家住、８回逆転ＴＫＯで暫定王者に…東洋太平洋ライトフライ級

　◆プロボクシング東洋太平洋ライトフライ級暫定王座決定戦　○家住勝彦（８回２分４９秒　ＴＫＯ）山中力（１６日・後楽園ホール）　東洋太平洋ライトフライ級暫定王座決定戦が行われ、同級１位・家住勝彦（２９）＝レイスポーツ＝が同級２位・山中力（２９）＝帝拳＝を８回ＴＫＯで下し、王座を獲得。次戦は交通事故による負傷で休養中の正規王者・和田峯幸生（２８）＝筑豊＝が暫定王者との王座統一戦を義務付けられる。戦績は２６勝１９ＫＯ７敗３分け。

　王座への執念が家住の体を突き動かした。８回。コーナーに追い詰め自慢の強打を打ち続けるとレフェリーストップ。人目もはばからず号泣した。ジム設立１７年目で初めての王座獲得。「本当によかった」。割れるような大歓声にまた、涙がこぼれ落ちた。

　大逆転だった。初回に山中の強烈な左にダウン。２回に奪い返すが、４回に再び左でダウンを奪われた。終了のゴングに救われる形でコーナーに戻った家住は「これで開き直りました」。その後は手数で山中を大きく上回り、右ストレート、アッパーを次々に突き刺しペースを奪い返した。

　次戦は和田峯との王座統一戦。文字通りの大一番となる。「まだまだです。これからまた、頑張ります」。軽量級きっての強打者は真の王者になるべく、精進を続ける。