鳩山代表の非核三原則発言が波紋、連立に暗雲
非核三原則を巡る民主党の鳩山代表の発言に社民党が反発している。
政権獲得後、核兵器搭載の米艦船の寄港などを黙認する日米両政府の密約の存在を明らかにした上で、核の持ち込みについて米国と議論するとした主張が非核三原則見直しにつながると見ているからで、両党の連立構想にも暗雲がたれ込めている。
社民党の重野幹事長は16日の記者会見で鳩山氏の発言を「『本音(密約)と建前(非核三原則)を使い分けるな』と言っているのだろうが、非核三原則の一角を壊すことは到底容認できない」と批判した。
鳩山氏はかつて、日本の核武装に関する議論を封じるべきではないとする趣旨の発言をした麻生外相(当時)らを「非核三原則の国是に反する」などと非難した経緯があり、その矛盾を指摘する声もある。2000年の「民主党核政策」では核搭載艦船の寄港に関し「米政府との間で事前協議の対象とし、拒否することを原則」としている。「政権を取れば現実的対応をせざるを得ないのに、党内対立の懸念や政局優先で論議を避けてきたツケが来た」(中堅議員)との声も出ている。
◆鳩山代表の発言◆
「非核三原則が堅持される中で、現実的対応がされてきた側面がある。北朝鮮の問題も含め、必要性があったからこそ、現実的な対応がなされてきた。(今後も)その方向で考えるべきだ」(14日、記者会見で)
「現実を無視はできないので、政権を取ったら日米で協議して、非核三原則をオープンで守れるなら一番望ましい」(同、記者団に)
「近未来において、非核三原則は十分に守られる状況にある。しかし、遠い将来どうなるか、米国の考え方なども徹底的に聞きながら、議論していく必要があるだろう」(15日、記者団に)
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