化的なものであるからだ。その方法論や哲学は、単なる専門科目の学習からは体得不可能であり、哲学、宗教学、歴史学、社会学、経済学、文学、法学等の思想を学んで初めて、社会性のある新しいサイエンスやテクノロジーのコンセプトを発案出来るのである。勉学に大学の名前は全く関係ない。問題意識及び目的意識が動機付けでなければならない。

　　そして、実社会へ出てからの自己啓発・研鑽が重要である。実際には、日本の文化では困難極まりない。「造反有理」の団塊の世代は、それをぶち破ってきたが、日本の企業では、前にも増して凡庸な者らの偏差値輪切り金太郎飴選択により、「異端」や「異能」を排除するから、前途は無い。

　　従って、大学卒業後（出身校名は全く関係ない）は米国の大学院へ進学して切磋琢磨せよ。そしてベンチャー精神豊かなる企業に就職せよ。専門性を磨け。貪欲に大きなプロジェクトを自ら発案して、経営幹部を説得して挑戦せよ。そして、プロフェッショナルとしての修練を積み、実績を武器に自分でベンチャーを興せ、米国でだ。

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2008年10月25日 / 聖書的視点からの世界観批評

「性愛・性交の歓びは神からの贈り物」「レイプに関する神の教え」「避妊」

＜愛し合う二人＞

　　聖書の見方を紹介しておこう。沼崎や宮地とは全く異なるものだ。

　　性愛は神からの贈り物である。神聖なる行為である。

　　聖書に多数出てくる「ヤーダー」には、単なる生殖器官の挿入接触行為に留まらず、相手の本質的な存在、即ち全人格的な要素までもが関係してくる崇高な概念を含むのである。日本語の「性交」には機械的な響きの生殖器官の接触行為の意味しかないのとは極めて対照的であるが。

　　愛する者による営みは、心が通う「整合一」であり、二つは一体化し、相手に自分を与え合う行為であり、結果として連綿たるオーガズムの満足感に共に浸り陶酔の海に漂う事となる。セックスとはメンタルなものである。知的なものである。単なる生殖器官の接触と摩擦運動による機械的刺激での反射神経的な射精で終わるものでは決してない。相手
の全人格という現に存在しているものを、愛を持って、認識し、受容し、融合する行為が「ヤーダー」なのである。

＜性愛は神からの贈り物である＞

　　そのような神からの賜物である「性愛・性交」を国家権力によって支配しようとする宮地の言説は、神への侮辱、冒涜行為である。レイプやＤＶという事象に対する過度な偏り画、その言説の基となっている。レイプに関して聖書の見解を説明する。

　　聖書は，未遂に終わったものも含め，過去における幾つかの強姦事件の経緯について述べている。（創世記１４：４－１１；３４：１－７。サムエル第二１３：１－１４）同時に，強姦されそうな時に行なうべき事柄についての助言も与えている。その点に関する律法の規定は，申命記２２章２３－２７節にある。ここでは二つの状況が取り上げられている。
　　最初の事例では，ある男が市内で若い女性に出会って共に寝る。ところが，その女性は叫ばなかった，つまり大声で助けを求めることをしなかった事例である。その結果，この女性には罪があるとされた。『市内にいたのに叫ばなかったからである』。もし声を張り上げていたなら，近くにいた人が駆けつけて助け出すことができた筈である。
　　第二の事例では，ある男が野原で若い女性を見つけ，その場で『彼女をつかまえてこれと寝た』。この女性は，身を守るために『叫んだが，これを救い出す者はいなかった』。郊外であったから助ける者がいなかったとしても当然だ。最初の事例の女性とは異なり，この女性が，襲ってきた男の行動に屈従したわけでないのは明白である。懸命に抵抗し，大声で助けを求めたものの，力で押し切られたからである。叫ぶことは，自分の意に反することをされた被害者である証しとなった。故に、彼女は，悪行の罪には問われルことは無かった。
　　
　　一口にレイプといってもその状況は様々である。合意の上での性交、しかもある程度付き合っていた間柄で、後でレイプされたと訴える女や、ヤクザやチンピラの女で脅迫の材料に使う典型手口も相変わらず多い。それらには金銭が絡んでいる。勿論、見ず知らずの男にレイプされることはある。だが、避け得たものも少なくない。時間帯、場所、服装、付き合い、交流関係、慎重であるべき事柄がある。故に、宮地が唱えるような、一方的に男が悪いと決め付ける根拠は無い。

　　聖書の事例のように、たとえ力ずくで強姦されるという悲しい事態になったとしても，必死で抵抗し，助けを叫び求めたことは無駄にはならない。それどころか，出来る限りのことをして相手に抵抗したという事実が確立されるのである。（申命記 22:26）その人は，そうしたつらい経験をするとしても，汚れのない良心，自尊心，そして自分は神の目に清いとの確信を持ち続けることができるのである。その恐ろしい体験によって感情面での傷が残るかもしれないが，自分は出来る限りのことをして相手に抵抗したのだという意識は，回復に向けての大きな助けとなる筈だ。

　　申命記２２章２３－２７節がどう適用されるかを理解するにあたって，この短い記述があらゆる状況を想定しているわけではないことを認識しなければならない。例えば，襲われた女性が叫べない状況については何も述べられていない。その女性は口のきけない人かもしれず，意識を失っていたり，恐怖で身がすくんでいたり，叫べないように手やテープで口を無理やり覆われていたりする場合もある。しかし神は，人の動機を含め，すべての要素を考慮できるので，理解と公正をもってその種の事例を扱われる。「そのすべての道は公正である」。（申命記３２：４）神は，実際に何が生じたかということも，被害者が力を尽くして相手を退けようとしたこともご存じである。故に，叫ぶことはできなかったものの，その状況下で出来る限りのことをした被害者は，物事を神のみ手にゆだねる。―詩編５５：２２。ペテロ第一５：７。

　　それが我々キリスト者の見方である。

　　襲われて暴行を受けたクリスチャンの女性の中には，罪の意識に絶えずさいなまれる人もいる。後から思えば，その事態を避けるためにすべきことがほかにもあったのではないかと感ずる。しかし，そのように感じる被害者は自分を責めるよりもむしろ，神に祈り，助けを求め，神の豊かな愛ある親切に信頼を置くことができる。―出エジプト記 34:6。詩編 86:5。　　
　　故に，クリスチャンの女性で現在，強姦者に襲われるという体験による感情面での傷に対処しようとしている人は，神がその苦悩を十分に理解しておられることを確信できる。神の言葉は保証している。「エホバは心の打ち砕かれた者たちの近くにおられ，霊の打ちひしがれた者たちを救ってくださる」。（詩編３４：１８）精神的なショックに対処するための助けは，クリスチャン仲間の誠実な思いやりの気持ち，また優しい支えを受け入れることによっても得られる。（ヨブ２９：１２。テサロニケ第一５：１４）そして何よりも，被害者自身がいつも積極的な事柄に注意を向けるように心掛けるなら，それは「一切の考えに勝る神の平和」を経験するための助けとなる。―フィリピ４：６－９。

　　レイプ被害者にとって、精神科医よりもよほど聖書の方が有益であり慰めとなる。

　　国民の殆どを占める善良なる夫婦関係や愛人・同棲関係に於ける倹しく束の間の神からの贈り物である宴の「性交」という全く個人的なことを、レイプ犯罪に貶め、それ自体が基本的人権の侵犯である国家管理すべしとする愚劣極まりない言説を、精神科医の宮地は弄んでいる。許しがたい人格への冒涜である。

　　「膣内射精」について、聖書の記録を調べる。

　　ユダがカナン人のシュアという娘によってもうけた2番目の息子はオナン（（Onan）[「生殖力; 活動力」を意味する語根に由来]）といった。（創３８：２－４、代一２：３）子供のいない，オナンの兄エルが，悪行のゆえに神によって死に処された後，オナンは父ユダから，エルの妻であったやもめのタマルと義兄弟結婚を行なうようにと言われた。
　　義兄弟結婚では、たとえ息子が産み出されても，その子はオナンの氏族の始祖とはならず，長子の相続物はエルの相続人であるその子のものになる。もし子（相続人）ができなかったなら，オナンはその相続物を自分のものにすることになった。
　　そのことを理解した上でオナンの行ったことを調べる。オナンはタマルと関係を持った時，「精液をただ地に流し」，それを彼女に与えなかった。これは間違った俗説に見られるオナンがマスターベーションをしたということでは全く無い。何故ならば、聖書の記述によれば，彼は「兄嫁と実際に関係を持ったとき」，精液を「もらした」からである。
　　即ち、「膣内射精」を行わない、いわゆる「中絶性交」だったのである。オナンは故意に自分の精液がタマルの膣内に射精されないようにしたのである。

＜欲が絡んだ中絶性交の非＞

　　オナンは、父に対する不従順，貪欲，および神による結婚の取り決めに対する罪のゆえに，自らも子供に恵まれないまま，神により死に処された。―創３６：６－１０;４６：１２; 民２６：１９。

　　聖書に於いては、「膣内射精」が当然であった。生殖には絶対必要である。

　　他方、箴言５章では、「18 あなたの水の源が祝福されるように。あなたの若い時の妻と共に歓べ。19 彼女は愛らしい雌鹿，麗しい山やぎである。その乳房が常にあなたを酔わせるように。その愛によって絶えず陶酔するように」と、記している。生殖としての性だけではなく、歓びとしての性の二面性がある。

＜生殖も性愛の歓びも膣内射精が基本＞

　　人間は神から付与された知能により、「避妊」の方法を様々に生み出したが、神の定め給いし法則の範疇のものであるから、カトリック教会が唱える「避妊は倫理的に容認できない」という教えは非聖書的である。何故ならば、聖書のどこにも，子どもをもうけるようにとクリスチャンに命じる言葉はなく、神は最初の人間夫婦とノアの家族に，『子を生んで多くなり，地に満ちよ』とお命じになったが、クリスチャンには，そのような命令は与えられていないからである。（創世記１：２８；９：１）故に夫婦は，子どもをもうけるか，何人にするか，いつもうけるかを，自分たちで決める事柄である。また，聖書は産児制限を非としてはいない。したがって聖書の観点からすれば，夫婦が何らかの「非中絶的（中絶は明らかに殺人行為である）」な避妊方法を用いるかどうかは全く個人的な決定である。

＜避妊は全く夫婦間で決める事柄＞

　　避妊は全く夫婦間の問題である。殆どの夫婦は自分たちで話し合って避妊法を試み、受胎調節をしている。全く正当な権利である。

　　が、宮地は、少数者のレイプやＤＶ被害者の「権利」のみを養護し、圧倒的多数の普通の真っ当な夫婦の性交権を法によって制限しようとする愚劣な言説を唱えている。圧倒的多数者（９９％）が、圧倒的少数者（１％）の為に、その権利を侵害されていい筈は無い。民主主義への挑戦である。そして独裁である。絶対に容認出来ぬことである。全くのすり替えの議論である。正にナチズムの手法である。

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2008年10月24日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「女精神科医の宮地尚子に対する分析」

仲間のＣＥＯの論考で、「宮地尚子」という精神科医のことをごく最近知った。一橋大の社会学の教員だ。こんな辺境の不思議の国日本の精神科医のことなどどうでもいいことだ。が、「膣内射精は犯罪」と唱え、法制化が必要だとする彼女の思考の異常さは度外れ且つ危険思想であるから、「彼女自身を分析」した。レイプやＤＶなどが専門のようだが、自分の狭い分野の事件事例を広大な人間社会の複雑系システムにそのまま一般化し、全システムがレイプやＤＶだけの現象で成り立っているとする幼稚な専門バカの一人なのだろう。極めて私的な領域である夫婦のベッドを権力機構の監視下に置こうとする発想には、健康的で普遍的な人権感覚の意識は全く無い。自分のバイト先のクリニックの精神科にやって来る「患者」であるレイプ「被害者」（はっきり言って、被害者にも問題がある場合も多い。デッチアゲもある）の、世界人口６７億２６３１万３３９１（本日の午後２時８分１２秒）分の１の世界の事象（「患者」は決して１００％の真実を語ることは無い）をもって、全世界の男は「強姦魔」であるとして、社会的アファーマティブ・アクション（和製意味英語）上、法制化は必要だとする、「愚劣な同和政策の超極端版」であり、刑事犯罪者として普通の夫婦の性交を取り締まりしょっ引くと言うのだから、まあ、まともなカウンセラーならば思いつきもしないようなこと（１万％不可能で脳裏の片鱗にすら上らない）を平気で口にする自己中心的感情短絡性が、友人の言うナチズムに繋がるのだ。友人の妻はテクニオン（イスラエル最高峰の大学）大医学部の真っ当な教授（脳神経外科、脳解剖学、ニューラル回路網、学習理論、心理現象発現論、神経生理・心理学、拡張ＰＥＴ試験、医学哲学、数理哲学の大家）、ユダヤ人である。親族に強制収容所でナチに殺害された者が多い。だから、腐った日本のバカな一精神科医の主張などどうでもいいように見えるが、彼は怒るのである。ナチズムのパターンが透けて見えるからである。つまり自分の頭の中の幼稚な世界観を（例えば、ユダヤ人はドイツ帝国を食い物にする犯罪者であり、我々アーリア人は彼らの被害者であるから、法的な規制により市民権を剥奪し、抹殺されねばならない。宮地尚子の言っていることも同じパターンで、「男は女を食いものにする犯罪者であり、我々女は男共の被害者であるから、法的な規制により性交権を剥奪し、去勢されねばならない」となろう）もって、全てだとする超独裁支配思想の持ち主と映ったが故に、友人は激しく怒ったのでる。普段温厚な友人だが、その彼を怒らせた宮地尚子という女精神科医のことを、こうして書いている。彼女の書いた個々の論文や本など読む価値も暇も無いから、案外に本音が暴露されやすい「気楽な」短文や書評の類を検索した。
http://maglog.jp/miyaji/index.php?module=FileLoad&action=Load&mid=16410&cnd=0&fname=7000014885800uf.pdf
に、「９．１１以前と以後に」（有斐閣・書斎の窓 516 p28-31, 2002）が転がっていたので、読んだ。「コイツ、バカじゃないの」。それが印象と結論の全てである。僅かの部数の冊子の類であっても、公に出版されるものにしては、あまりにもお粗末な内容であったが、彼女の精神構造を知る上では参考になった。友人のＣＥＯが怒るのも当然である。

宮地尚子は「移住：変容の中の人間性」という写真展を見に行っ多ときのことを書いている。ブラジル生まれのＳ・サルガド（聞いたことも無い）が、６年間に撮った４０カ国での移民・難民・避難民の写真展だそうな。写真なんてのは胡散臭い「やらせ」がつきものであるから、私は信用しない。特定の場面のみを切り取り編集し、黒を白とし、白を黒とする事はＴＶ同様にいとも簡単であり、架空の悲惨をでっち上げることは極めて容易だ。前例を挙げる。次の写真をご覧頂きたい。

