ニュース特報

2009年07月17日号

【検察と政治】
偽装献金事件、東京地裁、国沢幹雄・西松建設元社長に禁固1年4月、猶予3年,本誌編集長のコメント


●東京地裁・山口雅高裁判長
 東京地裁の山口雅高裁判長は17日午前10時、西松建設の偽装献金事件で、政治資金規正法違反などの罪に問われた元社長国沢幹雄被告(70)の判決で同被告に対し禁固1年4月、執行猶予3年(求刑禁固1年6月)を言い渡した。 

●起訴事実を認めていた被告
 検察側は、献金は公共工事の談合で小沢一郎民主党前代表側の「天の声」を得るためだったと指摘していた。
 検察側は「ヤミ献金と変わりなく、規正法の趣旨、目的を踏みにじる悪質な犯行」として、禁固1年6月を求刑。

 国沢被告は起訴内容を認め、弁護側は「違法性の認識が薄く、反省もしている」と執行猶予を求めていた。
 公判で検察側は、小沢事務所が1980年代ごろから、岩手県と秋田県の公共工事でゼネコンの談合組織に「天の声」を出し、西松建設は工事を得るために小沢氏側に接近したと指摘した。
 さらに、ダミー会社を使った小沢氏側への献金は07年までの12年間で約1億3000万円に上り、同社は「天の声」で4件の工事を受注したとした。

●本誌編集長のコメント
「予想通りの判決。この判決は確定する公算が強い。これで小沢氏の公設第一秘書で小沢氏の政治資金団体陸山会の会計責任者、大久保隆規被告の外堀は完全に埋まった。」


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