シオ、混合ダブルスでロンドン挑戦!北京五輪バドミントン女子ダブルス代表の潮田玲子(25)=三洋電機=が23日、公の場で初めて2012年ロンドン五輪への挑戦を明言し、池田信太郎(28)=日本ユニシス=との混合ダブルス結成も明らかになった。この日から富山県高岡市の雨晴(あまはらし)海岸で始まった日本代表の合宿に参加。苦悩の時期を乗り越え、美人アスリートが再び夢舞台を目指す決意を固めた。
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富山湾から吹く潮風と、一定のリズムを刻む波音の中、ただ黙々とダッシュを繰り返した。約2時間砂浜を走り続け、体はヘロヘロ。それでも潮田の目には、闘志が宿っていた。「また五輪に出たい気持ちがある。もう一度、あの大舞台に立ちたいし、挑戦したい」。それは公の場で初めて口にした、12年ロンドン五輪への決意表明だった。
“オグシオ”の集大成として挑みベスト8に終わった北京五輪後、引退か、現役続行か、なかなか気持ちの整理がつかなかった。一足早くロンドン挑戦を決めた小椋とは、昨年11月の全日本総合選手権を最後にぺアを解消。その後も現役続行こそ決めたが、ロンドンという大目標は口に出せないでいた。
きっかけとなったのは3月のナショナルチーム合宿だった。「下の選手たちと練習することが刺激になった。自分の経験を伝えたいと思ったし、自分も第一線でやりたいと思った」。“ポスト・オグシオ”を狙う後輩たちの必死の姿が、潮田の負けじ魂に火を付けた。
複数の関係者によると、潮田は混合ダブルスに転向してロンドン五輪を目指す意向で、パートナーは北京五輪男子ダブルス代表で、潮田と同じ福岡・九州国際大付高出身の池田信太郎。
“イケシオ”として、早ければ男女混合の国・地域別対抗戦、スディルマン杯(5月10-17日・広州=中国)でデビューする。国内での初戦は全日本社会人選手権(9月7-11日・千葉市)になる見込みだ。
雨晴海岸での代表合宿は05年以来4年ぶり。当時、潮田はアテネ五輪出場を逃し、北京への思いをより一層強くしていた時期だった。「4年前と比べても、気持ちはブレてない」。自らの気持ちを確認するかのようにそうつぶやいた潮田の瞳に、もう迷いはなかった。