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阿波の民話-音読シリーズ 子どもから大人まで
阿波の民話-音読シリーズ 子どもから大人まで
2007年1月1日から連載

再話・湯浅良幸(徳島民俗学会会長)

推奨・川島隆太東北大教授
【40】首切れ馬  
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 とんと昔(むかし)、あったと。

 晩(ばん)に子(こ)どもが泣(な)いて眠(ねむ)らんと、じいさんが

 「ほら、首切(くびき)れ馬(うま)がきよる。早(はよ)うねんと連(つ)れていかれるぞ」

 ちゅうておどかしたそうな。たいていの子(こ)どもは首切(くびき)れ馬(うま)ってきくとおとろしがったそうじゃ。

 昔(むかし)、土佐(とさ)の長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が阿波(あわ)へ攻(せ)め込(こ)んできた。ほのとき、ようけの寺(てら)が焼(や)かれ、侍(さむらい)や馬(うま)が殺(ころ)された。

 殺(ころ)された侍(さむらい)たちは成仏(じょうぶつ)でけんので、夜(よ)中(なか)に火(ひ)の玉(たま)になってふわりふわりと空(そら)を飛(と)ぶんじゃと。

 首(くび)を切(き)られた馬(うま)も晩(ばん)になると「シャン、シャン」鈴(すず)を鳴(な)らしながら走(はし)り回(まわ)るそうな。

 どこからどこへ走(はし)るんか知(し)らんが、多(おお)いときは首(くび)のない馬(うま)が何頭(なんとう)も連(つ)れだって走(はし)るそうな。

 ほれで「首切(くびき)れ馬(うま)がきよる」

 ちゅうと、子(こ)どもはおとろしがってすぐ眠(ねむ)ったちゅうこっちゃ。おーしまい。

◆注釈

【おとろしがった】怖(こわ)がった
【ようけの】たくさんの

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