「ハゲタカと少女」で、南アフリカ出身のカメラマン、ケビン・カーターが１９９３年の３月１１日、スーダン南部の国連食料センター付近で撮影したもので、この写真は１９９３年３月２６日付のニューヨークタイムズに掲載されたが、掲載直後から読者の抗議が新聞社に殺到し、『子どもはどうなったんだ』『何故、目の前で餓死しそうな子どもがいるのに助けなかったのか』『撮影者は、写真家の立場を優先し非常に非人道的だ』と、大きな問題となった事件だ。言い訳として新聞社のニューヨークタイムズは、「この写真を撮影したカメラマンは、ハゲタカを追い払った。少女はハゲタカに追われた後、ゆっくり歩く力はあった」と釈明した。翌９４年にこの写真がピュリッツァー賞を受賞すると、再び全米で論争が巻き起こった。カーターは、同年９４年７月２７日に南アフリカのヨハネスブルク郊外の自分の車の中で遺書を残して自殺した。その後に判明した事実がある。現場の目撃者の証言である。「この少女を撮影した際、少女の母親もそばにいた。国連と４３のＮＧＯが共同で実施していた『オペレーション・ライフライン・スーダン』という緊急食料援助活動に、カーターが同行した際に撮影したもの。職員が食糧のトウモロコシ粉を下ろし始めた際、現地の女性たちが近付いてきて、彼女達は、食糧をもらうために、抱きかかえていた子どもを、短い間だけ自分の近くの地面に置いた。カーターが撮影した少女もその一人であった。たまたま少女の背後に、オコボレ目当てのハゲワシが降りてきた時に撮影しただけのものである」と。真面目に真実を伝える為に紛争地深く入り込む勇気ある写真家の真実の写真がある一方で、安全地帯でこそこそと捏造する「報道写真家」も多いという実態だけは知っておく必要がある。それを念頭に、宮地の行った写真展の彼女の感想を読むと奇怪なものを感ずる。曰く、「旧ソビエトからイスラエルに向けて出国しようとするユダヤ人達、クロアチアに逃れようとするボスニア難民達、メキシコから闇に紛れて米国へ忍び込もうとして国境警備隊につかまった男性達、ブラジルで路上生活を強いられボンドを吸って悲しみを麻痺させる子ども達、人が溢れるほど詰め込まれた香港の難民収容所・・・。喜びの顔、悲しみの顔、希望と絶望、生命のきらめきと残酷な死の影・・・。人間の悪意も、醜さも、恐怖も、怒りも、すべてそこには映し出されていました。移動を引き起こす元になった悲劇の重みと、移動が新たに生み出すであろう喪失や憎しみや悲しみ。国境の恣意性と残酷性。一人の人間が占めることのできる空間の極端な格差や生活レベルの段差。そこからさらに生まれる差別意識や排除行動の惨さ。法のもつ保守性や、「所有」ということの根本的な意味についても、考えずにはいられませんでした。ストリートチルドレンの盗みも、都市ゲットーでの暴動も、パスポートなしの国境越えも、「違法」であり「犯罪」なのですから。ようやくたどりついた国の土地は、すでにくまなく誰かに所有されており、木陰につかのま身を休ませることも、「不法侵入」になるかもしれないのですから。写真展の中の、希望を募って撮ったという子ども達のポートレート集さえ、彼らに所有権があるわけではなく、子ども達には、自分の写真を見る機会も焼き増しを頼む機会も----この写真展を訪れる機会などはいうまでもなく---なかったのかもしれないのですから。もちろん写真展は、何があっても生きのびようとする、そのためにはどこまでも移動していこうとする人間の果てしないエネルギーに溢れてもいました。定住ではなく移動や漂泊が人間の本質なのだと改めて私は確信しましたし、みすぼらしいスラムの片隅で生まれたばかりの赤ん坊の写真に、思わず「ソレデモ、ワタシタチハ、ハンショクシテイル」と内田春菊ふうにつぶやいてみたりもしました。移民の国アメリカ、移民の街ニューヨーク。多くの漂泊者にとっての最終目的地。ニューヨークでの写真展の最終日は９月９日だったようです」。そう宮地は書いている。我々は、イスラエル・パレスチナでここ十数年にわたって平和活動を行ってきたが、こんな少女のような感傷に浸るような暇も無ければ、これまで４名が殺され（イスラエル右派過激派とアラブ強硬派双方から狙われる。我々は丸腰だが、連中は自動小銃で武装している。逃げるしかない）る緊迫感の只中での活動であるが故に、そんな感情はとうの昔に超越してしまっている。これは、政治の問題であって、無知な少女の感傷主義の問題ではないのである。冷徹な政治力学のパワー衝突の結果として悲惨は生まれる。感傷の感情では何一つ問題は解決しない。問題意識のある人間ならば、その冷厳なる事実に焦点を当てるはずだ。が、宮地だか岩地だかは、全くノーテンキな感傷の海に埋没しているのである。これが精神科医の態度か？友人の妻の医学者に聞いたが、「中世のお城のお姫様なのかしらね」と一笑に付した。

更に彼女の子供日記を読むと、「何だこりゃ」というような文章に出くわした。「アメリカは、テロリストという「病原菌」、異物を根絶した「清潔な地球社会」を実現するための管理を着々と進め始めました。抗生物質は病原菌どころか身体に不可欠な菌をも、時には人体をも直接攻撃することがあるのに。抗生物質は、さらに強力な耐性菌を生む原動力でもあるのに・・・。ここは、サナダ虫のキヨミちゃんをお腹の中に飼っているという寄生虫学の藤田紘一郎教授あたりに、在米日本大使になってもらうよりほかないのではないかと、私は思ったりします」。テロリストと病原菌を一緒くたにした「アップルｔｏオレンジ」、欧米では最も嫌われる比較だ。滑稽なのは、「膣内射精は犯罪だ」「強制妊娠罪だ」なんだかんだと珍妙な言葉を連発して国家権力による個人の性愛・性交を管理し男を去勢しようとする自分の荒唐無稽さには無神経で、３０００人が殺されるという現実９・１１テロ事件には「抗生物質」を持ち出してテロと戦う米国国民の選択を批判するという宮地尚子の異常な精神構造である。テロ問題はそんな生易しいものじゃない。政治的背景を読み解く能力も知見も無いから、こんな幼稚なことが平気で言えるのであるる。バカを通り越している。更に、「１１月にニューヨークを再訪したとき、ショックなことがありました。「こんな時期に外からやってきてそんな風に意見を言うなんて！」そんな言葉がある人から返ってきたのです。彼女はトラウマサバイバーの治療について素晴らしい本を書いたセラピストでした。夏に本を読んで感動し、講演を楽しみに聞きにいったら、その中で「戦争は９月１１日に始まったのだ」と彼女は言いました。「サバイバーは自分を責めすぎてしまう」という文脈の中で語られた言葉だったのですが、それは明らかに報復爆撃を正当化するものでした。あんな素晴らしい本を書く人と分かり合えないはずはないという思いもあって、私は彼女に自分の感じた違和感を伝えようとしました。そうして返ってきた言葉だったのです。彼女は傷ついていたのかもしれません。知り合いに犠牲者がいたのかもしれません。けれど、私も深く裏切られたように感じました。「感情とパッション」が高まったときには、しょせん異邦人は排除されるしかないのでしょうか」。本当にバカである。これが、米国に客員研究員として２，３年滞在したものの言うことかと、絶句した。米国という国を全く分かっていない。英語によるコミュニケーション能力がロクにないから、孤立的な世界で途絶的な環境に身を置いて、「本読みのお勉強」でもしていたのだろう。米国人は愛国者である。どこぞの国とは訳が違う。次に示す写真のようなことをされて、黙っているような米国人はいない。

米国人にとって報復は当然だろう。報復を計算済みで、テロを実行する相手なのだ。が、米国人としてセラピストの言い分が正しい、ＴＰＯと相手への感情移入の出来ぬ（それでよく精神科医をやっているものだ）宮地尚の物言いが極めて異常なのだ。ビジネスでの米国出張でも、先ず波其の事件への同情と哀悼の意を表してから商談に入るのは事業家の常識中の常識である。そんな最低の常識すら持ち合わせていない宮地如きがとやかく言うことではない。私は、パレスチナ・イスラエル平和活動のほかにもボランティアを行っているが、その仲間の会合がツインタワービルのあの日に開かれ、１４名が殺されたのである。私の仲間が１４名、一度に殺されたのだ。イスラエルでは４名が殺されている。宮地には分かるまい、この複雑な気持ちが。それでも、我々は丸腰の活動を、銃弾を潜り抜けながらやっている。彼女が如何に自分中心主義で且つ感情中心主義であるかは、先の写真展での彼女の感想文にも端的に現れている。「自分の常識」が「米国の常識」だと思い込む、彼女のその異常な精神が問題だ。こんなのが精神科医とは、彼女のアルバイト先のクリニックには行ってはならぬ。

宮地はイスラエルに行ったこともあるようなことを書いている。「場所は、ヨルダン川西岸のヘブロンに近いユダヤ人入植地。鉄条網に覆われ、近くにイスラエル軍が手厚く配備されている、紛争の地。その旅についてはすでに書いたことがあるので、詳しく述べませんが（拙著『異文化を生きる』をご覧ください）、私はそこに数日間滞在し、自爆テロのターゲットになりやすい入植者用のバスでエルサレムに通ったのでした」。そんなオ気楽な短期旅行者の感覚で、イスラエルを見てもらっては困る。ヘブロン？彼女の行った場所は安全な場所だ。イスラエルの右派過激派集団やパレスチナ・アラブ過激派武装集団など、彼女は見たことも無いだろう。まして遭遇して銃撃されたことも無い。常に安全地帯に身を置いていたからだ。危険の中に飛び込み、そこに暮らさざるを得ない民衆の恐怖に慄く姿を捉え、そこに共に住み、「トラウマ、ＰＴＳＤ」を一から勉強し直せと言いたい。パレスチナの過激派がいるという理由で、ＩＤＦ（イスラエル国防軍）のメルカバ戦車の来襲と砲撃、Ｆ１６戦闘機によるミサイル攻撃、攻撃ヘリアパッチの凄まじい機銃掃射が、突然起きるのだ。そして、大勢の子供達も殺される。その現場で、自己研修でもすべきだろう。それが本当のトラウマ精神科医の態度だ。我々の知る各国からイスラエルへ来ている医療関係ボランティアのメンタルケアの命を掛けた熱意とは月とスッポンだ。ＩＤＦに我が子を殺された母親の精神ケアのボランティアでもしろとでも言っておこう。

紛争地では、極僅かの例外を除いて全く日本人を見かけることは無い。アフガニスタンで８月２６日に農業指導のボランティア活動中に誘拐・殺害された伊藤和也氏に倣え。全く平和ボケで危機意識が無い。「トラウマの医療人類学」という宮地の本の書評によると、彼女は、政府系の安全に守られたアフリカ東部の難民キャンプで難民の胸に聴診器を当ていたそうだが、何を学んだのか？言葉が通じないから、精神ケアなど不可能だ。単なる員数としての派遣に過ぎず、恐らく別の狙いもあったのだろう。その本の要約的な書評によると、「難民援助のコアは治療でなく、効果も見えない周辺活動を黙々とこなすことにあること。現地の利害関係にもみくちゃになり、ときに利権を生み、ときに難民のほうが国民よりもよい医療を受けられるという歪（いびつ）な事態も生まれること。この子をなんとかしたいと思いつめるなかで、不整合、恣意（しい）性、自己分裂、無力感が底なしに深まってゆく日々。そしていずれ引き揚げる自分……。そのような断裂についての真摯（しんし）な自己描写は、本書で記述・分析されたさまざまなカテゴリーのトラウマ的な体験をすべて、おのが身に引き受けなおすかのようである」。アホとちゃうか？そんな感情で避難民を扱えるようなものじゃない。奇麗事の世界ではないのだ。あらゆる問題の集積所のような様相を呈するのが難民キャンプなのだ。暴力、殺人、誘拐・拉致、レイプ、売春、窃盗、ケンカは日常だ。雇った現地スタッフの横領、ピンハネ、横流しも日常だ。麻薬ブローカーに密売人の暗躍、成りすましの難民の救援物資横取り、テント群支配のヤクザにチンピラ、何でもありだ。其の現実下での活動は並大抵のものではない。宮地のような政府団体派遣医師とは、天と地程にも異なることを我々はやっている。「トラウマ的な体験をすべて、おのが身に引き受けなおすかのようである」とは、何時からキリスト様になったのだ？そんな意識で、銃弾飛び交う中での本当のボランティアなど出来る筈も無い。全てが感情丸出しなのだ。先の「書斎の窓」の文章の最後で、「ニューヨークにおいて、光のメモリアルは、透明な追悼感情を表すものと受けとめられるのでしょう。まっすぐ天に吸い込まれていく、物質性を欠いた、まぼろしのような光。それはまさに、あの日あの場所で忽然と消え去った者たちの、魂のありかを指し示していると言えなくもありません。けれども、同じ光が、サーチライトとして、国境を越えようとする不届き者の姿を浮かび上がらせ、アメリカ都市ゲットーの夜間外出禁止を促し、法や命令に逆らおうとする者を「テロリスト」としてあぶり出し、光に捕捉された姿には容赦なく銃口が合わせられるのだということを、忘れるわけにはいかないのです。自主投降によって、もしくは御慈悲によって、ひきがねが弾かれずにすむことは多いとしても」と書いている。こんな日本人の無知なる自己中心的感傷・感情が彼女の本性なのであろう。であるが故に、冒頭で評したようなとんでもないナチズム思想に直結するのである。彼女自身の根本的矛盾は先に述べた通りだ。ライプニッツ理性の欠落である。こんな者を大学教員として税金で雇っておく理由は無いと友人のＣＥＯが怒るのも尤もだ。米国ならとっくにクビだ。

以上
ＤＩ

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　　国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でＷｅｂＬｏｇ掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。

　　narmuqym：ＨＰ＆ＳＵＮ研究所を経て、米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルＭＰＵの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーのチーフサイエンティストに就任。知能の情報処理の根源を研究している。

　　旅するベテラン：東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。

　　Hetero：ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理＆アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。

　　MASADA：日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のＡＴＴに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代ＭＭ携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。

　　rainbow：ウエスチングハウスにて原子力発電の研究開発に従事、その後ＧＥにて新しいエネルギー変換方式の研究、各種発電方式の研究に従事。その後、シリコンバレーにハイテクベンチャーを興し、超低コスト新型太陽電池の研究開発を推進。

　　weather_F：スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するＮＰＯを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。
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2008年10月23日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その３）」

　　本稿では、宮地尚子の１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）の核心部分から、＜女性の避妊責任を免除する方法＞を以下に示しながら、各節毎に宮地の言説の異常性を露にし、そのお粗末な論理、とりわけデータの裏づけを欠き、自分の狭い価値観で健全な性生活を送る大部分の夫婦を愚弄する法制化の言説を徹底批判・破壊する。駄文のを徹底批判・破壊する。

＜女性の避妊責任を免除する方法＞

　ところで、強制妊娠と合意妊娠の境界、つまり女性の責任範囲に関して、沼崎は男性に常に避妊義務があるとする（「女性が自らの意志で行える完全に安全で確実な避妊方法がない限り、また仮にあったとしても（中略）女性がそのような避妊を行っているという明白な証明がない限り、男性には孕ませない責任がある」）。女性に求めているのは、せいぜい「対等な関係の中で話し合う義務」である。現状の不均等な関係の中では「コンドーム着けて」とさえ頼まなくてもいいということになる。

