無事に計量を終えて挑戦者のネストール・ロチャと肩を並べる長谷川穂積(右)=神戸市中央区
「WBC世界バンタム級王座戦12回戦」(14日、神戸ワールド記念ホール)
王者・長谷川穂積(真正)の口から、ついにKO宣言が飛び出した。神戸市中央区のホテルで13日、前日計量が行われ、200グラムアンダーで一発パス。約12キロの減量を終え「とりあえずホッとしている」と笑顔を浮かべた後、「KOチャンスを多く作りたい」ときっぱり。日本ジム所属選手としては具志堅用高(現デイリースポーツ評論家)以来31年ぶり2人目となる世界戦4連続KO防衛を誓った。
これまでは約1年ぶり対戦となる右構えとの距離感に悩み「絶不調。KOは無理。言い訳も考えている」と語るなど、KO宣言は“封印”してきた。それがこの日は一転し「絶好調です。サウスポーと2戦した経験をミックスした戦いを見せたい」。苦しい減量を乗り越えたことで、絶対王者は自信を取り戻した。
指導する真正ジムの山下会長も「3、4日前からパンチの重さ、キレがここ3戦のものに戻ってきた」と笑顔。ロチャは右構えだけでなく左構えでも戦うが「(左に)スイッチしたら余計にえじきになるやろね」と、師弟そろってKO防衛に揺るぎない自信を見せた。