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緊急性のない患者…時間外診療に加算料 須賀川公立岩瀬病院
福島県須賀川市など4市町村でつくる企業団が運営する公立岩瀬病院(須賀川市)は10月から、軽症など緊急性のない患者が時間外診療を利用した際に加算料を負担してもらうことを決めた。いわゆる「コンビニ受診」を減らし、本来の救急医療を守るのが狙い。市は10月から子どもの医療費無料化を小学6年生までに拡大することもあり、対策を講じた。
加算料は夜間(午後5〜10時)や深夜(午後10〜翌午前6時)などの時間帯や平日、休日によっても異なるが、初診時で2415〜5040円。さらに紹介状がない場合は1575円上乗せになる。
加算料が必要ないケースは、受診直後に入院した場合と、緊急受診の必要性を明記した紹介状を持参した場合。医療費無料化が対象の子どもでも、緊急性がない場合は加算料を請求する。
同病院で当直を担当できる常勤医は9人と、4年前の6割まで減少。時間外外来患者は減少傾向にあるとはいえ、医師の負担は大きい。
「昼間は待ち時間が長い」「会社を休めない」「夜だと開業医が診てくれない」などの理由で夜間外来を利用する患者も少なくなく、本来の救急医療に支障を来す恐れがあるという。
病院は「お金を取るのが目的でなく、地域医療を守り、救急医療を存続させることが目的」と強調。橋本克也須賀川市長は「医療費無料化拡大でコンビニ受診の弊害が生じ、勤務医の過重な負担を招くのではないかと心配している」と話した。
2009年07月18日土曜日
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