（「義務教育」の「義務」という形容によって「避妊義務」なる造語のデッチアゲである。避妊をどうするかは、夫婦関係・愛人関係・同棲関係の当事者自信が決める自由であって、ヨソ者の沼崎や宮地尚子如きがとやかうい権利はあらゆる意味に於いて一切ない。コイツら、何様の積もりで人にモノを言ってるんだ。「女性がそのような避妊を行っているという明白な証明がない限り、男性には孕ませない責任がある」とは笑わせる。其の証明とは何か？その方法は何か？裁判に於いて証拠物件や証拠書類に厳しく問われる証拠能力の基準は何か？一切の記述がない全くの噴飯なる言説である。性愛の衝動のなかで、デリヘル嬢の差し出す計算書とプレイのメニューを確認し金を先払いする客のように、機械的な時間の間を置いて、「避妊の明白な証明」特定方法によって確認しない限りは性交できないと言うのがヤツラの狂った言説である。「不均等な関係」とは何を指すのか？現実の夫婦間に於ける「不均等」？笑わせるなである。殆どはカカア天下であり、男に実効的に支配権などない。現実の夫婦関係・愛人関係・同棲関係における、男女間の力学を、その関係における経済収入・支出実行・家事遂行・育児・地域活動・学校活動等様々な切り口で動的な役割から分析したデータがあっての話だ。そもそも、コンドームが年間で日本に於いて何個消費されているのか調べてモノを言っているのか？７億個だ。）

　沼崎が避妊責任を、女性には実際には問わない理由は二つに整理できる。一つは、現在の男女関係のあり方の中で、女性に交渉責任を課すべきでないということ（「男女間の不均等な権力関係という文脈においては、女性から男性にコンドームの着用を頼みにくいという構造がある」）、もう一つは女性は妊娠による負担を重くせおうから、そのかわりに男性は避妊の負担をおうべきであるということである。

（「男女間の不均等な権力関係という文脈においては、女性から男性にコンドームの着用を頼みにくいという構造がある」。どこに其の証拠があるのだ？デマゴーキーの虚偽である。殆どの夫婦関係では、避妊は互いに話し合って方法を決めている。安全日ならば必要ない。妊娠可能性のある日には、男・女コンドームや膣内殺精子剤、ペッサリー屋ＩＵＤなどもあり、普段からの低容量ピルの定期服用もある。何故に男のコンドームにばかり拘るのか？ピルなどの他の避妊法の普及が一層広がる中での、年間７億個ものコンドーム使用量、全所帯、全年齢層にわたって、１カップルは年間２０個のコンドームを使う。全年代層を含めてだ。高齢カップルの性交回数は少ないから、指数分布を仮定し、世帯年齢分布との重み付け逆積分により、２０代は年間１１６個、３０代は４７個、４０代は２８個、５０代は９個、６０代以降は閉経により無しという結果となる。コンドームは普通に当たり前に使われているのである。「男女間の不均等な権力関係という文脈においては、女性から男性にコンドームの着用を頼みにくいという構造がある」とは全く根拠が無い。特殊な環境下での事例を持ち出して全てに適用すると言う虚偽を行っている。何らの実証性がない。）

　第一の理由は、現状では配慮に値するが、女性の主体性を軽視する事にもなりかねないので、私には賛成できない。「避妊してよ、しないならエッチしないよ」くらいは言える女性でなくてはならないのではないかと思うし、それはノースリーブを着て強姦されたときの被害者非難とは違うと思うからだ。

（「避妊してよ、しないならエッチしないよ」といった拒絶型の夫婦関係があるとすればとっくに破綻している。性愛の共同創造という崇高な営みをどちらであれ否定するのは、避妊以前の事柄であろう。経済的な諸事情や生活環境の問題で子供をもうける時期を決めているのが多くの夫婦であり、「デキチャッた」妊娠によって全国の子供が生まれているのではない。子供の人数もしかりであり、受胎調節は機能している。「デキチャッた」問題は、未熟な青少年層での妊娠や不倫関係での妊娠である。そのような事象と、健全な夫婦関係・愛人関係・同棲関係の混同が根底にある。それに、突如として現れる「ノースリーブを着て強姦されたときの被害者非難云々」。何の事実関係も無いお粗末な非論理である。）

　しかし、第二の理由はかなり説得力がある。すでに見てきたように、避妊負担は分担できても、避妊が失敗したときの負担を男性に負わせるのは困難だ。それならば、失敗したときの負担は女性が負うのだから、避妊の負担くらいは男性が責任をもつことが、全体の負担のバランスをとることになる。この論理は、妊娠期間中は女性が負担したのだから、出産後の育児は男性が中心にすべきという主張と似ている。現実には、妊娠する女性が育児責任も負わされ、妊娠して困る方が避妊しろという論理がまかりとおっているのだが。

（避妊が失敗すると家庭騒動になるのか？我々が知る限りそのような事実は無い。特定層のようによほどオカシナ関係で無い限り、事実を受け入れ、我が子の誕生を待つのが殆どの夫婦関係の現実である。負担の押し付け合いをするほど、「世間の夫婦は馬鹿だ」と言いたいらしい。自分たちの言説の方が正しいということのようである。実際の負担は双務的に行われている。男も妊娠の負担を重く負っている事実を知れと言うことだ。出産までに幾ら金がかかるか知っているのか？知る訳がない。誰が稼いでくるのだ？殆どの真っ当な男女関係に於いては、稼ぐのは男だ。昨今、正社員減らし＆非正規社員化の格差社会に付き、稼ぐ事自体が容易ではないにも拘らず、懸命に子育てしている夫婦は多いのだ。薄暗い穴倉の中で、税金でノウノウと生活出来る結構なご身分の沼崎や宮地尚子には其の苦労は分かるまい。どの家庭でも、全員が働かなければやっていけない経済環境下にあり、沼崎やら宮地尚子らとは異なり、育児や家事も分担して男女が行っている。現実のデータからモノを言え。）

　沼崎は男性の倫理意識に訴えているだけであり、法的なレベルで議論しているわけではないが、これを法制化するとどうなるだろう。

（安易に「法制化」という言葉を出すこの宮地尚子なる者の邪悪性が際立ってくる。法理念認識の欠片もない。「法制化」？誰が法制化するのか？宮地尚子が法制化するのか？日本は民主主義国家である。主権在民である。国会の審議でそのような言説が通用する筈もない。夫婦の性愛・性交の場であるベッドのまで国家権力の支配を及ばすと言う、荒唐無稽且つ空恐ろしい珍妙なる言説である。先にも述べたナチズムそのものである。「自分の気に食わんことを法制化する」という言説である。）

　まず、女性が妊娠すると、合意の有無をとわず男性は強制妊娠罪に問われることになる。強姦と和姦の境界をめぐる争いは一切しなくてすむようになる。男性は「女性が妊娠を望んだ」「女性が避妊つきの性交を嫌がった」と言い逃れするかもしれない。けれど、男性は自分が子どもを望まないのであれば、女性の依頼に屈することなく避妊をすればよい。また、双方が妊娠を望むなら、女性にその旨の契約書を書いてもらい、男性が保存しておけばよい。要は、双方が明確に妊娠を望むときを特殊な場合とみなし、通常では男性が避妊とその失敗の責任を負うというふうにするわけである。「生殖のための性」の現実の割合の低さを考えれば、また妊娠を望むカップルの相互信頼度の相対的な高さを考えれば、妊娠を望まないときではなく、望むときに契約するというのは理にかなっているのではないだろうか。性と生殖を分離しようとする欲望をすでに今の社会は認めているのだから、それを明確化するだけの話である。

（荒唐無稽な「法制化」という愚論云々よりも、そのような考え方をする宮地尚子の異常なる精神構造を論じた方がいい。女性の妊娠は自動的に「強制妊娠罪」となる。従って当事者の男女カップルの問題だけではなく、生まれてくる子供自身が、「犯罪の結果」の所産となる。「ボクは犯罪者の子なの？」、「あたしは親が罪を犯したから生まれてきたの？」と子供は必然的に考える。宮地尚子の言う法制化、即ち国家権力によって、明示されるから、子供全員が「犯罪者の子」となるのである。子供の成長は歪み、犯罪者の親には反抗し、グレ、性初年犯罪は激増すること必定だ。多感な子供心を引き裂くからだ。宮地尚子には、他の問題との関連性への意識が全く無いから単細胞のように、「法制化＝国家権力」をワメキ散らす。「男性は「女性が妊娠を望んだ」「女性が避妊つきの性交を嫌がった」と言い逃れするかもしれない。けれど、男性は自分が子どもを望まないのであれば、女性の依頼に屈することなく避妊をすればよい」と唱えるが、「強制妊娠罪」に問われるのであれば、男は合法非合法の風俗産業へ向かうだけだ。かくて、夫婦関係は崩壊する。本来、神が給いし「性愛の歓び」を犯罪だとして断罪する訳であるから、わざわざ結婚する必要もない。「双方が妊娠を望むなら、女性にその旨の契約書を書いてもらい」の底なしのバカさ加減には笑う。そんなサラ金の借金の契約書のような「妊娠契約書」によって規制されるような寝室に誰が入るか？よって、出生率は激減し、日本は衰退速度を一段と加速することとなる。「明確化するだけの話」と言う宮地尚子の言葉に、彼女の不健全で且つ異常なる精神構造が露になっている。）

　そして、望まない妊娠をした女性は中絶しても出産してもよいことにする。中絶や出産による女性の労力や心身の負担、費用については男性が一切責任を負う。また、出産しても女性が特に養育を望まなければ、養育責任は男性が全面的に負う。

（世間知らずとはこのこといういう。現在、離婚して子供の養育費を払わずに逃げる無責任男が少なくないが、相手に金が無ければ、金の無い者からは何をやっても金は取れない。金や資産があっても、資産の分散、名義変更はとっくにしているから、差し押さえることも不可能だ。差し押さえと強制執行は簡単ではない。「出産しても女性が特に養育を望まなければ」として、男に全責任を負わせる宮地尚子。よほど男が嫌いと見える。扶助扶養の義務の放棄であり、現行法においてすら犯罪である。非現実・架空の言説である。）

　強制妊娠罪には、強制中絶罪か強制出産罪のどちらかが必ず加わると考えることもできるだろう。女性は妊娠したから中絶をしたいのであって、中絶を元々望んでいたわけではないし、中絶は妊娠と別に女性に負担をかけるのだから。また、出産を女性が選ぶとしても、それは代理母になるのを強いられたようなものであり、女性の養育責任とは切り離すべきである。したがって、男性の認知や結婚が責任をとったことにはならない。つまり、強制妊娠罪を侵した男性は、どちらかの罪を重ねるしかない。一方、女性は身体変化を経験するという「自然的義務」がある分、その経験を経た上での最大限の選択が許されるべきである。

（この宮地尚子の異常精神の中の「男を嫌悪する」性質からして、荒唐無稽なる国家権力による「性愛・性交」の管理を唱える言説を吐くに至ったのであるが、その背景となった彼女自身に関する諸事実の調査には大いに興味がある。自分の子宮から生まれてくる子供の養育責任を男に押し付けようが、事態に変化はない。子供養育環境が一層劣悪化することだけは確かだ。この日本が、「宮地尚子・帝国主義国家」になったとしても、「強制妊娠罪」の取り締まりは事実上完全に不可能である。日本の警察官の総数は、２９万人であり、人口４２０人に対して１人の警官だ。警察は他の事件に終われ慢性人手不足であり、宮地尚子の唱えるような稚戯に係わる状態には無い。勿論、「宮地尚子の法制度」は早晩ザル法と化す。ところで、犯罪前科帳というものがある。確定犯罪者や送検対象者は例外なくそれに記載される。戸籍とリンクした情報だ。悪用が広がるだろう。法にはウラというものがあるのだ。この宮地尚子という女精神科医には、民事、刑事の区別も付かぬ、まして私法領域には無知で、なお且つ、「民事不介入の大原則」の法理念を平然と無視するその法感覚の異常性が浮かび上がってくる。）

　また、男性の孕ませない責任は女性に対してだけでなく、胎児に対しても考えてみる必要がある。強制妊娠罪・強制中絶罪は女性に与えた害に対しての罪である。中絶が胎児への暴力、殺人であるとするなら、堕胎罪も男性が問われるべきものとなる。

（胎児の命には何らの関心の無い宮地には矛盾した言説である。親を犯罪者に仕立てておいて、即ち、「膣内射精は犯罪である」、「強制妊娠罪」、「強制出産罪」によって、親を検挙し逮捕し刑務所へ送り込む事によって、子供を「犯罪者の子」として蔑ませる一方で、「胎児に対しても考えてみる必要がある」とは笑わせる。子供の健全なる発育の環境は家庭なのだ。その家庭すら崩壊させる宮地の「法制化」において、議論することではあるまい。何故ならば、それは包含されている故に、無意味なのだ。）

　そもそも現在の法律でも、妊娠中絶には男性（「配偶者」）の同意が必要である。また、多くの中絶が経済的事由の名の下で堕胎の違法性を訴却されている。男性の方が経済力がある場合が多いわけだから、法律が文字どおりに適用されるならば（実際は有名無実化しているが）中絶の罪に問われるべきは、多くの場合男性となるはずである。また、中絶をもし全面的に違法化するのであれば、中絶された胎児や新生児はすべて生物学的父親を検索するなりして、男性の中絶禁止法違反ないしは養育責任を追求する必要がある。

（中絶層を考えよ。「避妊にだらしの無い層」だ。総数は年々減少しつつある（２００７年は２５万６６７２件、１９５５年は実に１１７万１４３件であった。いずれもヤミは含んでいない）が２０歳未満は激増している。

中年層に至るも中絶は行われている。

妊娠総数の２２％は中絶されている。異常なことだ。宮地は、胎児の命を救うことには全く関心が無い。不完全な性知識、年齢に関係のない利己的で未熟な精神、歪な男女関係関係（暴力、不倫、交友関係）での性交での妊娠が中絶に至る。中絶自体は「殺人」であり、聖書は明確に非としている。愚かな関係の中の胎児は哀れな末路を辿ることになる。国民的な性教育の問題でもあるが、更に特筆すべきこととして、聖書テモテ第二の３章で指摘されている時代、「しかし，このことを知っておきなさい。すなわち，終わりの日には，対処しにくい危機の時代が来ます。2 というのは，人々は自分を愛する者，金を愛する者，うぬぼれる者，ごう慢な者，冒とくする者，親に不従順な者，感謝しない者，忠節でない者，3 自然の情愛を持たない者，容易に合意しない者，中傷する者，自制心のない者，粗暴な者，善良さを愛さない者，4 裏切る者，片意地な者，[誇りのために]思い上がる者，神を愛するより快楽を愛する者，5 敬虔な専心という形を取りながらその力において実質のない者となるからです」の必然の結果でもあるということだ。法規制とは何の関係も無い。そういう時代の必然の事象に一体どんな責任を取らせることができるというのか？何も出来やしないのだ。子供が生まれたら、困るのは政府行政であり、福祉施設が幾らあっても足りないと言う事態と福祉予算が吹っ飛ぶと言う深刻な事態に直面するが故に、中絶させているのである。宮地はそのような時代の絡み合った現実も知らんようだ。「全面的に違法化」？未来永劫、有り得ないことだ。「男性の中絶禁止法違反ないしは養育責任を追求する」と言うが、誰が本当の父親なのか分からぬ多重交際屋行きずりの情交関係多いから、父親の同定はＤＮＡだろうと何だろうと比較照合が前提であるから、不可能である。）

