メディア露出と秋葉原の事件について
秋葉原の事件について、この２日間で私どもは、テレビ局の収録について４社（同局別番組など６者）、新聞社について５社、雑誌１社の取材に対応した。
新聞など紙面になるものは問題が起こりづらいのだが、テレビの収録に関しては、３０分以上の収録の尺に対して使用する部分が５〜２０秒程度である。
すなわち単語レベルで切り刻んでつないで使うことも可能なわけである。
なるべく長い尺の素材を撮影しておけば、つまり、如何様にでもインタビューの言葉を作り出せるし、極端に言えば「意図しない発言を創作する」ことも可能なのである。
編集のマジックで「発言の意図」も、ネジ曲がる。
発言自体に過激な表現は皆無でも、「刺突（しとつ）専用」など、遺族感情を逆撫でするようなワードを連発させることが、編集でいくらでも可能なのだ。
つまり、「世間の知る権利」という「報道」の使命や理念がネジ曲がれば、それにリンクして私の発言もネジ曲がる。
刃物を扱う業界の方々、そして趣味として愛好されている方々、そしてなによりも平和と文化を尊重した発言は、瞬時にして番組に「料理」されてしまうのである。
刃物業界自体の「イメージダウン」になる事件に短絡的につながる恐れと、この編集の言葉のリスクを追いたくないために、刃物業界の皆が口を閉ざす。
しかし、「報道」とは人のために存在する。
誰かがこれに応えなければならない。
「人の不幸をネタに、売名行為・・・。」というバッシングもあるが、これは思慮の浅い、愚かな発言である。
波及効果も考えずに無記名で発言が可能なメディアに「匿名」で無責任な発言をすることと、私の発言の「意義の重み」について論じるつもりは無い。
メディアに対し「発言の責任を持つ」という重みが違いすぎる。
今回の報道は、耳慣れない「ダガーナイフ」と「法律改正」というキーワードに集約され、政治の動きもこの次元やレベルである。
これは「危機管理意識」と「モラル」の問題を「ナイフ」と「銃刀法」との関係、すなわち「法律」と「物」の関係に簡単にすり替えてしまっている。
経済や雇用環境、社会情勢が「人の心」をゆがめていくことに対する対策を講じない。
ナイフを取り上げて、全ての道具そのものに潜む危険性を学ぶ機会を奪う。
政治が一見、監督・管理し易いシステムとして構築しようとしているものが、かえって取り返しのつかない状況を招いていることにまだ気づいていないのだろうか。いや、彼らは判っている。理想論より高報酬で簡便な仕事。
しかしながら、私は法律の改正については賛成である。
「法律」をその場のケースによってとらえ方を変えたり、曖昧な運用の仕方で、国民の混乱を招くよりも時代に合致した法律を策定すべきかも知れない。
「一派一絡げの刃物禁止論」ではなく、未成年者や、悪用が可能な製品の「販売の仕方」と「入手の仕方」に縛りをかける、インターネット社会の「今」を考え抜いた法律が必要であろう。
メディアに配布した資料 （２００８．０６．１０）
ダガーナイフについて
左右対称形の「剣／つるぎ」のような形状のものが多い。
ダガーには、ブーツ・ナイフやプッシュ・ダガーなどの種類がある。
短いものはブーツ・ナイフに分類することもある。
戦争のために設計・開発されたもので歴史は文明の発祥
とほぼ同時と考えられる。
戦争、主に第二次世界大戦までの白兵戦、接近戦闘術などに多く用いられた。
また小さなものは、ブーツナイフとも呼び、ギャンブラーが護身用に
携帯した。
設計や形状は刺突（しとつ）に特化されているため、切れ味は若干劣る。
現在では、ミリタリーマニアのコレクション・アイテムとしての流通が
大半であり、実用ほとんどなく、一部のハンティング用に限られる。
サバイバル・ナイフとの違い。
サバイバルは、最近のメディア露出のイメージとは違い、サバイバル・ナイフ
という文字の通り、戦場やアウトドアフィールドで「生き抜く」ためのナイフ
である。
これに対して、ダガーナイフやブーツナイフは、戦争のために開発されたもの
で、接近戦闘に特化された、非常に用途が狭いも殺傷力の強いもの。
刃体が１５�冖に�であれば合法で、輸入も国内生産も可能。
１５�儖幣紊任皀札譟璽轡腑鵝頁箸凌蓮砲�あるものはその長さを
引き算出来るので実際には、１８�僂凌呂鮖�つダガーも若干流通して
いる。
主に欧米、東南アジアで生産され、価格帯は大きく３系統。
主流のオリジナル１〜３万円程度。これらの類似コピーモデルが、
２〜３千円から購入できる。
また、歴史的なアンティークは十数万円に登る。
法律
規制強化の動きについては、サバイバルナイフのみを規制の対象にすれば、
凶器として別の料理用の牛刀やマグロ刀などの大型を使用するであろう。
これを、規制すると私たちはサシミや牛肉を食卓に並べることが出来なく
なるので、実際には規制は不可能であろう。
インターネット販売などの方法にしばりをかけるのが妥当。
今後は、単独ではなく、ネットなどによる複数による犯行が予測される
ので、警鐘をならしたい。
株式会社ＥＡＲＳ 取締役
フリーダムナイブズ中野ブロードウエイセンター店
代表 丹羽義典
新聞など紙面になるものは問題が起こりづらいのだが、テレビの収録に関しては、３０分以上の収録の尺に対して使用する部分が５〜２０秒程度である。
