警察庁は17日、全国の警察本部が今年上半期(1~6月)に認知した刑法犯が前年同期比4・6%減の83万8355件で、7年連続で減少したと発表した。ほとんどの罪種の認知件数が減少する中で、強盗が増えた影響で凶悪犯が7年ぶりに増加に転じ、同3・4%増の4337件となった。同庁は「景気の悪化で、ひったくりも含め、手がけやすい犯罪に走る傾向がみられる」と分析している。
警察庁によると、上半期の刑法犯認知件数は、02年の135万1557件をピークに減少。ただ前年同期比の減少割合は、▽06年10・3%▽07年7・2%▽08年5%▽09年4・6%--と縮小傾向だ。
罪種別の認知件数では、凶悪犯を除けば、▽粗暴犯3万1803件(前年同期比5・9%減)▽窃盗犯63万4669件(同3・4%減)▽知能犯2万7874件(同27・9%減)▽風俗犯4632件(同8%減)で、いずれも減少した。【千代崎聖史】
毎日新聞 2009年7月17日 東京朝刊