　男性に酷すぎるという声が聞こえそうだ。しかし、いやなら避妊をすればいいだけの話である。簡単に自衛手段は手に入るのだから。

（避妊は男の側だけの問題ではない。女性としての手段も沢山ある。ピルもそうだ。重要なのは、「避妊」ではない。「避妊」にだらしの無い特定層の問題事象を、健全なる全体層へ非論理的外挿を行い、法制化を唱える愚劣且つ危険な思想の持ち主である宮地尚子の異常性が問題なのだ。そんな言説を垂れる前にやることがあるだろう。性教育と正しい避妊の方法の徹底である。ピルの失敗率は正しく用いれば０．１％だが飲み忘れの不適切では５％にもある。コンドームは１．５％だが１６％、殺精子剤は３％だが２８％、ペッサリーは４％だが２２％、リズム法は４％だが２５％、ＵＩＤは１％だが４％となる。統計の数字の信頼性水準問題もあり、また無知が「避妊」を「避妊」でなくするわけであるから、避妊の教育は重要である。その問題に切り込まず、プライベートな夫婦関係・愛人関係・同棲関係の親密な束の間の宴である「性愛・性交」の歓びを国家権力によって簒奪し、寝室のベッドを国家管理下に置き、「膣内射精は犯罪である」として、「強制妊娠罪」、「強制出産罪」によって、親を検挙し、逮捕し、刑務所へ送り込み、生まれてくる子供に「犯罪者の子」という烙印を押し、夫婦関係を破壊し、家庭環境を消滅させる、極めて異常な体制を称揚する宮地尚子という女教員のナチズム精神構造が問題なのだ。到底看過出来ることではない。正に「理知性の崩壊」である。）

　　　性愛は神からの贈り物である。神聖なる行為である。

＜性愛は神からの贈り物である＞

＜『膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ』と宮地尚子は唱える＞

＜宮地尚子の言説はナチズムのデマゴーキーである＞

　　次回は、宮地尚子の＜父子関係の証明＞を徹底批判・破壊する。

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2008年10月22日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その２）」

＜健全なる家族をも愚弄・侮辱する宮地の主張＞

　　先ずは、バブル期及びその崩壊後に於ける目を覆わんばかりの「理知性の崩壊」の例として、思考放棄の奇をてらったＡＤ（自己宣伝）型の不愉快な、如何なる建設的意味のない無名の「言説」２編を取り上げる。

①沼崎一郎：１９９７年「〈孕ませる性〉の自己責任―中絶・避妊から問う男の性倫理」（『インパクション』１０５号、８６～９６頁）
②宮地尚子：１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）

　　①は、夫婦だろうが男女間での「膣内射精は性犯罪」だと唱え、その延長線上で②は、其の取締りのための法制化を図り（比率上極一部のレイプやＤＶ被害女性の偏った観点から、普通の善良なる夫婦関係・愛人関係・同棲関係に於ける性愛・性交という極めて私法領域なる寝室のベッド上にまで国家権力をして侵害させ、「普遍的」に男女関係を刑事犯として取り締まるという荒唐無稽の極めて危険な思想による）、「膣内射精したら刑務所送りだ」だとか、「膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ」などという虚構に家族関係を破壊させようとする決して容認し得ない内容を唱えている。彼らのＵＲＬを以下に示す。

　　沼崎一郎　：　http://www.sal.tohoku.ac.jp/anthropology/member.html
　　宮地尚子　：　http://maglog.jp/miyaji/

　　彼らやその流れに連なる不健全なる輩の思想は、「理知性の崩壊」である。

　　また、別の問題も指摘されねばならない。税金で養われている大学教員（国公立は勿論、私大にも莫大な税金が投入されている）が、前記指摘のような反社会的言説の製造所と化し、現下の厳しい経済・産業状況の実社会の中で生き残りを賭けた様々な関係者の努力に貢献するような内容からの余りな乖離は、やはり税金の無駄使いであって、大学に於ける教育・研究活動の成果は厳しくチェックされねばならないことの必要性を痛感する。　　産学協同プロジェクトや開かれた地域貢献に於いて厳しい産業界の視線に晒されている大学の理科系も含めて、特にノーチェック状態の文系に対しては一層の、市民参加の第三者機関の設置による、大学での「教育・研究」の実体と結果を徹底的に評価・監査し、「大学の行革」を断行すべきことを強調したい。この財政危機の現下に於ける納税者の視点から強調し、国民全体の益に資する「教育・研究」への抜本的改革を図るものである。当然、不適格な教員は解雇されねばならぬ。愚にも付かぬ言説で国民を愚弄するような者を教員として税金を使って雇う理由はない。一般勤労者同様、実社会の厳しさによって遇されるのは当然だ。

　　宮地尚子：１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）の核心部分を以下に示しながら、各節毎に宮地の言説の異常性を露にし、そのお粗末な論理、とりわけデータの裏づけを欠き、自分の狭い価値観で健全な性生活を送る大部分の夫婦を愚弄する法制化の言説を徹底批判する。
　　

　　先ずは、宮地の言説、１９９８年「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）から、＜避妊責任の実体化＞を徹底批判する。

　
＜避妊責任の実体化＞

　さて、避妊責任の実体化についてこの辺で考えていこう。男性が孕ませない責任を実行するようにするためには、どうすればいいか。ここでは法制化の方向で考えていきたい。実体化が必ずしも法制化を必要とするわけではないが、社会規範に頼れない場合、もしくは規範自体が問題を含んでいる場合は、法的強制力に頼るしかないように思うからである。セクシュアル・ハラスメントについての大学や企業の対応が、訴訟など法的措置ぬきでは変わらなかったように。

（セクハラ現場を知らぬ神話である。セクハラ訴訟なる事件は、女子労働者１０万人当たり一体何件起こされているか？確定判決は？ＴＶのワイドショーが取り上げる特定セクハラ事例や狭い自分（宮地）のＤＶ関係事例を一般化し、どこでも起きていると煽動するのは本質を履き違えたゲマゴーキーである。少数の本当のセクハラに便乗し、セクハラに名を借りた無能女子労働者の使う金目当ての手口であることは、２０年も前から欧米では問題となっていたのだ。其の手の女子労働者を解雇する為の金を企業は用意している。企業経営者の常識だ。逆にそれを逆手にとって、従来は甘く扱ってきた女子労働者を実力主義の過酷な労働環境に放り込み、男性労働者と同等に扱い、人事効率を高め生産性を向上させる為に厳しくふるいにかけるようになった。特に欧米は厳しい。女性だからと甘やかされることはない。男と同じように、１００Ｋｇの荷物を運ばされるのだ。以前は、冗談を交わしながら男が手伝った。「さあ、運んだぜ」と笑って相棒の女性同僚のお尻をポンと軽く叩き、「さあ、お次だ」と、女性には何もさせずに男達が重い荷物を運んだ。和やかな職場だった。企業経営者というのは、この宮地が考えているような「甘ちゃん」ではない。セクハラは逆手に取られ、利用されているのだ。少しは、欧米の女性労働者のブログでも読み、厳しい職場の実体を勉強すべきだろう。「能力」という壁に隔離され差別され格差固定された男女無関係の過酷な現実をだ。せせら笑っているのは誰だ？皮相的な宮地には、セクハラという言葉遊びの世界しか見えていない。また、自分が気に食わんからといって、安直に「法制化」という言葉を口にする彼女の法理念の欠如は極めて危険な考えである。ナチズムの精神構造を見るのは私だけではないだろう。彼女の法制化とは○△◇×「罪」の指定であり、それは刑法犯罪の範疇である。即ち、殺人罪と同じ「罪状構成」となり、極めて私的なる親密な行為である多くの男女の性愛・性交を殺人罪と同じ刑法犯罪として取りしまうと言う、おおよそ健常的思考の所産ではない宮地の言説は異常極まりない。付け加えるが、「セクハラ防止法」と言うような法律は存在しない。「男女雇用機会均等法」の中での単なる一義務規定に過ぎない。「第十一条：事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」であって、男女の区分はない。即ちセクハラ被害は女性だけではなく、男性もその被害に遭うということだ。特定の極めて狭い世界の出来事を全く関係のない市民を犯罪者に仕立てると言う発想が危険なのだ。）

　では、どのような法が求められるのか。
　沼崎の言うように、望まない妊娠が性暴力であるとしたら、他の性暴力に関する法を参考にする手がある。強姦罪や強制猥褻罪などである。強姦と和姦にならって、「強妊娠」と「和妊娠」という言葉をつくることができる。「強制妊娠」と「合意妊娠」の方がなじむかもしれない。要は「強制妊娠罪」という概念を構築すればよいわけである。

（普通の睦まじい夫婦の間に、「強姦罪」、「強制猥褻罪」、「強妊娠」、「和妊娠」、「強制妊娠」、「合意妊娠」といった寒々しい言葉を弄ぶ理由は存在しない。「強制妊娠罪」に至っては、噴飯ものである。誰も宮地如きに、そのような言葉を求めたりはしない。余計な干渉であり、名誉毀損である。宮地は、よほど、普通の真っ当な家庭の夫婦や愛人関係を破壊したいらしい。宮地は、結婚し、妊娠し、出産し、育児経験があるのか？あるとしたら、愚劣な異常人格者ということになろう。子供は出来る時に出来るのであり、出来ない時には出来ないのである。日本人の貧弱な性生活の実態を調べ、データに基づいてものを言えということだ。ささやかな性の喜びにつかの間を浸る夫婦や愛人が圧倒的な比率を占める男女関係に、一人暮らしの女性が強制性交（レイプ）される構図を、無理にでも持ち込もうとする宮地の異常心理が問題である。その異常思考と彼女が精神科医であることとの大きなギャップ。）

　性交には同意した。けれども、避妊方法については同意しなかった。たとえば、女性が「わたしはピルを飲んでいない。今日は危険日である。だから、コンドームをしてほしい」という。男性はいやだといい、ことに及ぶ。女性は妊娠し、男性を「強制妊娠罪」で訴える。

（「男性を「強制妊娠罪」で訴える」とは、どのような男女間でのことか？全くの前提すら提示がない。宮地の言うようなケースが、１０万組の夫婦や愛人・同棲関係において、何件存在するのか？その肝心なデータが無いのだ。圧倒的多数の普通の夫婦の間でそのような事が起きている事実はない。事実、我々ハイテク関係者７名の大勢の知人・友人、そのまた友人・知人の間でも聞いたことが無い。要するに、性交そのものを嫌悪する「宮地の本性」がここに現れていると断ずる他は無い。）

　ひょっとすると、強制妊娠は強姦に含めてしまうことさえできるかもしれない。本来、和姦とは合意の上での性交であり、そこには性交をするかどうかだけでなく、どのような性交をするか、妊娠を望むかどうか、望まないならどんな対策を講じるか、についても合意することが含まれるはずだからである。となると、強制妊娠と合意妊娠の境界は、強姦か和姦かの境界と重なる。もちろん、強姦をめぐる法の困難さ、つまり性行為があったこと、それが強制であったことの立証の困難さの問題は引き継ぐ。「避妊してくれ」と言ったかどうかとか、男性が避妊を拒否したとき女性が「それなら性交をしない」と言ったかどうか、それでも男性が迫ってきたとき女性がけがをするほど抵抗したかどうかといった、おなじみの論議はここでもあてはまる。しかし、これまでの性暴力をめぐる訴訟以上に難しいわけではない。

（宮地の言う「性暴力をめぐる訴訟」とは何だ？具体性も無ければ、データも何もない。架空の論議である。性愛というのは、「妊娠するしない」の次元を超えた互いの衝動の世界である。常に、宮地のいうようなことを考えながら、或いは相手と議論しながら性交するのではない。この宮地の言説は、子供を生み育てる母親への最大の侮辱である。学校に通う子供達、公園に遊ぶ子供達、産科病院の新生児室でミルクを飲む赤子たち、彼らは「強姦」の結果として生まれてきたのか？「強制妊娠」で生まれてきたのか？宮地の言説では、子供達は「強姦」や「強制妊娠」によって誕生したということになる。これ程、世の親を馬鹿にしたモノの言いようがあろうか。宮地の言説の基本構造は、特異な事例を持ち出し、それを一般化しあたかもそれが全体であるかのように装う虚偽行為であり、ＴＶの捏造やらせの手口である。宮地の唱えるような事例のデータ、検証された数理統計データを示せ。あらゆる議論は事実関係のデータから始まるのである。それを無視し、単なる奇異を狙ったものに過ぎない幼稚なタワ事に過ぎないが、腐臭の漂う唾棄すべ言説である。）

　ただ、違う点がある。それは、強姦と違って妊娠は女性の努力だけでも予防可能だという事実である。相手も責任を果たさなければ問題がおきてしまう場合、相手の責任を追及することは比較的たやすい。しかし、自衛手段がある場合、相手の責任を問うのは難しい。たとえ合意で避妊法を取り決め、その取り決めを相手が守らなかったとしても、相手を訴えるとしたら「それほど妊娠がいやだったのならば、なぜ自己防衛しなかったのだ」ということになる。「オマエの身体だろ、オマエで守れよ」という話にどうしてもなってしまう。自衛手段がないような損害にのみ、ふつう法的手段は用いられる。

（論理破綻である。どういう法的事例が存在するのか？「それほど妊娠がいやだったのならば、なぜ自己防衛しなかったのだ」とか、「オマエの身体だろ、オマエで守れよ」とかという言葉を交わせる男女の関係は、見ず知らずの男に物理的暴力によって強制的に強姦される女の置かれた男との関係では有りえない。その関係は夫婦であり、愛人関係であり、同棲関係である。普通の男女関係である。隣近所の家々やマンション、アパートでの男女の親密な性愛を、矮小化し、犯罪行為として修飾する権利など宮地にはない。何様のつもりだ？仮に、性交の行われている寝室を覗き見したとして（覗きは犯罪だ）、宮地の主張するような事例が何件存在するのか、全くの裏付けデータの提示がない。性交をする男女の関係１０万組に、一体何件の宮地の言うような例があるのか？データを示せ。ＴＶワイドショーや、一部の特殊例のＤＶの例をもって、その単純延長と一般化は危険なものであり、ナンセンスの極みだ。宮地には、自分の言説の前に客観的な数理統計的に検証されたデータを提示する責任がある。が、宮地はその責任を全く果たしていないから、架空の議論である。「自衛手段がないような損害にのみ、ふつう法的手段は用いられる」も全くの虚偽である。地震で家が全壊した場合を考える。政府はその家の再建に如何なる責任を有しない。家は私権の範疇である。どんな家を幾らで立てるかは当人の問題であり、それが崩壊してもそれは所有者の問題であって政府の問題ではない。「私権の世界に政府・行政は感知しない」。これが大原則だ。市民の性愛・性交に関する私権領域を、僅かなレイプやＤＶ事例を外挿的に膨張させて全体の問題であるかのように、法制化を唱える異常さは、ナチズムそのものである。）

　女性は孕む性である。しかしそれは、所与である。自分の身体はできるだけ自分で守りなさい。これは、自由主義の基本とも言えるかもしれない。国家や共同体の介入を最小限にとどめておくことは、確かに重要かもしれない。しかし、それなら「半々の責任」の実現は不可能だ。男女が半々に責任を負う社会にするのであれば、この自由主義的主張は一部修正せざるを得ない。「自然の不均等」をなくすのであれば、「社会的アファーマティブアクション」を求めるしかない。

