毎日記者ら二審も賠償命令 術後死亡めぐる記事出版東京女子医大病院で2001年、心臓手術を受けた群馬県の少女の死亡を「手術ミス」と報じた連載記事の出版は名誉棄損に当たるとして、元担当医が毎日新聞記者5人と発行元の集英社(東京)に計200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は15日、80万円の支払いを命じた一審東京地裁判決を支持、双方の控訴を棄却した。 判決によると、集英社は毎日新聞の取材班が02年1月から連載した新聞記事をまとめた新書「医療事故がとまらない」を03年に出版。元担当医は少女の死亡で業務上過失致死罪に問われたが、無罪が確定している。 柳田幸三裁判長は、毎日側が「ミスがあった」と報じる根拠とした病院の内部報告書について、連載終了から1年以上たった出版時点では、元担当医を無罪とした東京地裁判決や心臓などの関連3学会の報告書で疑問が示されていたと指摘。 その上で「連載後も追跡取材していれば、内部報告書の結論に重大な疑いがあることを知り得た。記者らが3学会の報告書などを検討せず、内部報告書の内容を真実と信じたことに相当の理由はない」と結論付けた。 元担当医は請求額を一審では1千万円としていたが、控訴審で200万円に減額した。 【共同通信】 |
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