存在意義 (復元記事)
テーマ:心の理論自閉症・アスペルガー症候群に存在意義はあるか。
人間は集団生活を行うように出来ている。だから、通常であれば、皆同じ方向へ自動的に(無意識に)動作する。
誰かが空を見上げれば、その視線の先を同じ様に追い、何か危険を感じれば、皆同じ方向に逃げる。
これらは、意識して行っているのではなく、すべて無意識、自動で行動しているのである。
常に、人間の判断が正しいとは限らない。
99%正しい行動であれば、その行動に従った大多数が助かるのである。しかし、残りの1%の事態もあり得る。
そんな時、皆の行動に取り残された自閉症のみが助かる。
このシステムによって、かろうじて人間という種別を確保出来るのである。
但し、その後きちんと増速するかどうかは、知らない。
実は、科学の分野でも同様な事を見受けられる。
科学の実験、実証は、常に先人の知恵の資産を受け継いで検証する。
しかし、どうしても実証が出来ない時、時に突拍子も無い方法、或いは、ミスから突破口を見いだす事がある。
ビルゲイツが、アスペルガー症候群の一例と広く言われているので、彼の例を考察すると、
当時、パソコンの黎明期、私達はパソコンそのものを作る事から始めていた。CPUを買ってきて、バスライン上の
信号から、それに合わせたロジック回路を組み、ハンダ付けしながら、本当の手作りだったのだ。
キーボードをつなぎ、CRTに文字列を表示出来るようにしたら、今度はこのパソコンを使える様に操作システムを
作る。この操作システムの事を、オペレーションシステムって言うんだな。
誰もが、自分に必要な機能を持たせた小さなオペレーションシステム(OS)を作っていたんだけど、
「ああ、誰かのシステム上手く利用出来ないかな」当時の技術者は皆そう考えていた。そして、
「金で済むなら、金出して買ってもいいよな」そう考えても、そんなもの、秋葉をうろついても無かった。
そんなとき、アメリカ各地で何人かが、ミニコン(当時はこう言った)用のOSの開発を始めていて、
その内の一つにビルゲイツが着目した。
その後の詳しいやりとりは知らないが、オヤジは会計士でビジネスの仕方を知っていたし、息子は最先端の
技術を知っていたから、なんだか上手く行ったみたいだ。
ビルゲイツは、日本のNECにそのOSの採用を決めさせ、その後の急成長があるんだ。
ちなみに、彼と私と、サッカーのラモスは、全く同じ年齢で、本当にリアルタイムに一緒に生きてきた。
彼の幸運は、アメリカから見たら遙かド田舎の、NECという企業に目を付けられた事にあり、
彼の日本好きには、この事も関係あると私は考えている。
とにかく、常識という、普通の人間を保護しているシステム(心の理論)を持たない代わりに、常識を突き破るという
非常識を、私達は持ち合わせ、その非常識は我々の常識なのである。
彼の場合は巨万の富を生み出した。 私の場合は、ちょっと気が利いた設計を生み出すのである。
だから、この辺に私達の存在理由があるのではないか。
私は、今のところこう考えている。 2007/02/17のブログ 復元記事