（いとも簡単に、基本的人権である私権領域の自由を法によって規制しようとする宮地の言説の異常性、正にナチズムの原理である。「社会的アファーマティブアクション（積極的差別是正措置）」の持ち出しで何でも通ると思い込むその異常な感覚がである。ヒトラーは、今で言う其の言葉の率先者であったのだ。どのような意味付けも権力者には可能であるが、現代の民主主義制度下においては、誰が「社会」なのだ？「誰が是認・肯定した行動」なのか？厳しく問われねばならない。実際、「社会的アファーマティブアクション」程、恣意的なものは無い。そもそもの意味は、「差別の結果に対する是正として行われる措置及びそれに類すること」である。奨学金、生活支援等である。その極端な恣意性を見るために、アメリカの事例を指摘する。アメリカ合衆国では黒人やラテン系の平均の学力が低いために進学率が低い。それを「是正」するために大学において一定枠の確保（理想としては黒人の全人口に対する割合と同一の合格確保）が行われている。差別が論拠とされているが、同様に非白人で被差別民族であるはずのアジア系(東洋系およびインド系)の人種は成績が全体として高いためにこの優遇措置を受けることができない。またアメリカの大学の入試においては課外活動での活躍が評価され、この分野では総じて白人が有利とされる。よって成績が平均的に優秀であるアジア系が大学入学においての不利とされる。ちなみに課外活動がアメリカの大学の入学審査で考慮されることになったもともとの理由は１９２０年代に遡り、学力で白人より優秀であったユダヤ人の入学数を有名大学で制限するためであった。この場合は実際の課外活動の内容に関係なく人為的にユダヤ人の点数を下げていた。そんなものである。現実には「社会的アファーマティブアクション」ほど胡散臭いものはないのだ。逆差別を生む。そのひどさを数字で示す。アイビーリーグ大学の入学審査における学力以外での基準によるＳＡＴ (大学進学適性試験)の修正点は白人をゼロとすると、黒人:＋２３０、ラテン系:＋１８５、アジア系（東洋系、インド系、東南アジア系）: －５０、スポーツ特待生:＋２００、レガシー (元卒業生の子弟および大学への献金者): ＋１６０、であり、本来の学力とは何の関係も無い逆差別の構図である。多くの裁判にもなっている。最近の例では、すべての最高裁判事が「社会的アファーマティブ・アクション」を「逆差別でアメリカ憲法修正14条の違反」であると認めたが、違憲の審議において優遇措置の「公共の利益」にたいする判断で判事の判断が分かれ、結果として5対4の僅差で合憲とみなされた。しかし違憲とみなすブッシュ政権においてこの裁判で合憲判断を下した二人の判事が引退し保守派とみなされる判事に変わったので、おのずと結果は決まったと言えよう。また、カリフォルニア州では州立大学の入学審査で住民投票で「社会的アファーマティブアクションの適用を禁じる法律が住民投票により採択」された。結果として、これらの州立大学で白人の新入生の数は大して変わらなかったが黒人の入学率が下がりアジア系の入学率が上がる結果となった。逆差別の証拠である。いずれにせよ、「社会的アファーマティブアクション」とはそのような恣意的なものであり、そのようなものを持って、市民の基本的人権を蹂躙するような法的規制を、性愛・性交の極めて親密な個人領域へ持ちこもうとする異常性は、ナチズムの構図である。ナチにとっては、ユダヤ人やジプシー、エホバの証人、政治犯、同性愛者を抹殺することが、彼らの「社会的アファーマティブアクション」であったのだ。「半々の責任」、「自然の不均等」とは作為的言説である。実力主義・成果主義の時代に、有能な者と無能な者の報酬を同じにしろと言うのと同じことである。破綻した宮地の論理である。また、誰が主体者なのかを無視した愚劣な言説である。民主主義国家では、国民が決定者である。その国民の大多数を占める普通の夫婦の性生活をこき下ろし、レイプ犯並に取り締まりの対象とするという、独裁政治国家ですらやらないようなことを、空恐ろしいことに、宮地は、平気で国家権力で管理しようとしているのである。「国家や共同体の介入」を寝室の性愛のベッド上にまで持ち込み、「性交」を殺人並みの行為として取り締まる「法」が必要だと、宮地は主張する。故に、宮地はナチズムの危険思想の持ち主である。）

　　性愛は神からの贈り物である。神聖なる行為である。

＜性愛は神からの贈り物である＞

＜『膣内射精は強制妊娠罪であるから逮捕せよ』と宮地は唱える＞

　　国民の殆どを占める善良なる夫婦関係や愛人・同棲関係に於ける倹しく束の間の神からの贈り物である宴の「性交」という全く個人的なことを、レイプ犯罪に貶め、それ自体が基本的人権の侵犯である国家管理すべしとする愚劣極まりない言説は、許しがたい人格への冒涜である。

＜宮地の言説の行き着く先は「膣内射精を許した女も逮捕しろ」だ！＞

　　次回は、宮地の＜女性の避妊責任を免除する方法＞を徹底批判する。

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2008年10月21日 / 教育：皆天才になれる資質を持っている

「入社後の能力分布（金太郎飴教育の結果）と『好きこそものの上手なれ』教育の復権」

＜入社後の業務実力分布の出身大学への依存性＞

　　私の前回の日記を見て、「文句」をつけてきた「一流国立大卒」に拘る後輩（日本の伝統的な財閥系企業へ就職、取締役、間も無く定年）の一人がいた。

　　「バカヤロー。いい年こいて、下らんこと言うな！」と、私は一喝しした。「お前なあ、我々は確かに、昔は一流大学と称される学校を卒業したが、今の定年直前のお前に、何ができるんだ？これまでどんな実績を上げたんだ？お前のアイディアによるどんな新製品を開発したんだ？それによる売り上げ貢献は幾らだ？利益はどうだ？その新製品関連技術レポートや論文は幾つあるんだ？MKTGプランはどうだ？会社事業企画を幾つ策定したんだ？お前が育成した優秀な部下は何人いるんだ？IEEEで発表した論文は何件だ？取得した特許は幾つだ？それらの全部を数えてみろ。エビデンスをもってそれらを証明できるか？お前に孫が出来たそうじゃないか。その孫に誇れるような真の実績を挙げてみよ」

　　彼は黙り込んだ。当たり前である。これが実力の世界では問われることである。出身校の名前は関係ない。そんなものはメッキに過ぎない。「地」が問題だ。日本の産業の現在の衰退の原因の一つは、正に、金太郎飴入試偏差値で社員を採用してきたことにある。世間の「大学名」評価により、序列をつけて採用してきた。中身ではなく、選択基準は「大学名」なのである。

　　確かに、大学が複数あれば、様々な指標によって、「教育・研究機関としての大学」の序列化（ランキング化）が可能である。欧米にも、そういったランキングをする目的不明の機関があり、最近では中国の上海交通大学が発表していた。愚劣である。

　　はっきり言って、その全ては全く意味が無い。とりわけ日本に於いてはだ。予算規模が大きな大学の一人勝ちは当然だ。東大はその典型である。施設や設備は充実、大勢の教員や学生が集まる。「数の原理」で、論文も「増える」。だが、その実体はお粗末だ。IEEEに提出して拒絶されるとみっともないから、「易しい学会」や「学内紀要」で済ますものが案外に多いのである。

　　また、先回の「東大他国立銘柄大学出身者は本当に優秀か？」でも書いたとおり、「下位大学」と見下していた大学に、追い抜かれることもある。所詮は、凡庸な人間が幾ら集まったところで凡庸には変わらぬ。

　　それに、豊富な設備から必然的に「優れた成果」が自動的に生まれてくるわけでは決して無い。貧弱な装置を工夫して、手足頭を総動員して改良して、もたらされるものであることは、研究開発や生産の現場では常識だ。

　　天才とは「規格から外れている」のである。愚にも就かぬそんなランキングに動ずる事無く、異能の異端者である天才を育成することが重要であり、「学校名」とは関係ない。

　　「天才はオチコボレから生まれる」は真理だ。「教育制度をいじくっても天才は生まれぬ！」、「ＣＯＥでは、イノベーションは絶対に生まれぬ！」でも述べた通りだ。入試のような「低級な試験」は凡庸な人間向けの試験である。コツがある。そんな試験の偏差値など、人間の「地」の能力とは何の関係も無い。

　　さて、私はＩＢＭで大学委員も務めていた関係で、様々な人事情報を知っているが、完全実力主義の世界では、一人一人の入社後の実績トラッキングが為され、出身校毎に統計分析されて、どの大学から何人を採用するかを決定した。大学分布は、従って、他の一流の日本企業とは異なる。勿論、銘柄大学出身者は非常に多い。人物を厳選しての上だ。凡庸なT大卒よりは、地方私大の優秀な出身者を採用する。

　　大きく違う点は、入社後の実力分布の変化である。ＩＢＭでは「大学名」に関係なく（部門人事データからは出身校は抹消される）、優秀な者には、より大きなことにチャレンジできる社内文化の伝統環境があり、日本の会社の下らないしがらみとは関係なく実力を伸ばすことが出来た。社内の能力アップや大きな仕事への挑戦に関する流動性が非常に高いことだ。

　　それが、入社後の能力分布の変化に現れる。冒頭の図を参照されたい。ＩＢＭでのデータである。国立大学を三種類に分けて、１５年後の社員の能力分布を評価したものである。この分類自体には全く意味はない。ＩＢＭの基準で採用された者は同じレベルであるからだ。ＩＢＭ内での大学別分布によって多い順に並べて、各群同数になる様に分割したに過ぎない。（日本の伝統的一流企業では、「学閥」、「閨閥」、「年功序列」によって、入社から退職まで、分布に違いは無い。「実力」の分布ではなく、「大学名」の分布に過ぎないからである。そのような環境下でも、地方国大や私大出身者は陰で大きな仕事をしてきた。先回の「東大他国立銘柄大学出身者は本当に優秀か？」でも指摘した通りだ）

　　国立第一群：東大、東工大、京大、阪大
　　国立第二群：東北大、横国大、名工大、名大、九大
　　国立第三群：北大、室蘭工大、秋田大、電通大、信州大、新潟大、
　　　　　　　　静岡大、金沢大、京都工繊大、神戸大、広島大、
　　　　　　　　岡山大、九工大、鹿児島大、熊本大、他

　　能力は五段階である、I～Vで、でVが高い。入社時は、同じ採用基準で選別され、業務遂行能力はゼロであるから、手前の左端のIに位置する。

　　経験上、長年の職務経験後の能力分布は、正規分布に近いものとなる。だが、第一群は１５年後には正規分布からはずれて、「下位層へシフト」する。完全実力世界での能力崩壊である。第二群でもややその傾向は見られる。特徴的なのは、第三群の地方国大である。バランスの取れた正規分布に近い形となる。規格化統計集団として見た場合、第三群の出身が優秀であった。同じことは私大出身者にも言える。実に優秀な者がいる。（勿論、銘柄大学出身者で優秀な者も多くいる。結果的には、各人の「地」能力であって、出身との相関は無い）

　　何故そうなるのか？

　　①大学入試偏差値序列と「業務遂行能力」間の相関は無い。無意味。

　　②第一群は過度の「無意味なパターン詰め込み学習」の結果、「地能力」自体が疲弊し、成長しない者が多い。「中高一貫」お受験校出身者は最悪。

　　③多くの重要な事柄や思考法及び方法論や哲学を学ぶべき時期に、無駄な「お受験勉強」にのみ集中し、根本的な新発想を生み出す能力を損なった。成長不全。

　　④銘柄大学出身者には、完全実力世界では出身校の名前には何の価値も無いという事実認識が甘く、低職務能力ゆえに大きな劣等感を抱き脱落する者が少なくない。

　　この現実の前には、日本の将来は絶望的である。

　　大阪府のあの愚劣なガキ・橋本（行政とは法的に独立した教育委員会をクソ呼ばわりするバカ。あんな者を大阪府知事に選出した大阪府民の意識を疑う）は、産業転換振興による税収増の建設ではなく文化破壊という幼稚な行為に走り、ワンフレーズの小泉絶叫劇場同様中身が無い証拠に、無意味な学力テスト結果の公表を越権行為により迫っている。あんな、「金太郎飴試験」の結果を公表して何になるのか？単なる序列化に過ぎない。

　　そんなものは「教育」では無い。受験塾にすぎぬ。田舎の県が一位だから、それがどうだというのだ。大阪府が３６位で、何が悪い。僅差の点数を比較して、地域差や家庭環境の分布も考慮に入れない上っ面の点数は一人歩きする。害悪の方が大きい。むしろ、教育哲学の無さこそが問題である。ただでさえ悲惨な現場を愚劣なアホが引っ掻き回している。そんな程度のＴＶスタジオ・パフォーマンスが精々といった橋本にすぎぬ。

　　関係者の意見を紹介しておく。木戸　湊さんと井村雅代さんだ。

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木戸　湊さん（大阪府出身。毎日新聞の大阪、東京両本社編集局長や主筆を経て０３～０３年に大阪本社代表。０４年１０月から大阪府教育委員会委員）

報道陣に公開された８月２６日の知事と教育委員との懇談会で、知事は開口一番、「大阪の公立小中学校への保護者の不信感は、全国で最も高い」と言い放った。「学力面での不満はあるかもしれないが、一人ひとりの多様な個性に応じてきた点ほ誇ってもいいと考えている」。そう説明しても、「僕の周りはみんなお金があれぱ私学に行かせたいと言っている」と聞く耳を持たなかった。あとは「ビジョンを示せ」の繰り返し。

ビジョンなら、今春あった知事と教育委員との別の懇談会で明確に示したつもりだ。例えぱ、知事は小学１，２年生の３５人学級について「大人数でもまれることのメリツトもあるのではないか。少人数は誤りだ」と主張した。私は少子化や核家族化の影響で集団生活に憤れない今の子たちは、低学年からしっかり見守ることが必要だと説明した。しかし、知事は「集団生活が成り立たないのは、教師が怒・れなくなり体罰がなくなったからだ」と言い張った。知事は「僕の意に沿うビジョンがない」と言いたいのだろう。独裁的で危うさを感じる。

教育委員会は戦後、米国の制度を参考に、知事や市町村長の政治的な介入から中立性を確保するためにつくられた。まさに今回のような橋下知事の政治的な独断や思いこみによって教育方針や施策が揺さぶられないよう防ぐのが目的だった。

教育委員は月に１回、定例の教育委員会会議に出席し、事務局がまとめた施策案について承認する過程で、大阪の教育の方向性を議論してきた。府議会の教育文化委員会で意見を述べる機会もある。「もっと府民の生の声を聞くべきだ」との知事の不満もわかる。年に４，５回、小中学校や高校を訪れ交流しているが、保護者を交えた意見交換会などの場をつくっていかなければならないと感じる。

教育改革は、知事が考えている以上に時間、金、マンパワーが必要。特効薬などない。打ち上げ花火のような派手な施策ばかりを求めるのではなく、地道な取り組みを評価する姿勢が必要だ。

井村雅代さん（元中学教諭。日本のシンクロナイズドスイミングの生みの親、北京五輪では中国代表のヘッドコーチを務めた。９６年１０月から大阪府教育委員会委員）

私は教育委員を３期(１２年)務め、教育については橋下知事より長く携わっている。府立高校の学区再編は賛否両論あって難しかったが、信念を持って取り組み、道筋をつけることができた。０６年にシンクロの中国代表ヘツドコーチを引き受ける際、迷惑をかけるのではと考えたが、何としても教育委員の仕事を全うしようと、できる限り帰阪した。「ビジョンがない教育委員は切ります」などと、一方的に言われる筋合いはない。

