傷官星 詳細 解説

傷官星の並びの十二運は休囚・中庸した方が、傷官星の悪い象意を抑える事になる。
傷官星と沐浴が同柱した場合に限り、凶象意を抑え切れず特に悪く働く。
旺相した十二運が並ぶと悪い作用が強まる。
傷官星に旺相した十二運が付くと、休囚・中庸した場合に比べ数倍以上の直感・焦燥感等の
アンテナが張られています。その為に芸術事や商売面でのインスピレーションが鋭くなります。
逆に それらを感情面でコントロールするのも難しくなるという問題も起きます。

傷官星は色んな条件が加味する事により、多彩な働きをするので、天干星の中で判断が微妙で
一番 難しい。(つまり、定義通りに判断しても 当たらない事の方が多い)

傷官星の象意とは、
頭脳、精神、感情・直感、発明・発見、焦燥感、争い、傲慢、孤独、自虐、手術、怪我、事故等。
先見の明あり。インスピレーションや芸術・技術等の天性に恵まれる。
人から型にハメらたり、集団や枠の中に居る事を嫌がる。ですので周りからみれば変わり者
見られてしまいます。
付けるという字を使っている所から、男性からみて官は子供、女性からみて官は男性
ですので、その運気を剋すると鑑ます。
釈尊直説の仏典アーガマの中に、
『口の中に刃物があり、毒がある』という一節があります。
言葉で人を傷付けたりしても、廻り廻って(因果応報)で自分自身に怪我の因縁を生じさせる事と
なる。という意味です。
ですので傷官星を持つ人は、口が悪く、身体に障害を受け易い。又、体にメスが入ったり、怪我に
遭いやすい。
傷官星を持つ人でも、今まで怪我をしていない人は、精神的な病気となる。
又は 子供の運気(男性)・夫の運気(女性)を剋する。どれかに偏る場合が多い。

命式中に傷官星が強く現れ、その凶象意を抑える財・印星が弱い場合、傷官星の凶作用の働きは
大きく分けて三つに分類されます。
1. 精神的障害
2. 肉体面の怪我 ・手術
3. 運命的 (男性は子息の運気を剋し、恵まれなかったり、生・死別の恐れあり。
        又は仕事・職業の変転。)
        (女性は配偶者の運気を剋し、結婚できなかったり、生・死別の恐れあり。)
全部の象意が出る訳ではなく、いずれかに偏る場合が多い。
どれとなるかは、はっきりと断言する事は出来ませんが、今までの私の鑑定データによると、
1の場合は、過傷官。
2の場合は、仮傷官 (食傷星が大過せず)
3の場合は、更に官星か比劫星が並ぶか、五行図の官星か比劫星が大過する時。
上記のの凶象意が発動します。

男性 (吉面 約40% 凶面 約60%)
女性 (吉面 約30% 凶面 約70%)


他の天干星との関係
 良い並び  正財星・偏財星
 悪い並び  比肩星・劫財星・敗財星・食神星・傷官星・正官星・偏官星
 剋されて発展する並び   印綬星・偏印星
財星と並ぶと、
傷官星の凶象意を流し、財星の働きを助け、財運が良くなります。
印星と並ぶと、
傷官星の凶象意を 抑えます。
頭は良いが精神的に内向し易い。
比劫星と並ぶと、
傷官星の凶象意が表に出ます。
怪我が多くなったり、怪我がない場合は精神的なストレスから焦燥感が強まる。
男性ならば、個性の強さから社会での人間関係が上手く行かず、仕事の移り変わりや転勤等が
多くなる。又、子供の運気を剋する。
女性ならば、男性関係が上手く行かず、離婚等の生・死別にあう。又、男性の運気を剋する。
食傷星と並ぶと、
仮傷官となり、傷官星の凶象意が表に出ます。
怪我が多くなったり、怪我がない場合は精神的なストレスから焦燥感が強まる。
男性ならば、個性の強さから社会での人間関係が上手く行かず、仕事の移り変わりや転勤等が
多くなる。又、子供の運気を剋する。
女性ならば、男性関係が上手く行かず、離婚等の生・死別にあう。又、男性の運気を剋する。
官星と並ぶと
傷官星の凶象意が表に出ます。
怪我が多くなったり、怪我がない場合は精神的なストレスから焦燥感が強まる。
男性ならば、個性の強さから社会での人間関係が上手く行かず、仕事の移り変わりや転勤等が
多くなる。又、子供の運気を剋する。
女性ならば、男性関係が上手く行かず、離婚等の生・死別にあう。又、男性の運気を剋する。


各柱における傷官星の象意解説
年柱  父の運気を剋し、意見・対立を起こし易い。父母と早くに別れます。
 特に怪我で体に傷が残る。(旺相で財・印星と並ばない場合)
月柱  兄弟との仲が悪い。又、兄弟との遺産相続問題に起こり易い。
 女性
 美人が多い。感情家なので、結婚生活に問題が起きる。
 夫の運気を剋する。
時柱  晩年に怪我や手術等により、体にメスが入る。
 晩年は孤独であるか、長命は難しい。
 男性
 子供の運気を剋し、病弱だったり、早くに生・死別したりします。
 女性
 夫の運気を剋し、早くに生・死別したりします。


天干星上に傷官星を持つ人の基本的な性格

他人から見ると変わり者が多い。妄想・空想癖がある。
感受性が強く、相手の心を見抜く才能がある。
集中力があるが、悪くすると一つの事に集中すると周りが見えなくなる。視野が狭い。
勘が鋭く、一を聞いて十を知る様な洞察力に優れている。
プライドが高いので、心から人に頭を下げて頼む事が出来ず、自らの器用さを活かして自分で何事も
やらないと気が済まない。又、他の人が やった雑な作業など、傷官星の美的センスが許せない。
記憶力が良く、特に つまらない事・どうでもいい様な事程 よく覚えている。
この星を持つ人は、その日にあった事を 心の中で咀嚼する癖があり、嫌な事や傷付けられたりすると
恨みがましく いつまでも忘れる事が出来ない。この辺りがノイローゼになり易い所以である。

16/9/14 更新
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