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イタリアの日本人観光客激減 「サービス悪い」指摘も(1/2ページ)

2009年7月18日15時1分

写真:世界中から訪れる観光客でにぎわう円形闘技場コロッセオ=イタリア・ローマ、河合博司撮影世界中から訪れる観光客でにぎわう円形闘技場コロッセオ=イタリア・ローマ、河合博司撮影

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 【ローマ=南島信也】イタリアを訪れる日本人旅行者が減り続けている。今年はピーク時の半分ほどになる見込みだ。ユーロ高や新型インフルエンザの流行など、要因はいろいろあるが、豊富な観光資源にあぐらをかいてサービスの水準が低い、といった構造的な原因も指摘される。観光は大きな収入源だけに、伊当局もようやく外国人旅行者呼び込みに本腰を入れ始めた。

 イタリアは、世界遺産(文化遺産)の数が世界で最も多い。かつては日本人にとって欧州で最も人気のある旅行先だった。しかし、伊政府観光局によると、イタリア国内の空港に到着した日本人は約147万人(07年)で、97年の約217万人をピークに減り始めた。09年は100万人前後まで急減すると予想されている。現在、日本人にとっての欧州の人気観光地はフランスとドイツで、イタリアは両国に水をあけられている。日本の旅行客は減っているが、イタリアにやってくる世界からの旅行者の総数は増えている。

 さまざまな要因が指摘されている。

 西欧では物価が安いことで有名だったイタリアだが、02年の統一通貨ユーロの流通で物価水準が上がった。日本政府観光局の統計などによると、イタリアを訪れる日本人が急減したこの数年間は、中国を訪れる日本人が急増した時期と重なる。また最近では、ユーロ高や原油高に伴う燃料サーチャージ値上げなどで日本人観光客減に拍車がかかった。ユーロ高と原油高は今春一段落したが、新型インフルエンザの流行がゴールデンウイークを直撃した。

 ローマの外交関係者は「ホテルやレストランなどのサービスが非常に悪いことも背景にある」と指摘する。世界遺産などの観光資源をあてにした「殿様商売」をしてきたため、サービス面の充実を怠ってきたというのだ。また、レストランやタクシーで法外な料金を請求される「ぼったくり」などの影響で、「何度も訪れるリピーターが減った」(旅行会社)との見方もある。

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