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北朝鮮の貿易拠点、マレーシアにシフトか(下)

元金融制裁担当者インタビュー

-波紋は予想していたか。

 「中国(マカオ当局)がBDAの北朝鮮資金2500万ドルを凍結したのは予想外だった。BDAの口座が凍結されて以降も資金が続々と送金されてきて、最終的に2500万ドルになった」

-今回もBDAのケースのように強硬な措置が取られるか。

 「対北朝鮮制裁では全体として非常に強硬な措置が取られる可能性がある。しかし、BDAのケースのように米国が愛国者法(反テロ法)311条を具体的に適用するのは容易ではない。問題がある銀行の帳簿を漏れなく把握するほど、その銀行のすべての取引関係に精通していなければならない。米国の金融システムに脅威となると判断される必要もある。米財務省が同時多発テロ以降、311条の権限を行使したのは15回にすぎない」

-現在BDAのような銀行が存在するか。

 「当時BDA以外にも疑わしい銀行が幾つかあった。しかし、大半の銀行は財務省の勧告を受け入れ、内部管理を強化した」

-疑惑の対象となった銀行は主に中国の銀行か。

 「必ずしもそうではない。主にアジアに集中しているわけでもない。北朝鮮は04年までオーストリアで「ゴールデンスター銀行」を経営していた。オーストリア政府はBDAの資金凍結の1年前に当たる04年に自国の金融システムの脅威になるとして営業を停止させた経緯がある」

ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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