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【国際】

月面着陸オリジナル画像消去 NASA、ずさん管理に物議

2009年7月17日 夕刊

 【ニューヨーク=阿部伸哉】人類初の月面着陸に成功した米宇宙船「アポロ11号」打ち上げから四十周年の十六日、米航空宇宙局(NASA)は、同号のアームストロング船長の着地場面をデジタル処理した動画を公開。しかし、修復にはバックアップ用のテープを使ったことを認め、オリジナル画像は「消去してしまった」ことも判明し、ずさんな管理が物議を醸している。

 NASAによると、四十周年記念事業に向け、三年かけてアポロから送信された画像を記録したオリジナルテープ四十五本を探したが見つからず、「(当時貴重だった)テープの再利用のため、画像が消去された可能性が高い」との結論に達した。結局、修復には米CBSテレビのニュース用画像などを使い、映画「カサブランカ」などを修復したカリフォルニア州の映像会社にデジタル処理を依頼した。

 月面着陸の画像は「不自然」だとして、捏造(ねつぞう)疑惑も根強いが、NASAは修復で画像がシャープになった以外は「何も変わっていない」と主張している。

 

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