教師論 | ||||||||||||||||||
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【良い教師になるための十箇条】 ・教師自身がまず“元気”をだせ。(まず自分の気持ちを楽にせよ) ・人のものを教える立場の人こそ勉強すべき。(教育関係の本は100冊以上は読むべし) ・学校以外の世界にも目を向け、世間を広く知り、政治、経済、文化など社会情勢をよく知ろう。 ・教師以外の知人・友人を作りる。(学校の大変さ教育の難しさを世間に広く知ってもらうための第一歩) ・他人の意見に素直に耳を傾ける謙虚な姿勢をもて。 ・難しいことを易しく教える。 ・つまらないことを面白く教える。 ・大切なことは身につくまで教える。 ・パッシブではなくアクティブな(屋外的、活動的、運動的)趣味をもて。 (映画を見るにしても自宅でDVDではなく映画館へ!山登り、スポーツ等屋外レジャーも) ・困ったことは抱え込まない!スクールカウンセラー、学校心理士、医師、塾講師など他の専門家と互いに協力しあろう。 |
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2003.1.30 | ||||||||||||||||||
0.おもしろくなければ授業じゃない | ||||||||||||||||||
「良い授業はおもしろくなければいけない」とはよく言う。しかし、こう言うと「おもしろければ良い授業なのか」という反論を受けるときがある。「逆」は成り立たないので注意して欲しい。最もここで言う「おもしろい」とは教師が授業中にパフォーマンスをしたり冗談を言ったりするという意味ではない。興味や関心を持たせるようなという意味である。これは特に理科や社会、時には算数・数学について言えることである。 社会ではクイズ形式にするのも良いだろう。それはクイズに答えるだけでなくクイズを作るという過程こそ勉強になるからだ。ほかにもシミュレーションをしてみると良い。外貨預金や株式をシミュレーションしてみると、実におもしろいし、そのためには経済や政治のことに目を向けずにはいられないからだ。 理科では何はさておき「実験・経験」してみることである。私は高校時代に、大学の研究室開放で「液体窒素」にさわったことがある。最もすぐに「手の回りに気泡ができ」、厳密にはさわったとは言えないのだが、実に貴重な体験をして感動した記憶がある。ほかにも、ペットボトルに、入り口より少し小さい直径の棒(先にボルトが垂直にはいるような穴が開けてある)を差し込み、棒の先に垂直にボルトを差し込んでペットボトルの中でナットで締めるという装置を作って、子どもたちにやらせてみたことがある。これには、ほぼ100%の子どもが食らいついた。普段理科が嫌いとかつまらないとか言っている子どもでもだ。「なんでだろう?」と考えることこそが理科教育なのである。
算数や数学の計算問題を解くときに、意外に通用するのが「競争する」ことである。 「計算問題20問を解くのに何秒でできるかヨーイ・ドンで競争します」 とか、 「3分間で何問解けるか競争します」 というのも時には有効である。これは特に低学年に有効である。 もちろん、計算が遅い子やもともと好きではない子がいるのでやるときには十分注意して欲しい。 |
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1.「しずかにしなさい!」と「先生の話を聞きなさい!」は教師の禁句 −児童生徒が先生の話を聞くようになるには− | ||||||||||||||||||
「しずかにしなさい!」と声を大にして言えば言うほど、授業が騒がしくなる。そういう悪循環に陥ることもあるでしょう。こういう時は、「押してダメなら引いてみる」ことです。 まず、子どもたちが「おしゃべり」をする理由を考えてみましょう。授業がつまらない、わからない、あるいは、やることがない、やることがあってもできないなどいろいろな要因が考えられます。ほかにも、つい遊んでしまうようなもの、鉛筆や消しゴム、などが目の前にある、誰かとおしゃべりができてしまうような状態にある、などなどいろいろあります。基本的には子どもたちに聞く姿勢ができてなければ、何を言っても上の空です。まず子どもたちを聞く姿勢にしましょう。そのためには、 1.へそをこちらへ向けさせる。 2.手に持っているものはすべて置き、手は膝や後ろに組ませる。 3.教師の目を見させる。 この3つの姿勢をとらせることです。その上で、話を始めればほとんどの子どもは話を聞けるはずです。 クラスが騒がしいと、教師もつい大きな声で何度も何度も言ってしまいがちですが、実はこれは逆効果の方が多いのです。クラスが騒がしければ、かえって小さな声で話してみる、何度言っても聞かないなら「一度しか言わない」、こういう「押してダメなら引いてみる」のもひとつの手です。もちろん、やっぱりまずは聞く姿勢を保つことです。 |
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2.「カウントダウン」をしてみる。 | ||||||||||||||||||
1.で示したように「聞く姿勢」を作り出すのに結構苦労する。いつまでたっても物をしまわないとか、となりとおしゃべりしているなどなど。こういうときは、はっきりと次にすべき事を伝えた上で、「10・9・8・7・・・」とカウントダウンをしてみる。こうすると不思議にも、子どもたちは慌てながら行動する。 |
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3.「わかった?」も教師の禁句 −自己説明効果−を使おう | ||||||||||||||||||
授業中、一生懸命説明しても、ちっとも理解していない。活動場面で教師の指示通りに児童生徒が動いてくれない。国語でも数学でも理科でも社会でも英語でも、記述問題や証明問題(文章問題)が解けない。こうしたことはままあることです。これらは、実はわかったようでわかっていないことからくる現象です。 心理学では、「自己説明効果」というものがある。これは、学習者の頭の中で混沌としたものを、学習者に説明させることで頭の中の知識や行動スクリプトを整理し知識の体制化を促す効果がある。もちろんある程度の既有知識が必要なのだが、生徒に「天智天皇と天武天皇と桓武天皇の違いを口頭で説明する」という活動をさせると、生徒は頭の中で3人の天皇の違いについてまとめ直すというプロセスがうまれる。このプロセスこそが生徒の頭の中の知識を整理することにほかならない。 記述問題や証明問題(文章問題)で全く白紙で手をつけない子どもは、書けないからできないのではなく、できないから書けないのだ。できないというのは、用紙に書く以前に頭の中で書くことがまとまっていないからである。こういうときも自己説明効果を使うとよい。「頭の中でまとめてみる→まとまったかどうか口で言ってみる→しっかりまとまったら書いてみる」こういうステップを踏まずにいきなり書くことのは無理なことでしょう 。 「筆者の気持ちが最もよく書かれているところはどこですか?」、「この問題を解くには、まずどの定理を使いますか?」、「織田信長は今川義元を倒した後、何をしましたか?」、こうした誘導尋問のような質問・発話に答えさせるのも、児童・生徒の頭の中を整理するのに適しています。 こちらの指示がしっかり伝わったかどうかは、一度伝えた相手に説明させてみるのも自己説明効果のひとつです。「まず始めに何をするの?」、「その次は?」、「注意することは?」、などなど。こちらが「わかった?」と尋ねても「うん」というあいづちしか返ってこないことがあるので注意したいです。 |
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