すなわち単語レベルで切り刻んでつないで使うことも可能なわけである。
なるべく長い尺の素材を撮影しておけば、つまり、如何様にでもインタビューの言葉を作り出せるし、極端に言えば「意図しない発言を創作する」ことも可能なのである。
編集のマジックで「発言の意図」も、ネジ曲がる。
発言自体に過激な表現は皆無でも、「刺突（しとつ）専用」など、遺族感情を逆撫でするようなワードを連発させることが、編集でいくらでも可能なのだ。
つまり、「世間の知る権利」という「報道」の使命や理念がネジ曲がれば、それにリンクして私の発言もネジ曲がる。
刃物を扱う業界の方々、そして趣味として愛好されている方々、そしてなによりも平和と文化を尊重した発言は、瞬時にして番組に「料理」されてしまうのである。
刃物業界自体の「イメージダウン」になる事件に短絡的につながる恐れと、この編集の言葉のリスクを追いたくないために、刃物業界の皆が口を閉ざす。
しかし、「報道」とは人のために存在する。
誰かがこれに応えなければならない。
「人の不幸をネタに、売名行為・・・。」というバッシングもあるが、これは思慮の浅い、愚かな発言である。
波及効果も考えずに無記名で発言が可能なメディアに「匿名」で無責任な発言をすることと、私の発言の「意義の重み」について論じるつもりは無い。
メディアに対し「発言の責任を持つ」という重みが違いすぎる。
今回の報道は、耳慣れない「ダガーナイフ」と「法律改正」というキーワードに集約され、政治の動きもこの次元やレベルである。
これは「危機管理意識」と「モラル」の問題を「ナイフ」と「銃刀法」との関係、すなわち「法律」と「物」の関係に簡単にすり替えてしまっている。
経済や雇用環境、社会情勢が「人の心」をゆがめていくことに対する対策を講じない。
ナイフを取り上げて、全ての道具そのものに潜む危険性を学ぶ機会を奪う。
政治が一見、監督・管理し易いシステムとして構築しようとしているものが、かえって取り返しのつかない状況を招いていることにまだ気づいていないのだろうか。いや、彼らは判っている。理想論より高報酬で簡便な仕事。
しかしながら、私は法律の改正については賛成である。
「法律」をその場のケースによってとらえ方を変えたり、曖昧な運用の仕方で、国民の混乱を招くよりも時代に合致した法律を策定すべきかも知れない。
「一派一絡げの刃物禁止論」ではなく、未成年者や、悪用が可能な製品の「販売の仕方」と「入手の仕方」に縛りをかける、インターネット社会の「今」を考え抜いた法律が必要であろう。
メディアに配布した資料 （２００８．０６．１０）
ダガーナイフについて
左右対称形の「剣／つるぎ」のような形状のものが多い。
ダガーには、ブーツ・ナイフやプッシュ・ダガーなどの種類がある。
短いものはブーツ・ナイフに分類することもある。
戦争のために設計・開発されたもので歴史は文明の発祥
とほぼ同時と考えられる。
戦争、主に第二次世界大戦までの白兵戦、接近戦闘術などに多く用いられた。
また小さなものは、ブーツナイフとも呼び、ギャンブラーが護身用に
携帯した。
設計や形状は刺突（しとつ）に特化されているため、切れ味は若干劣る。
現在では、ミリタリーマニアのコレクション・アイテムとしての流通が
大半であり、実用ほとんどなく、一部のハンティング用に限られる。
サバイバル・ナイフとの違い。
サバイバルは、最近のメディア露出のイメージとは違い、サバイバル・ナイフ
という文字の通り、戦場やアウトドアフィールドで「生き抜く」ためのナイフ
である。
これに対して、ダガーナイフやブーツナイフは、戦争のために開発されたもの
で、接近戦闘に特化された、非常に用途が狭いも殺傷力の強いもの。
刃体が１５�冖に�であれば合法で、輸入も国内生産も可能。
１５�儖幣紊任皀札譟璽轡腑鵝頁箸凌蓮砲�あるものはその長さを
引き算出来るので実際には、１８�僂凌呂鮖�つダガーも若干流通して
いる。
主に欧米、東南アジアで生産され、価格帯は大きく３系統。
主流のオリジナル１〜３万円程度。これらの類似コピーモデルが、
２〜３千円から購入できる。
また、歴史的なアンティークは十数万円に登る。
法律
規制強化の動きについては、サバイバルナイフのみを規制の対象にすれば、
凶器として別の料理用の牛刀やマグロ刀などの大型を使用するであろう。
これを、規制すると私たちはサシミや牛肉を食卓に並べることが出来なく
なるので、実際には規制は不可能であろう。
インターネット販売などの方法にしばりをかけるのが妥当。
今後は、単独ではなく、ネットなどによる複数による犯行が予測される
ので、警鐘をならしたい。
株式会社ＥＡＲＳ 取締役
フリーダムナイブズ中野ブロードウエイセンター店
代表 丹羽義典
私も刃物を文化を大切にしていきたいと思っております。
マスコミの取材に応じて頂き、感謝しています。
私は刃物を使った事件が起こるといつも、一般の一部の方々の偏見や、ただ話題性だけを前面にした歪んだ報道にとてもショックを受けます。
このブログを読み、深く感激し、私も刃物に対する意識を改めて引き締めていこうと思いました。
刃物に対する正しい認識を報道を見ている方々に分かって欲しいです。
これからも応援しております。
失礼しました。