最初に会ったとき、知事は学力、スポーツ、芸術、それぞれの分野でトップの人材を育てたいと言っていた。でも今は違う。学力のことしか見えなくなっているようだ。

全国学力調査で、知事は「市町村別の平均正答率を公表せよ」と主張する。それは議論に値する。数値が出るとなったら、みんな一番下になりたくないから、がんばるだろう。でも成績が低いのには、家庭や地域の事情とかいろいろある。それをどうするか。府のフォローが必要だ。その議論をする前に、公表か非公表かで市町村への予算に「差をつける」なんて、知事の言うことではない。私には「人は信じるに値する」という信念がある。しかし、知事は頭から人を疑ってくる。国際児童文学館で職員の仕事ぶりをビデオで隠し撮りしたのもそうだ。人は信用されたら頑張る。疑われたら嫌になる。北京五輪の中国代表の振り付けでは、中国雑技やクラシツクバレェの人も合め多くの人に意見を求めた。全部聞き入れるわけじゃない。でも意見を頭に入れて心をがらがらと揺さぶって、やはりこっちにしよう、この点は採り入れようと考えた。自分ひとりでは限界があるからだ。

教育も知事ひとりでは何もできない。教育非常事態宣言で示した学力向上などの提言は正しい。それを誰が実行するのか。現場の先生や教育委員会ではないか。ねぎらうよりたたくやり方では、がんぱっている先生の意欲をそいでしまう。「ご苦労様、頼むよ。ともにがんぱろう」。この姿勢こそ真のリーダーの姿だ。

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　　好きなことに集中して夢中になる時代こそが、小中高教育期間には大いに必要なことだ。今の日本に、そんなことができる場がどこにあるか？凡庸な金太郎飴の生産工場でありながら、ＯＥＣＤ内では最低の公費投入の教育が、この日本の実体である。

　　その点、私は幸いであった。私の小中高時代、夢中になれた対象が沢山あった。冒険少年、昆虫少年、ちゃんばら少年、自転車少年、工作少年、ラジオ少年、アマチュア無線少年、真空管少年、トランジスター少年、数学少年、理科少年、化学少年、天体少年、何にでも夢中になった。高校の頃には、大学の教科書を読んでいた。好きが昂ずると、そうなるのである。更に奥を窮めようとするのは必然である。「好きこそものの上手なれ」である。

　　昔、私のオチコボレ生徒の私塾を開いていた頃のことを、「教育制度をいじくっても天才は生まれぬ！」で紹介した。紙工作を通して、位相幾何学の基本原理であるオイラーの定理をオチコボレ小学生に発見させるという試みを紹介したが、それと同様の分子構造工作の化学版の本を見つけたので紹介する。

　　折り紙で、良くぞここまで表現できるものだと、筆者は大変感心した。こういう工作が天才を育むのである。自分で創意工夫を凝らしながら、あるとき奇想天外な形が生まれるだろう。分子合成シミュレーターの無機的な方法とは、異次元ほどもにも異なるインスピレーション型の思考形成手段である。同書から、分子構造の折り紙例を引用して以下に示す。是非、同書を購入し、手のひらの中の化学実験を試みられたい。

　　天才の理解機構とは、そのような抽象と具象とをブリッジする離散的飛躍認識にある。

　　今の教育には、このような重要な部分が欠落している。頭・手足・体を総動員しないで概念や観念の体得は有り得ない。自分の手になるこうした試みから、新しい発想の源が生まれるのである。イノベーションはそこから生まれる。

　　同時に、「美しさ」を感じ取るものである。あらゆる物理法則や数理に流れる「美の構造」は、人を謙虚にさせ、素朴に創造者の存在を意識させる。その素朴さも重要だ。

　　科学研究は、そもそも修道院で始まったものである。現象の背後に働く法則の探求は、「神を知ること」であり、「神を賛美すること」なのであった。科学と宗教に関するステレオタイプ的認識が特徴の日本人には、イノベーションは困難だ。ノーベル賞受賞者の大半はキリスト教徒とユダヤ教徒である。ユダヤ教徒だけでも２０％を占める。聖書は、極めて特異な書物である。相対論から量子論、バイオから地学や気象学の基本原理が悉く記されているのである。一読されたい。抹香くさい経典とは似ても似つかぬ。

　　多様な考えや思想が刺激しあう場がイノベーションには必要だ。

　　残念ながら、全国学力テストやセンター試験に代表されるような金太郎飴教育では、この無資源国が最貧国化するのは時間の問題だ。

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2008年10月20日 / 異様なる言説(共産フェミニズム他）

「理知性の崩壊：『膣内射精罪及び強制妊娠罪で市民を逮捕』という法制化を主張する女精神科医（その１）」

＜不可侵の愛＞

　　異様なる言説を二つ示す。

　　一般には全く無名の書誌だ。世間の目に触れることも、報道されることも無い閉じた狭い「研究」サークルのような機関紙に過ぎない。

　　夫婦だろうが、男女間での「膣内射精は性犯罪」だとか、法制化によって「膣内射精したら刑務所送りだ」などと唱える東北大の教員・沼崎一郎や一橋大の教員・宮地尚子。

　　沼崎一郎　：　http://www.sal.tohoku.ac.jp/anthropology/member.html
　　宮地尚子　：　http://maglog.jp/miyaji/

　　世間の監視や批判、検証を欠いた世界でしか通用しない言説であるが、そこに「理知性の崩壊」を見る。理系の産業界は壊滅状態にあるが、文系も想像以上にひどい状態だ。世界をリードするような思想やコンセプトは理系以上に全く出てこない。

　　私は、ハイテクベンチャー経営と合わせて、イスラエル・パレスチナ問題の平和活動に１９９５年以来携わってきた者であるが、ジェノサイドに付き物の集団レイプに関する検索中に、普段は視野の狭い偏った支離滅裂なる日本の論考は完全に無視してきたが、たまたま偶然に、現実感の無い奇妙なゴミ論文と共に、宮地尚子が１９９８年に「孕ませる性と孕む性：避妊責任の実体化の可能性を探る」と題して発表した奇妙な言説（『現代文明学研究』第１号、１９～２９頁）に接した。

　　その奇妙な言説は以下からダウンロード出来るが、時間の無駄の極みであるから、以下に彼女の荒唐無稽なる主張の核心部分を要約する。

　　http://www.kinokopress.com/civil/0102.htm

　　宮地尚子が下敷きとした種本は、東北大学教員の、沼崎一郎が１９９７年に書いた「〈孕ませる性〉の自己責任―中絶・避妊から問う男の性倫理」（『インパクション』１０５号、８６～９６頁）であり、宮地の主張は、その沼崎の言説「膣内射精は性暴力である」というこれまた支離滅裂なるものの延長である。

　　宮地尚子曰く、

　　「男性の避妊責任をどうすれば実体化できるのか」に関しては、国家権力による法制化が必要である。すなわち、男性が女性を妊娠させたときに、男性が逃げたり、言い逃れしたりできないようにするために、「強制妊娠罪」を作る。しかしこれをただ設定するだけでは、その妊娠が強制であったか合意であったかについて、言った言わないの争いが生じることになりかねない故に、女性が妊娠すると、「合意の有無をとわず男性は強制妊娠罪に問われ」、そのうえで、双方が妊娠を望む場合には女性がその旨の契約書を書いておき、強制妊娠罪が非犯罪化される。その措置がとられない場合には、男性は自動的に強制妊娠罪を問われるのである。さらには、強制妊娠罪の場合、女性が出産したら男性には「強制出産罪」が適用され、養育責任は男性が全面的に負う。女性が中絶したら、女性にではなく、男性に「堕胎罪」が適用される。また、妊娠した子が、その男性の子であるかどうかを確定するために、女性は性交後に男性の精液を密封保存する。そのためのキットは薬局で販売する。

　　この異様なるグロテスクさ。健康な精神の所産では絶対に有り得ない。民法と刑法の区別もつかず、司法警察の「民事不介入の大原則」を完全に無視し、愛し合う男女の寝室にまで土足で踏み込み、しょっ引くと言う其の「異常な思考スタイル」が問題である。アーリア人種の勢力拡大を図ったヒトラーですらそのようなことを一考にすらしなかったようなことを平然と言ってのける其の異常さに、今の日本の大学の姿が重なって見える。

　　ついでに、それらの関連クズ記事の類をさらってみると、社会学、心理学、フェミニズムの連中で、それらの「愚劣言説」に賛同する輩が少なくないことに気付いた。愚にもつかぬ言説に飛びつき、現実世界の悲惨から逃避した薄暗い洞窟のような棲家で、もとより国際性（政治、経済、軍事、紛争、環境、資源のグローバリズム構造と一極化と多極化の混在複雑系の現実世界）とは全く無縁な、行動の伴わぬ青白い無能連中である。

　　今の世界は、そのような愚劣なる言説で遊んである時代ではない。そのような連中に遊ばせる金は一銭たりともない。彼らを養っている納税者の住む社会への還元があっての研究である。その納税者の神経を逆なでするような、おおよそ研究の名にも値しないような言説の大量生産工場が今の大学だ。大学の行革が必要だ。時代に対応できぬ大学など要らぬ。

　　現実の生々しい光景を見よ！！！特別な難民キャンプでの一時滞在の政府系お膳立て日本の「医療活動」などに、何の意味も無い。自分の命を賭した紛争の只中での活動が重要である。我々はそれを行ってきた。犠牲者も出た。だが、続けている。

　　８月２６日、アフガニスタンでの農業指導のボランティア活動中にタリバーンによって誘拐殺害された日本人の伊藤和也氏（３１）（殺害されるまで、５年にわたってアフガニスタン国内で活動していた）とは、エライ違いだ。平和ボケ日本の仙台や東京でのボランティア如きもの、それは一体何なのか？

＜アフガニスタン・ナンガハル（Nangarhar）州Bodyalai村で、誘拐された日本のNGO「ペシャワール会」の農業専門家、伊藤和也（Kazuya Ito）さんの遺体を搬送する地元の人々（2008年8月27日撮影）。(c)AFP/Khan Wali Kamran＞

　　見よ。現下の経済問題を。米国から始まったが、一地域の問題ではなく全世界の問題と化している。あらゆる意味で、金の流れ、食料の流れ、エネルギーの流れ、資源の流れ、工業製品の流れ、更には環境も相互関係の連環の中に我々はいる。愚にも付かぬ言説の法制化など、人権蹂躙の荒唐無稽振りには大いに失望した。この程度なのかと。

＜良からぬ事を企む者達＞

＜倫理感覚無き収奪欲のグローバリズムという金を動機とする怪物＞

＜富の収奪と偏在、飢える子供達＞

＜将来の無い泣き叫ぶ子供達＞

＜殺される子供達＞

＜イスラエル軍のミサイルによって殺された子供たちを嘆く母親＞

＜隔離壁建設の為にイスラエル軍によって微塵に破壊された家とズタズタのオリーブ林＞

＜破壊された街＞

＜テロリストの痕＞

＜ただただ無辜の市民の死と破壊があるのみ＞

＜イスラエルのメルカバ戦車による蹂躙＞

＜イージス艦＞

＜悠然とターゲットへ向かう巡航ミサイル＞

＜憎悪と不寛容の連鎖の果て＞

　　これらは現実世界のほんの一コマの光景だ。この世界に我々は住んでいるのである。平和ボケの日本人よ。前記の宮地尚子やら沼崎一郎やらの言説などは正に平和ボケの暇をもてあました末の愚劣なる産物である。それに繋がる連中もその産物だ。愚にもつかぬクズ言説を弄ぶ輩は犯罪的存在である。

　　笑ってしまったのは、東北大の沼崎一郎の研究室（上記ＵＲＬ）の宣伝のなかで、世界地図があり、「学部生・大学院生、本研究室修了生が調査／留学で長期滞在した地域」などと書いているのであるが、よく見ると、世界の紛争地域や危険地帯は一つも含まれてはいないのである。要するに、欧米の安全地帯に逃げての、お遊びゴッコをしているだけである。論文リストもチェックしたが、「それがどうした」といった程度のゴミだ。こんなものに我々の税金を使わせてなるものか！

　　冗談じゃない。市民による徹底監査が必要だ。
　　

　　以降、関連して論考する。

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　　国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者８人のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でＷｅｂＬｏｇ掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。

　　weather_F：スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するＮＰＯを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。

　　anti-globalism：ハーバード大準教授後、日・イ間のハイテクベンチャー協業支援、事業戦略支援会社を日本とイスラエルに設立、妻は日本人。現在はハーバード大ビジネススクール教授。
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2008年10月18日 / 教育：偏差値輪切り金太郎飴の凡庸日本

「東大他国立銘柄大学出身者は本当に優秀か？」

　　いささか自分の出身校をこき下ろすことになるが、それとパブロフの犬的偏差値金太郎飴教育の弊害は別である。

　　今の日本は非常に厳しい状況下にある。眼前の生活状況・経済状況・政治状況の困難のみならず、長期的に日本の活力そのものの源泉となるべき教育の実態は極めてお粗末極まりなく（形をいじくっても変わらない！）、この国の行く末は大いに憂慮されねばならない。

　　その実態を、ハイテク分野で最も権威ある学会ＩＥＥＥでの発表論文の著者の日米出身大学分布の考察を通して、明らかにするとともに、私の長年のＩＢＭでの人事権を有する研究開発部門の幹部として、採用入社後の所謂銘柄大学出身者のお粗末な成績・能力分布を明らかにし、その問題の根幹に存在する問題を指摘する。

　　このような現実の人事＆実績データを直視し、自分の子供への大学教育や自身の自己啓発の資とされたい。

　　ＩＥＥＥは世界最高峰の学会であり、電気、電子、通信、情報、半導体、コンピュータ、家電、エネルギー、環境、教育、等の広範囲な分野にまたがる米国の世界的な規模の学会である。ＩＥＥＥでの論文採択基準は非常に厳しく、査読は完全に匿名であり（私も査読委員であったが）、発表は容易なことではなく、非常なレベルが要求される。したがってＩＥＥＥでの論文発表は大変名誉なことであり、誇りであった。私も多くの論文をＩＥＥＥで発表してきた。冒頭の写真参照。

　　研究開発の分野に於いて、ＩＥＥＥでの論文採択とその筆者の出身大学との関係を分析することは、これまで類例が無いが、非常に重要な知見が得られるので、ここに記すことにする。

　　その調査は１０年前に行ったが、現状は更に一層悲惨であることを認識されたい。韓国、台湾、中国、東欧、インドからの優れた論文発表の前に埋没しつつあるからである。調査した時期は、段階の世代が研究開発の現場で奮闘していた頃であるが、バブル弾けてリストラされている困難な時期でもあった。

