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鳩山民主代表:補正予算の未執行分を凍結し財源に 講演で

 民主党の鳩山由紀夫代表は27日、札幌市内で講演し、政権獲得後に政府の09年度補正予算(総額約14兆円)のうち不要と判断した未執行分を凍結して必要な政策の財源に充てる考えを明らかにした。一方、政権運営構想に関して、菅直人代表代行と岡田克也幹事長の代表時代に衆院選マニフェストにあった改革の実施期限を示す「工程表」を、今回の衆院選では盛り込まない考えを示した。

 講演で鳩山氏は「無駄な予算は凍結し、コンクリートから人に(回す)」と表明。「アニメの殿堂ではなく、カットされた母子加算の復活に全力を挙げる」と述べた。同党が「アニメの殿堂」と批判してきた国立メディア芸術総合センターの建設関連費用117億円の執行を停止し、3月で廃止された生活保護の母子加算復活を図る考えを示した。

 政権運営構想について鳩山氏は、講演に先立つ記者会見で「菅、岡田両代表時代に示したような工程表を今回マニフェストで示すつもりはない」と明言した。理由を「(期限を過ぎると)『できていない』と揚げ足を取られる危険性がある」と説明。「官僚主導から政治主導に変えるプロセスを事細かに書き入れる必要性は感じない」と語った。

 岡田氏は05年衆院選で500日を4段階に区切る「岡田政権500日プラン」を示しているが、鳩山氏の発言について27日、奈良県生駒市で記者団に「私はそれでいいと思う」と肯定した。「細かく書いても関心を持たれない。逆に手の内をさらすだけではないかというトップの判断だ」と述べた。【佐藤丈一、野口武則】

毎日新聞 2009年6月27日 21時40分

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