「着うたフル」違法配信容疑で運営会社摘発

　携帯電話に１曲まるごとダウンロードできる「着うたフル」を装い、ヒット曲を無許可で配信したとして、岡山県警生活環境課などは１３日、著作権法違反容疑で、岡山市のサイト運営管理会社「エーアールケイ」を摘発、同社社長隅川雅樹（３５）、会長藤井功年（４０）両容疑者＝いずれも岡山市＝を逮捕した。

　日本音楽著作権協会（ＪＡＳＲＡＣ）によると、「着うたフル」の違法配信で業者が摘発されるのは全国初。

　２人の逮捕容疑は共謀の上、会員制サイト「着うたキングダム」を運営。２００７年１２月〜０８年９月の間、大塚愛の「ロケットスニーカー」など４曲を不特定多数がダウンロードできるようにし、レコード会社などの著作権を侵害した疑い。

　県警によると、２人は容疑を認めている。

　サイトは今年４月時点で約６０００曲を公開し、約１０万５千人が会員登録。０５年１２月以降、延べ約９５万４０００曲が無料でダウンロードされていた。

　サイト運営にかかわっていた会社は計３社あり、いずれも隅川容疑者が取締役を務めている。県警は、サイト上のバナー広告を募り、多額の収入を得ていたとみて調べる。