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芸能人の年金制度廃止、法改正や景気悪化で運営困難(2/2ページ)

2009年7月16日3時2分

写真:芸団協が6月に芸能人らに送った廃止を知らせる文書。専務理事で俳優の大林丈史さんは「脱退が相次ぐのを避けるため、事前に知らせることができなかった」。芸団協が6月に芸能人らに送った廃止を知らせる文書。専務理事で俳優の大林丈史さんは「脱退が相次ぐのを避けるため、事前に知らせることができなかった」。

写真:朝日新聞の取材に廃止理由を説明する俳優の大林丈史・芸団協専務理事。「加入者・受給者に大変申し訳ない。廃止は断腸の思い」=東京都新宿区朝日新聞の取材に廃止理由を説明する俳優の大林丈史・芸団協専務理事。「加入者・受給者に大変申し訳ない。廃止は断腸の思い」=東京都新宿区

 さらに、掛け金を運用していた株や債券が昨年来の金融危機で急落。資産はピーク時の3分の2に減り、今年5月末時点で約100億円。これに対し、廃止に伴い加入者や受給者に掛け金のみを返した場合の支払額は約98億円で、資産価値が今より減れば返せなくなる。芸団協専務理事で俳優の大林丈史さん(67)は「廃止をためらう時間的余裕はなかった」と話す。

 芸団協はすでに加入・脱退の手続きをやめ、株や債券の売却を進めながら掛け金の返還を始めている。大林さんは「大変無念だが運営を続ける方法がない。国はなぜ、私たちのような“助け合い年金”まで廃止に追い込むのか」と悔しさをにじませる。(富田祥広)

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