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脅迫:容疑の中国人2人逮捕、牧場宿舎にろう城 北海道

中国人研修生が立てこもった宿舎=北海道音更町で2009年7月12日、田中裕之撮影
中国人研修生が立てこもった宿舎=北海道音更町で2009年7月12日、田中裕之撮影

 12日午前6時ごろ、北海道音更(おとふけ)町豊田の葛巻(くずまき)牧場=葛巻信也さん(42)経営=で、中国人の農業研修生2人が刃物を持って宿舎のプレハブ小屋に立てこもっていると、葛巻さんの父(65)から帯広署に通報があった。2人は署員らの説得に応じて約1時間後に投降、暴力行為法違反(脅迫)容疑で現行犯逮捕された。

 逮捕されたのは李彭勝(20)と焦渭南(28)の両容疑者。2人は12日午前5時50分ごろから宿舎に立てこもり、葛巻さんに対して窓越しに包丁を見せつけたうえ、ガソリンのような液体を床にまいて「中国の領事館を呼べ」などと中国語で脅したとされる。けが人はなかった。

 同署などによると、李容疑者は09年5月、焦容疑者は08年8月から、千歳市内の団体を通じて派遣されていた。2人は「待遇が不満だった」と供述。労働条件が正当かどうか労働基準監督署などに確認しようとしていたらしい。一方、葛巻さんの父によると、2人の勤務態度が悪いため派遣元に相談していた。父は「労働基準法に基づいた労働条件だった」と話している。

 十勝日中友好協会(帯広市)の吉川昌之事務局長は「中国人研修生は増えているが、受け入れ団体などが労働条件の説明が不十分なまま来日させてしまうこともある。お互いが納得できる受け入れ態勢を築くことが急務だ」と話している。【田中裕之】

毎日新聞 2009年7月12日 14時23分(最終更新 7月13日 1時25分)

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