イタリアで9日に開いた日ロ首脳会談で、メドベージェフ大統領が北方領土問題の打開に向けて「独創的アプローチで検討し直すように再度、事務方に指示を出す」と発言していたことが17日、明らかになった。日本側に具体案の再検討を約束した格好だが、実質的な譲歩にはなお慎重だ。
領土問題を巡っては2月のサハリンの首脳会談で「独創的アプローチでの解決」で合意。今回の首脳会談でロシア側が問題解決への回答を示すはずだったが、大統領は2島返還を明記した1956年の日ソ共同宣言などを柱とした従来の考え方に沿った説明に終始。麻生太郎首相は「満足できない」とはねつけ、進展がなかった。(07:00)