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60代以上の遭難増加 「疲労凍死」過去にも例(2/2ページ)

2009年7月17日13時13分

 このツアーに参加していた4人のガイドのうち1人は、一行が15日に泊まったヒサゴ避難小屋に残り、別のツアー客の10人を迎える予定になっていた。プロのガイド付きで気軽に参加できる半面、1日予定を変更すると、旅程全体に大きく影響するため、変更しにくい側面を指摘する登山家もいる。

 一方、美瑛岳のツアーを企画したオフィスコンパスも登山専門の旅行会社。十勝岳からオプタテシケ山までを縦走する5日間の旅程の2日目だった。5日間の歩行時間は26時間余りで、体力度、技術度、危険度を3段階で示したツアー募集のホームページでは、体力度は最上位の三つ星だが、危険度と技術度は星一つとされていた。

 登山が適切だったかどうか、今後、ガイドの判断も問われる。02年7月にトムラウシ山で2人が低体温症で死亡したときに救助にあたった十勝山岳連盟の太田紘文会長は、パーティーが大人数の場合、一番体力のない人に合わせることも重要とし、「天候と登山者の体力を見て、小屋に停滞したり、早めに引き返したりする判断をしなければいけなかったのでは」と指摘する。

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