2009年7月17日2時48分
【モスクワ=星井麻紀】ロシアの人権保護団体「メモリアル」チェチェン共和国支部長ナタリヤ・エステミロワさん(50)が殺害された事件で、「メモリアル」はホームページで、エステミロワさんがチェチェンのカドイロフ大統領本人から脅しを受けていたことを明らかにした。
メモリアルによると、カドイロフ氏は「自分の手はひじまで血塗られている。我々は共和国の敵と戦っている」と脅迫。エステミロワさんはチェチェンの村で治安当局が違法な公開処刑をしたことをつかんでおり、殺害された15日には遺族らに調査結果を報告する予定だった。
カドイロフ大統領は事件について、「チェチェンを中傷するもの」と述べ、犯人逮捕に全力を挙げる姿勢を示している。