13日に開幕する将棋の第50期王位戦7番勝負(西日本新聞社主催)を前に「王位戦半世紀祝賀会」が6日、東京都文京区のフォーシーズンズホテルで開かれた。深浦康市現王位、羽生善治名人ら、故人の大山康晴初代王位を除く歴代王位10人をはじめ、石橋幸緒女流王位ら女流棋士も出席し、多くの名勝負を生んだ王位戦50年を祝った。
米長邦雄・日本将棋連盟会長が「新聞は将棋という文化を支えている。学校教育に将棋を取り入れる運動を進めるなどして応えたい」とあいさつ。西日本新聞社の川崎隆生社長は「将棋という文字の文化を伝えることは新聞の役割」と述べた。
歴代王位が次々に登壇し、羽生名人は「王位戦は、暑い季節の熱い棋戦というイメージ。北海道から九州まで転戦する中で、それぞれの土地の風物に触れるのが楽しみでした」と振り返った。歴代王位を代表し、第2代の内藤國雄九段が石橋女流王位から記念の花束を受け取った。
来賓として出席した作家の渡辺淳一さんは「50期を迎えるまでには関係者のたいへんな努力があったと思う。もう50年続けないともったいない」と祝辞を述べた。
最後に、今期3連覇を目指す深浦王位は「昨年までの羽生さんとの激闘を糧にぶつかっていきたい」、挑戦者の木村一基八段は「体調を整えて悔いのないように頑張りたい」と決意表明した。
=2009/07/07付 西日本新聞朝刊=