・・IEEE Electron Device,
vol.44, no.9, 1997; vol.44, no.10, 1997; vol.44, no.7, 1997;
vol.44, no.6, 1997; vol.44, no.8, 1997; vol.41, no.12, 1994;
vol.44, no.4, 1997; vol.44, no.1, 1997; vol.44, no.2, 1997;
・・IEEE Solid State Circuits,
vol.32, no.9, 1997; vol.32, no.7, 1997; vol.30, no.12, 1995;
vol.29, no.12, 1994; vol.32, no.3, 1997;
・・IEEE Signal Processing,
vol.45, no.9, 1997; vol.43, no.1, 1995; vol.42, no.7, 1994;
vol.42, no.11, 1994; vol.45, no.6, 1997; vol.45, no.3, 1997;
・・IEEE Speech & Audio Proc,
vol.5, no.5, 1997;
・・IEEE Computers,
vol.46, no.8, 1997; vol.46, no.7, 1997; vol.45, no.11, 1996;
vol.42, no.9, 1993; vol.42, no.11, 1993; vol.43, no.2, 1994;
・・IEEE Multimedia,
vol.2, no.5, 1995; vol.1, no.1, 1994;
・・IEEE Computer Graphics $ Appl,
vol.13, no.5, 1993
・・IEEE Visual & Computer Graphics,
vol.3, no.3, 1997; vol.3, no.2, 1997; vol.3, no.1, 1997;
・・IEEE Neural Networks,
vol.8, no.4, 1997; vol.8, no.5, 1997
・・IEEE Communications,
vol.35, no.9, 1997; vol.35, no.8, 1997; vol.34, no.1, 1996;
vol.34, no.12, 1996;
・・IEEE Broadcasting,
vol.43, no.3, 1997;
・・IEEE Education,
vol.40, no.3, 1997

　　日本からの論文採択数は、７６件であり、出身校は圧倒的に国立であるが、その数は２５大学に過ぎない。米国と派比較にもならないが、健闘はしていると言える、言語の壁もあり、世界的に通用する採択基準は厳しいのである。

　　他方の米国であるが、論文採択数は、３７０件と遥かに多く、その出身校は極めて多様であり、１６０校にも及ぶ広範囲さを誇っている。多様の国の性格をよく物語っている。イノベーションは、正に多様性のシナジーから生まれるものである。

　　先ずは、日本の実体を説明する。出身校別の論文採択数を以下に掲げる。

　　東大（９）、阪大（９）、東北大（７）、早大（７）、東工大（６）、
　　京大（５）、名工大（４）、慶大（３）、理科大（３）、名大（３）、
　　北大（２）、広島大（２）、神戸大（２）、九大（２）、静大（２）、
　　電通大（１）、金沢大（１）、群馬大（１）、東海大（１）、
　　横国大（１）、山形大（１）、九工大（１）、岡山大（１）、
　　大阪府大（１）、信大（１）

　　論文執筆者は、所謂「共通一次」以前のものが殆どである。１９７０年代から８０年代初めの入社者である。国立大が一期校、二期校と分かれていた頃である。一期校は旧帝大（これも変な言い方だ。いかにも権威主義である）中心であるが、二期校と言えども、レベルは非常に高く、名工大や横国大は、東大・京大・阪大に並ぶ名門校であったのである。というのは、不運にも東大を僅差で落ちたり体調本調子でない為に落ちたりした者が受験して今度は合格し入学してきたから、レベルは他の「帝国大学」より高かった。早大や理科大は下位であった。国立の滑り止めであった。

　　上記の分布をグラフで示す。

　　いずれにせよ、出身校の分布は、当時の入試ランキングからはずれていることは明白である。阪大と東北大の意外な健闘、早大や理科大の躍進、地方大学の健闘、他の帝国大の後退等が目立つ。これが、入社後の実力分布である。

　　ＩＥＥＥ論文の敷居は高いから、ある高いレベル以上の者たちの分布でもあり、採択論文１件の大学が１０校もあり、２件では５校もあるが、その累積論文数は２０件であり、東大の倍以上もあり、東大・阪大・京大に匹敵する層を構成している。

　　地方国立大学出身者には優秀な者が少なくないことは、確かに私の経験でもいえることである。あの通産省の事務次官といえば、「東大」と決まっていたが、岡山大学出身者が事務次官だったこともある。経済産業省になる少し前だ。

　　また、東海大という私大も入っているが、同様に、地方私大出身者の中にも非常に優秀な者がいた。

　　ＩＢＭでは、理科系新卒は指定校制により、全国の３０大学から選別し、大学推薦者に限られる。文系新卒は筆記試験であり、指定校制ではなく、どこの大学からでも応募できたが、難関の筆記試験（英語、一般教養、論文）から選別される。

　　他方、中途採用者は違う方法による。指定校制は関係なく、どの大学出身者でも受験できた。試験は、英語、一般教養、論文、知能テストであり、知能テストの比重が大きい。合理的ではある。特別なＩＢＭ式知能テストで選別されるのであるから、公平だ。その場合、特徴的なことがある。東大・京大・東工大出身者も多数応募してくるが、筆記試験で落ちる者が多い。知能テストをやってみると、化けの皮がはがれるのである。入試は所詮パターン練習によるものであり、凡庸な者でも「訓練」でいかようにでも点数は稼げる性格のものだからだ。考えられた米国の知能テストは、応募者のポテンシャルを測るものであるから、「訓練」で合格できっるような簡単なものではない。

　　そして、各部門での面接試験がある。ここでもポテンシャルの見極めが多様な角度から行われる厳しいものだ。銘柄大学出身者の多くはここでも不合格となる。出身校ではなく、あくまでも業務遂行能力の観点で評価するからそうなるのである。面白いことに、合格者には、銘柄大学も勿論多いが、相対的に地方国立大や私大が多いという事実だ。完全実力主義の巨大な外資企業へあえて転職しようとする者は、やはり実力ある優秀な者でないと出来ることではない。

　　ところが、銘柄大学出身者は、前記の実績ある優秀な者ばかりではなく、大学の名前で世間を渡って行けると全く「勘違い」したバカが少なくないから、結局惨めにふるい落とされるのである。そんな程度のもを実力主義の企業が採用する筈も無い。「お前に、何ができるんだ？」ということである。

　　一流企業は、独自の観点から、即ち入社後の実績に基づき、シビアに大学を見る。パブロフの犬のような金太郎飴入試偏差値で選別することは無い。ポテンシャルを見極め、後は社内で徹底的に鍛える。それが共通一次以前の入社選別であった。

　　それが、上の分布となったのである。

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2008年10月14日 / 教育：皆天才になれる資質を持っている

「ノーベル賞に繋がる独創的な研究は『２０代３０代の若い時に生み出される』の嘘」

「ノーベル賞に繋がる独創的な研究は『２０代３０代の若い時に生み出される』の嘘：人間の脳は生涯現役だ！」

写真①：ガウスの肖像画（大天才は生涯現役の大天才！）

　　ノーベル賞関連の第二弾。

　　この季節、アホなマスコミや教育関係者が共通してホザくたわ言がある。朝日新聞の以下の社説記事にその典型例を見る。曰く、

「物理学賞の南部陽一郎さん、小林誠さん、益川政英さんも素泣手吻囲学という基礎科学だった。０２年に続く物理学賞・化学賞のダブル受賞で、日本の科学の底力を世界に印象づけた。・・・・４人がそうだったように、ノーベル賞につながる独創的な研究は多くの場合、２０代や３０代ぐらいの若いときに生み出される。いま履秀な若手をいかに育て、かれらが存分に力を発揮できる環境を整えるか。優れた研究をどれだけ支援していくのか。それが日本の未来の科学力を左右する」。

　　イノベーションは「ガキ」にしか生み出せないとでも思っているのか？愚劣である。実に愚劣な単細胞的偏見差別の文言である。２０代３０代以外は皆バカということらしい。

　　真っ赤なウソである。

　　上の朝日新聞社説記事など、研究開発の現場の世界を何も知らぬ、まして研究開発業務の経験も無い者らの、人をバカにした主張である。

　　研究というものは、「基礎理論の厚さ」に加えて「経験と実績」がものをいう世界である。多様な経験や実績がユニークなアイディアに繋がるのである。「ガキの思いつき」は粗雑で幼稚で欠陥だらけのものである。それを優美な形にし完成させるためには、更に何年もの精進や他者や他部門のサポート、他の研究者の見解や理論による修正補完が必要であり、際限が無い。一人で出来るようなものではない。その研究の中核のオリジンがどの時点なのかは、評価者によって全く異なる。ノーベル賞は、先回のノーベル賞批判でも述べたように、「ガキの思いつき」によるから、とんでもない者が選ばれたりする。

　　「思いつき」は誰にでも出来るものだ。が、それを実証し、磨きをかけることには膨大な精力を要する。其の後の仕事が大変なのだ。そして、大抵は、途中で消えていく。再現性無し、根本的に間違っている、前提が荒唐無稽、基礎理論力不足等による。ガキの確度の低いインチキな「思いつき」ではなく、ベテランの「生きたアイディア」こそが重要なのである。その域に到達するには時間が掛かる。

　　芸術を考えてみよう。大作曲家の例である。若いガキ時代の作曲などは、まあ、聴けたものではない駄作ばかりである。人生経験と共に、修練し精進を重ねて晩年を迎えた時期の作曲が、我々の心を打つのである。当たり前であろう。ガキの人生経験など誰も聞きたくもなくそもそも聴く価値すらないが、他方、人生経験を積んだその道のプロや生活者の経験談には学ぶべき内容が沢山あるのと同じだ。

　　科学技術の世界とて同じなのだ。沢山の失敗に塗れながらも精進し多様な経験に裏打ちされて自分自身を磨いてこそ、自分のテーマは完成されるのである。基礎理論すら覚束ない「ガキ」が出る幕ではない。

　　が、次の事を知っておこう。「ガキ」にも二種類あるということである。その思い付きが、先輩・同僚や周り、また所属部門組織や管理部門によって酷評されて、「ポシャって終わり」という「ガキＡ」。周りから如何に酷評され無視されようとも、理論武装し、貧弱な環境であっても信念をもって研究を進め、その意義を執念深く説き、あらゆる手段で承認や予算を取り付けるべく行動する「ガキＢ」。その二種類が存在する。圧倒的に「ガキＡ」が多い。「ガキＢ」は非常に少ない。「ガキＢの思いつき」こそが有望なのである。「ガキＢ」には、注目せねばならない。だが、「ガキＢ」は、ほっておいても自力で這い上がってくるタイプであるから、特別なことは不要だ。甘やかして、金をくれてやるのはダメにする。「ガキＢ」は「ベテランＢ」に成長する。

　　朝日新聞の社説は更に、「０６～１０年度の第３期科学技術基本計画は、研究開発予算の目標として計２５兆円を掲げている。０７年度は３．５兆円で、米国の１７兆円や欧州連合の１２兆円、中国の１０兆円に見劣りがする。もっと思い切った投資がほしい」などと、尤もらしいことを唱えているが、全くの空論だ。やたらな金は、愚劣な凡庸な者らの徘徊と閥支配、ＣＯＥの二の舞となるだけである。貧乏が良い。不自由だから自分で創意工夫をするのだ。間違えるな。「ガキＢ」や「ベテランＢ」は、自分で金を調達してくるものだ。世界中に金とチャンスは転がっている。

　　そして年齢には関係が全く無いのである。

　　皆さんの脳は、生涯現役なのである。鍛え方や使い方で、幾らでもアイディアを生み出せる点で、他の臓器や筋肉とは大いに異なっている。それが脳なのである（病気に侵されない限りは）。ＡからＢへの意識転換と行動転換も脳が司る。

　　その証拠に、大天才数学者のガウスを取り上げよう。ガウスは、数学、とりわけ数論、や電磁気学の分野では比肩しようのない大業績を残した。数学者であったが、物理学者、天文学者でもあり、更に発明家でもあるという、マルチで広範囲な分野で大きな仕事をした。ガウスは、１７７７年に、煉瓦職人の子としてプロシア北部、ハノーバー近くのブラウンシュバイクに生まれた。普通の家の子だ。脳のニューロン数は１４０億個で、皆同じ。「三つ子の魂百まで」の如くにニューラル回路網は発展的に形成されて、人としての基本的な性格が生まれ、１０代後半には、知能に係わる前頭連合野（生存欲、所有欲、自己顕示欲、創造欲）・頭頂連合野（知覚、理解、認識、思考）・側頭連合野（形態認識、社会的認知機能、長期記憶機能）の新新皮質部のニューラル回路網は形成される点でも、万人の子供と全く同じ。

写真②：脳を構成するニューラル回路網（最初は皆同じ。誰もが天才になれる資質を有する）

　　そのガウスは何故大天才になったのか？

　　ガウスは、幼い頃から「数字」に大変興味を持った。いわば、「数字が遊び道具でありオモチャ」であったのである。そういう毛色の変わったものが興味の対象であった。変哲の無い数字を書いて並べたり、計算してみたり、そういう遊びをしていた。また、定規やコンパスで作図にも親しんだ。ガウスの母親の偉いところは、そんな風変わりな息子を自由にさせて好きなことを好きなようにやらせていたことである。（無学な父親はガウスを石工にするつもりだった）

　　これが日本の「偏差値輪切り金太郎飴」進学システムの教育環境では、「何を下らんことをしてるのよ！早く塾へ行きなさい」、「家庭教師の先生がもう来る頃よ」、「そんなしょうもないことをやってはダメよ！」となる。全部禁止される。

　　ガウスの新新皮質部のニューラル回路網は、「好きこそものの上手なれ」で大天才として形成され、日本の子供の新新皮質部のニューラル回路網は、パブロフのイヌ的反射パターン即答の刷り込みにより矮小化された凡庸なものとして形成される。「お受験」は、百害あって一利無しだ。

写真③：活動する脳

　　かくして「本来誰もが持っている天才の資質」を、日本では、子供の頃に潰されるのである。凡庸の再生産である。

　　さて、そのガウスの主要な業績を以下に列挙する。

１７９６年（１９）：コンパスと定規のみで正十七角形を作図できることを証明。

１８０１年（２４）：『整数論の研究』出版　複素数表記、現代整数表記、合同の記号導入、平方剰余の相互法則の初の完全な証明、自然数の素数による一意分解の定理。

１８０１年（２４）：一般楕円函数の発見。

＃＃１８０７年（３０）：ゲッティンゲンの天文台長就任、以後４０年同職。

１８０９年（３２）：『天体運行論』出版、最小二乗法を用いたデータ補正、楕円函数の摂動への応用。

１８１１年（３３）：複素積分、ガウス平面（複素数平面）、積分定理。

１８１８年（４１）：誤差と正規分布に関する研究。

１９２０年（４３）：回照器（Heliotrope）発明。

１９２４年（４７）：非ユークリッド幾何学に言及。

１８２８年（５１）：『曲面の研究』出版、微分幾何学、曲面論を創始。

１８２９年（５２）：ガウスの線束定理。

１８３１年（５４）：電磁気学・ガウスの定理、キルヒホッフの法則を発見。

１８３２年（５５）：磁界の絶対測定法確立。

１８３３年（５６）：電信機発明。

１８４０年（６３）：地磁気測定事業、ポテンシャル理論集大成出版。

１８５０年（７３）：ガウス単位系の提唱。

１８５５年（７８）：ゲッティンゲンで死去

　　１９歳の時には、正１７角形を定規とコンパスのみで作図できることを証明したが、当時は、作図できる正(素数)角形は古来から知られていた正三角形と正五角形のみだと考えられていたのでこの発見は数学界に大きな衝撃を与えた。作図できる正多角形の種類が増えるのは約二千年ぶりのことであった。

　　まさしく、「好きこそものの上手なれ」である。

　　では、ガウスの大きな業績は２０代３０代で終わりになったのか？

　　ＮＯ！である。連綿と彼の大きな業績は続くのである。微分幾何学及び曲面論を大成したのは５１歳、電磁気学の大法則を発見したのは５４歳、電信機を世界で初めて発明したのは５６歳、ポテンシャル論の大成は６３歳、ガウス単位系の提唱は７３歳の時だ。

