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「特許の怪物」が韓国を襲撃(上)

 有望な特許はないか-。不況下で善戦している韓国企業、そして大学には「怪物」が押し寄せている。商品の生産・販売を行わず、特許だけを保有し、特許使用料で収益を上げる企業を英語で「パテント・トロール」という。直訳すると「特許の怪物」だ。

 米国の代表的な特許専門業者「インテレクチュアル・ベンチャーズ(IV)」は最近、携帯電話に関する特許10件をサムスン電子とLG電子に侵害されたとして、数千億ウォン(数百億円)の特許使用料を要求した。LG電子関係者は「ライバルメーカーとの特許紛争では相手側の製品を逆提訴する対応が可能だが、彼ら(IV)にはそれが通じない」と語った。

 欧米を拠点とし、メーカーを相手に無差別な特許攻勢をかける「特許の怪物」のターゲットに含まれた韓国は、世界規模での特許戦争の戦場となりつつある。

◆特許と米国のIT覇権

 現在全世界にはIVをはじめ、インターデジタル、アカシア、NTP、モサド、IPバリュー、ロビンソンなど100社を超える特許専門業者が存在するとされる。IVは米国のマイクロソフト(MS)とインテルの主導で2000年に設立され、ファンド規模は50億ドルに達する世界最大の特許専門業者だ。

 電子メーカー関係者は「1990年代に世界の情報技術(IT)覇権を掌握したMSとインテルが、2000年からは特許を通じ、世界の覇権を掌握するのに乗り出した」と指摘した。

成好哲(ソン・ホチョル)記者

趙虎鎮(チョ・ホジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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