1999年07月13日

第531話「卒業、そして、想いの行方XLV」

テーマ:卒業、そして、想いの行方
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静香からの着信。


彼女からコールがかかれば…

今まではどんなに忙しくたって、
疲れなんか一瞬でふっとぶほど嬉しくって、


「もしも~し、しーちゃん?
俺、俺、ヒカルさんだよ~♪」


超ハイテンションで電話に出てたけど…







今日は…





静香の名前を目にした途端、





なんていうか…


どう表現したらいいか
ちょっと思いつかないんだけど、



ただ…


ため息しか出てこないっていうか…


正直…


うんざりって感じだった…











喧嘩してるわけでもないのに…


静香からの電話をこんな風に思ってしまう自分自身に
すごい嫌悪感を覚えながらも、

どうしてもそれを消すことが出来なかった。














震え続ける携帯に表示されている
静香の名前を見つめながら…


ほっとくか…


そんな考えさえ頭を過ぎるわけで…












悩むこと10秒ぐらい…


それでも震え続けている携帯に…
















(_ _|||) ハァ…





仕方なく出ると…






「あ、せんせぇ♪
出るの、遅いぞ~(笑)」




いつもと変わらない静香の元気な声。


一昨日までの俺なら、
この声に癒されて、一瞬で元気になっていたはずなのに、


今日は…


無性に苛立ちだけが募ってくるわけであり…









「わりぃ…
ちょっと仕事がたてこんでて…」



油断すると声を荒げてしまいそうになる自分を
必死に抑えながら答えると、



「せんせぇさ、昨日どうして電話もメールもくれなかったの?」



「え……」



「もしかして、浮気しちゃったりとか~?
もう、許さないぞ~(笑)」




「………」










込み上げる怒り。



俺の体中のいたるところに散らばっている感情が、
苛立ちを通り越して、怒りに膨れ上がってた。








分かってる…



分かってるさ。

静香にはなんの罪もないってことぐらい。



静香はなにも悪くない。
彼女はなにも知らないのだから。


なにも知らない静香が無邪気に振舞ったって、
全然悪くないし、


むしろ、昨晩一緒に喋ろうっていう約束を
勝手にやぶって、連絡すらしなかった俺を

冗談っぽく笑ってくれてる彼女に感謝こそすれ、
俺が怒れる道理なんかどこにもないことぐらい…



俺だって分かってるんだから…

















でも…






それでもどうにも出来なかった…






あまりにも巨大になりすぎた『感情』を
俺のちっぽけな理性では抑えることなんて

到底不可能だった…















それより怖かったのは…


このまま話してると、
また変なことを口にしそうな予感がしてさ…


静香のことを傷つけるようなことを
口にしてしまいそうな気がして…



とにかく今は電話を切ってしまいたい。

余計なトラブルになる前に
さっさと電話を切ってしまおう。

その思いで、




「悪いんだけどさ…
今、すごい忙しいからさ…

電話切っていいか…?」



ちょっと強引にしめようとしたところ…



「あ、ごめん…」



本当に申し訳なさそうに謝る静香。



「そうだよね、仕事中だもんね…
ホントごめんね」




「………」



「今晩にでもまたかけるね。
じゃ、お仕事がんばってね」



今晩…



今晩は…

美沙のお通夜に行かなきゃいけなくて、
そんな時間の余裕があるのかどうか疑問だったし、

ってか、そんな気分になれるわけないことぐらい、
考えるまでもなかったわけで…






「今晩は…ちょっと…」



「え? 無理そう…?」






「うん、無理だと思う」


そう言おうとして…

ハッと思ったのは…




無理といえば…



「なんで? なんかあるの?」



たぶん聞いてくるだろう。


昨晩に続いて二日連続で電話できないってことは
今まで一度もなかったから、

静香じゃなくたって、アレ?って思うに決まってる…






そしたら…





美沙のことを言わなきゃいけなくなる…







飲み会、とか、仕事で忙しい、とか嘘をつけなくもないけど、

美沙のお通夜という大切な日を、
くだらない嘘でごまかすのは、

なんか…

美沙を汚すみたいで嫌だった…





だからって…






今、美沙のことを静香に話す自信なんてなかった…






静香がどういう反応を見せるのか
全然分からなくて、とても話す勇気なんてなかった…









「なんで? なんでせんせぇが、
美沙さんのお通夜に行く必要があるの?!
別れた奥さんのところに、
なんでせんせぇが行かなきゃいけないの?!」




もしもそう言われたら、

俺は…

どう返答すればいい…?



もちろん静香は内心はどうあれ、
そんな冷たいことを言うような子じゃないって思ってる。



「そっか…」



黙って頷く子だって思ってる。





でも…


きっとこのことは、静香の胸の中で
深く深く刻まれるに違いなくて、

そうでなくたって、俺がまだ美沙に対して
気持ちが残ってるんじゃないかって
疑われたばっかりなんだ。











あと…




もう一つ懸念しているのは、


静香の前で美沙を想って…












俺が泣いてしまうんじゃないかっていう不安。







静香に美沙のことを聞かれたら、

我慢できる保障なんてどこにもない。








だから…



出来ることなら、静香にはなにも言いたくなかった。














「今晩は…
ちょっと遅くなるかもしれないけど、

帰ったら必ずかけるから。
だから待っててくれないか?」



それが、俺の出した結論だった。


静香は…



「忙しいんなら無理しなくていいよ?」



そう言ってくれたけど、



「大丈夫。
今日は絶対かけるから」



俺のせめてもの静香への誠意だった。


静香は、
「うん♪」と明るく頷くと、



「無理だけはしないでね。
じゃ、またね♪」




俺の身体のことを心配してくれてさ…









本当にいい子だなって思う。


俺なんかにはホントに勿体無いぐらい
いい子だなって思う。




俺のことを健気に想ってくれてるこの子を

俺は絶対に幸せにしなくちゃいけない。









なのに…











俺…は…





























電話を切ったあと、


飲みかけのコーヒーを手に取ると、

溶けて少し小さくなった氷が、
ぽちゃんと液体の中に沈んでさ…


コップを軽く左右にふると、
それらが液体のなかで動き回って
コップにあたってカランカラン音をたてるのが、

また無性に空しかった…












静香のことを愛しているのに…








静香のことだけを愛しているはずなのに…









どうしてこんなにも…






美沙のことを考えるだけで
涙が零れ落ちてくるのだろう…






どうしてこんなに、
身を切られるほど辛いのだろう…











街中でティッシュ配りをしているバイトの
若い子からもらったやつで
あふれ出る涙を拭きながら、

だんだんとぬるくなっていくコップについた水滴を
ぼんやりと眺めていました…



【問題】
その後、時間になって教室を出た俺は
お通夜に向ったわけなんですが…
駅に向ってる途中で震える携帯。
画面を見ると…

え………!?

それはあまりにも意外な人物からで、
衝突な
『真実』を知らされることになるとは、
思ってもいませんでした…

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コメント

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1 ■つ、次~!!

あぁぁぁ、続きが気になるぅ~。

2 ■無題

静香さんのことは 好き で
美沙さんのことは 愛してる

だからだと思うけど。

誰だって新しくて気持ちに応えてくれる方へ行くよね。

3 ■うんざりする気持ちは・・・

初めまして。美砂さんが元気で、幸せであってこその、静香ちゃんとの関係だから、その様な気持ちになるのでしょう。

4 ■無題

切ないね。。きっとしいちゃん、真実を知っても何も言わないと思う。いまさら行っても仕方ないけど。。

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