写真④：アイディアを生み続ける能

　　ガウスばかりではない、天才は皆そうだ。生涯現役の天才なのである。

　　人間の脳はそのように創られているのである。先に述べた通りである。

　　だから、「ガキＢ」から「ベテランＢ」の系列層には、年齢は関係ない。

　　問題なのは、凡庸人間再生産工程の偏差値輪切り金太郎飴進学教育なる愚劣な教育の本質的構造である。その意味での有名進学校、大学別偏差値ランキング、銘柄大学、相似形の産業界、官僚世界といった、実に天才とは無縁な凡庸な人間で構成される教育システムが癌である。それが日本の産業を破壊したのである。「ガキＢ」から「ベテランＢ」の系列層には居ずらい社会だ。造反有理の団塊の世代が主役だった時代は良かったが、その層のリストラ退場と共に、金コロガシ投機産業といった博打化によって、急激に日本の産業力は衰退した。元には戻らぬ。

　　朝日新聞などは、偏差値輪切り金太郎飴の典型新聞社であるから、凡庸な社説記事しか書けないのである。そういえば、大学受験合格発表の季節になると、他の出版社がとっくに止めてしまった「合格ランキング」なるものを、週刊朝日に載せて部数稼ぎをしている。アホ新聞社だ。

　　ついでに、非常に勘違いしている者達がいるので注意しておこう。

　　その社説は、「さらに問題は、厳しい財政事情の下で、すぐに実用化できそうな応用研究に予算が集中し、何に役立つのかわかりにくい基礎研究に対しては投資が少なくなりがちなことだ。日本学術会議はこの８月、『基礎研究の基盤をおろそかにすれぱ、畏期的には我が国の科学技術政策に危機的な状況を生み出す』と訴えた。予算の配分にあたっては、『基礎研究の土台なしに応用研究の発展はありえない』という意識がほしい」とも述べ、日本学術会議を援護射撃している。

　　私に言わせれば、「ウソつけ！」である。

　　この「基礎＆応用研究区分の虚構」の件及び「脳内ニューラル回路網の発展的形成」の件に関しては、改めて議論する。

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　　国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でＷｅｂＬｏｇ掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。

　　narmuqym：ＨＰ＆ＳＵＮ研究所を経て、米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルＭＰＵの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーのチーフサイエンティストに就任。知能の情報処理の根源を研究している。

　　知の放浪者：ＩＢＭ各国研究所にて最先端半導体技術の研究開発に従事、ＩＢＭの各種システム開発にも同時平行従事、ＩＢＭシンクパッドの創出、ＭＭテクノロジーの研究開発を経て、イスラエルにハイテクベンチャー設立、世界初のチングルチップＭＰＥＧ２エンコーダーを開発。現在は、シンプルなＲＩＳＣを要素とする巨大集合系による知能発生を研究。

　　旅するベテラン：東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。

　　Hetero：ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理＆アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。

　　MASADA：日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のＡＴＴに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代ＭＭ携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。

　　rainbow：ウエスチングハウスにて原子力発電の研究開発に従事、その後ＧＥにて新しいエネルギー変換方式の研究、各種発電方式の研究に従事。その後、シリコンバレーにハイテクベンチャーを興し、超低コスト新型太陽電池の研究開発を推進。

　　weather_F：スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するＮＰＯを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。
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2008年10月13日 / 教育：皆天才になれる資質を持っている

「そもそもノーベル賞の受賞者人選は適正なのか？今回の医学賞選考委員は裁判所か？」

写真①：ＧＭＲヘッドのみならず、ＩＢＭのＰＲＤＦによるヘッド信号処理プロセッサーも重要な要素である。｛ＧＭＲヘッド＋ＰＲＤＦ｝が今日のＨＤＤの中核である。いずれも微細半導体テクノロジーによる高密度化である。その研究開発に私は携わった。２００７年ノーベル物理学賞は「ＧＭＲの発見者」２名に与えられた。

　今年のノーベル賞各分野の受賞者の発表がおこなわれたが、毎年釈然としないものを感ずる。

　　今年２００８年のノーベル物理学賞は日本人３名（米シカゴ大名誉教授・南部陽一郎氏（８７）と、新たな基本粒子の存在を共同で提唱した高エネルギー加速器研究機構名誉教授・小林誠氏（６４）と京都大名誉教授で京都産業大理学部教授の益川敏英氏（６８））に共同で、ノーベル化学賞は日本人１名（米ウッズホール海洋生物学研究所元上席研究員下村脩氏（クラゲの発光現象を司る緑色蛍光たんぱく質（ＧＦＰ）を発見））米国人２名（米コロンビア大Ｍ・チャルフィー氏（ＧＦＰを実際に細胞内に入れ、発光させることに成功）、米カリフォルニア大Ｒ・チェン氏（緑以外の色にも発光するよう手法を発展））に共同で与えられた。いずれも古い研究の落穂に対してだ。

　　今年の受賞に関しては別途論評することにして、ダイナマイトの製品化で大儲けしたノーベルの創設したこの北欧の一つの賞が、実質の伴う「権威」なのかを考える意味で、昨年のノーベル物理学賞がいい例なので、それについて論考する。

＜そもそもノーベル賞の受賞者人選は適正なのか？＞

　　２００７年のノーベル物理学賞受賞者に関して、コンピュータにかかわる研究開発に長年従事し、ＨＤＤにもかかわってきた者として、私は問題を指摘する。ＧＭＲを発見し、今日のＨＤＤ技術の発展に大きく貢献したという理由で、フランスのＡｌｂｅｒｔ　Ｆｅｒｔ及びドイツのＰｅｔｅｒ　Ｇｕｅｎｂｅｒｇが、物理学賞を受賞した。

　　その中に、何故Ｒｏｂｅｒｔ　Ｈｕｎｔの名前がないのか？米国アンペックス社の若き研究者であった彼によって、ＭＲヘッドは１９６８年に発明されている。今日のＧＭＲヘッドもＨｕｎｔの功績の延長である。量子機構不明のままに各種金属薄膜を積層する単なる試行錯誤の繰り返しから偶然に報告された全く実用性のない初歩的なＧＭＲ効果に過ぎなかったのが今回の２名の受賞者の「発見」である。初歩的な「発見」を実用の域にまで育て上げ磨き上げるまでには、幾重もの壁を乗り越えねばならないが、それは簡単なものではなく、「発見」よりも困難なものである。

　　はっきり言って、磁性金属や非磁性金属を交互にスタッキングした構造は、当時誰もがやっていたことであって、今回の物理学賞受賞者と同じデータを得ていながら、抵抗変化に必要な磁界の大きさがきわめて大きな値であったこと、低磁界の感度がパーマロイＡＭＲヘッドに比して低く、とても実用的とは思われなかったこと等の問題により、報告されなかった研究は多かった。

　　Ｈｕｎｔのような応用に熟知した研究者の築いた基盤という土壌の上で（ＩＢＭに引き継がれ、３４８０／３４９０磁気テープ装置の１８／３６トラック薄膜ＭＲヘッド、ＨＤＤ用ＭＲヘッド、高密度ディスク用薄膜構造Ｗｒｉｔｅヘッドへと成長し、ＩＢＭの江崎（半導体内トンネル効果の発見でノーベル物理学賞受賞）らの超格子構造の量子現象の究明と連携し、新しいスタッキング構造が生み出されて）、ＧＭＲは開花したのである。それに対するＩＢＭの貢献は著しく、１９９７年に世界初のＧＭＲＲｅａｄヘッド＆薄膜Ｗｒｉｔｅヘッド搭載ＨＤＤを発表出荷し、その複合ヘッドの基盤を完成させたものであり、現在のＨＤＤのＲｅａｄヘッドの構造は、今回受賞者らの「発見」した構造とは似て非なるものである。

写真②：ＩＢＭの３．５／２．５インチＨＤＤに搭載されたヘッド。 Thin Film GMR Read/Write Head。

　　そうした基盤を構築する上での、Ｈｕｎｔの功績は極めて大であったというべきである。１９８８年当時の幼稚な構造によるＧＭＲ効果の発見という狭い範囲ではなく、薄膜磁気ヘッドセンサーとして、アンペックスのＨｕｎｔも含め、ＩＢＭのＧｕｒｎｅｙらも受賞して当然のものである。

　　実におかしな人選だ。ノーベル賞などは元来が偏ったものであるから、そんなものではあるが。

　　日本の青色発光ダイオード発明で著名な中村氏（現カリフォルニア大学教授）、カーボンなのチューブ発見者の飯島氏（現名城大学教授）も、物理学賞を受賞してしかるべきだ。社会への貢献はＧＭＲ以上に測り知れない程に大きいのである。中村氏の研究は世界の研究をリードし、今日の高効率青色発行ダイオードやレーザーダイオードにつながり、白色光ダイオードとなり、高効率な各種照明器具、信号機、広告塔、大画面表示装置、液晶バックライトとして、実用化され、社会はその恩恵を受けている。飯島氏の研究は、低電圧での電界放出を可能にし、ＳＥＤ他の新しい機能デバイスの創出につながり、省エネ環境保全型の高機能デバイスとして着目され、また極微の世界の探査装置への応用も広がっている。

　　ノーベル賞は偏った狭い世界のものである。時代遅れのものだ。噴飯もののインチキ研究者が受賞したことすらある。その程度のものだ。考えても見よう。このインターネットの発明者やＷＷＷの仕掛けの発明者、そこらのノーベル賞受賞車などとは比較にもならない巨大な恩恵を社会に与えている。コンピュータもしかりだ。

　　ここで、奇妙な事実を指摘しておこう。過去、「新しい素粒子の発見」に対して、数多くのノーベル物理学賞がそれらの「発見者」に授与されてきた。

　　そこでの「発見者」とは誰のことなのか？

　　そうした「素粒子の発見」には、巨大な加速装置がいる。様々な素粒子を殆ど光速にまで加速させて衝突させ、その瞬間に顔を見せる「新粒子」を「泡箱」で補足する。その軌跡を解析して、「新粒子」を同定する。それが行えるためには、計画の立案・予算確保に始まり、巨大な加速装置の設計建設、制御装置の設計製造、装置の制御ソフトウエア開発、粒子軌跡の運動解析ソフトウエアの開発、運転保守管理、各種業務管理が伴い、莫大な予算と人員が必要である。「新粒子発見」に対して、プロジェクトの統括責任者であるどこぞの大学教授がノーベル物理学賞を受賞したとしよう。彼には、加速器を設計する能力もなければ、装置を運転制御するソフトも書けず、粒子の軌跡解析ソフトも書けない。まして、大学の狭い社会の教授に、何百人ものチームの人事管理など出来るはずもない。

写真③：加速装置ＣＥＲＮの７０００トンにも及ぶ検出器。途方も無い税金の投入と膨大な人員が必要だ。

　　単なる名目上の責任者であったに過ぎないそのような者が、「新粒子の発見者」となること自体がおかしい。大勢の若い連中の成果の横取りである。また、何千億円という巨額な税金が投入されてそうした加速装置は建設されているのであるから、「納税者の成果」であると言うべきなのだ。これも、納税者の成果の横取りだ。

　　それに類することはどの分野にでもある。「人による評価」とはその程度のもである。実際の貢献とは異なる別の要素で、人は選ばれ、受賞し、昇進する。ノルウェー管轄の「ノーベル平和賞」のように極めて恣意的で政治的なものもある。

　　それがこの世の「不公正な」現実である。したがって、北国スェーデンのノーベル賞など「どうでもいい賞」なのである。真っ当な探求者は、「賞」の為に仕事をしているのではない。

＜今回の医学賞選考委員は裁判所か？＞

　　エイズウイルス（ＨＩＶ）を発見したのはフランスか米国か。長年の発見者論争の「最終決着」をノーベル賞がつけた。ノーベル賞の選考委員は「裁判官」にでもなった積りのようだ。

　　ＨＩＶは８３年、仏パスツール研究所のモンタニエらが新種のウイルスとして分離し、ＬＡＶと名づけて発表。エイズとの関係は不明であったから、単なる無数に存在するウイルスの一つを分離しただけの事だ。

　　翌８４年、米国立がん研究所のロバート・ギャロらが、独自にウイルスを発見してエイズの原因と特定したと発表した。しかし、両者の遺伝子は類似していたことから、米チームの発見前に仏チームから試料が提供されており、「流用ではないか」という疑惑が持ち上がった。だが、そのウイルスがエイズと関係がある事を突き止めたのは米国のギャロらである。特定の疾病症状と特定ウイルスとの関連を見出すほうが遥かに難しい。従って、ギャロの方がＨＩＶ治療上の貢献派遥かに大きい筈だ。

　　そして、特許紛争に発展したため、８７年、当時のレーガン米大統領とシラク仏首相の間で、「米仏両者の貢献と権利は同等」ということで一度は政治決着。８８年の日本国際賞（予防医学分野）はモンタニエ、ギャロ両氏に贈られた。公平である。

　　ところが８９年、米紙が「第１発見者はモンタニエ博士」と調査報道し、論争が再燃した。が、それでも米国にはエイズの原因と特定した功績がある。その関係の特定こそが最重要である。当然であろう。何の病気に関係するのか訳の分らないウイルスを見つけたからといって、それ自体に病気治療上の意義は無い。私は、従ってギャロに軍配を上げる。

　　だが、カロリンスカ医科大は発表資料で、ギャロらが見つけたのは「ＬＡＶと著しく似ている」とし、仏チーム単独の業績と判断したのである。「おいおい、ちょっと待て」である。それはアンフェアというものだ。

　　要するに、ノーベル賞はその程度のものなのである。

　　先にも述べた通り、ノーベル賞が「最も優れた賞」だなどとは、私はさらさら思ってもいない。生活や社会、産業、経済にとてつもない影響を与えたテクノロジーやサイエンスの発明者や発見者が賞を貰わず（ＭＰＵ、身近なＷＷＷインターネット）、愚にも就かぬ「素粒子」や「ニュートリノ」の如きものでノーベル賞を貰った者がいる。また、お門違いの人間が貰ったりしている。日本人でも貰って当然の者が逃している。陽極分割マグネトロン（レーダー、電子レンジ、高周波加工装置の心臓部、高電力マイクロ波発信管）の岡部金次郎、世界中の空に林立したＴＶ用ＶＨＦ＆ＵＨＦアンテナの八木秀次・宇田新太郎、ＴＶ研究の草分けの高柳健次郎、カーボンナノチューブの飯島澄男、青色発光ダイオードの中村修二等がいる。いい加減なものである。何が社会的に有用なのか、という観点から冷徹に見るべきだ。それに、「ノーベル賞」などという古臭い「ブランド信仰」からは脱却すべき時だ。

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　　国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でＷｅｂＬｏｇ掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。

　　narmuqym：ＨＰ＆ＳＵＮ研究所を経て、米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルＭＰＵの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーのチーフサイエンティストに就任。知能の情報処理の根源を研究している。

　　知の放浪者：ＩＢＭ各国研究所にて最先端半導体技術の研究開発に従事、ＩＢＭの各種システム開発にも同時平行従事、ＩＢＭシンクパッドの創出、ＭＭテクノロジーの研究開発を経て、イスラエルにハイテクベンチャー設立、世界初のチングルチップＭＰＥＧ２エンコーダーを開発。現在は、シンプルなＲＩＳＣを要素とする巨大集合系による知能発生を研究。

　　旅するベテラン：東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。

　　Hetero：ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理＆アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。

　　MASADA：日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のＡＴＴに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代ＭＭ携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。

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