酒酔い運転をしたとして鶴岡署は10日、長井市今泉、県置賜総合支庁農村整備課職員、田村求容疑者(56)を道交法違反(酒酔い運転)容疑で現行犯逮捕した。5月以降、県と県警職員の飲酒運転での逮捕・検挙は4件目。今月8日に山形署巡査長が道交法違反(酒気帯び)容疑で逮捕されたばかり。
逮捕容疑は、10日午前10時55分ごろ、鶴岡市早田の国道7号を酒酔い状態で乗用車を運転したとしている。容疑を認めているという。同署によると、田村容疑者は対向車線にはみ出し、大型トラックと接触する物損事故を起こした。アルコールのにおいや足元がふらついていたことを署員が確認し酒酔い運転が発覚した。田村容疑者は、まっすぐ歩けない状態だったという。【浅妻博之】
置賜総合支庁などによると、田村容疑者は、71年4月、農業土木技術職で採用され、06年4月から置賜総合支庁農村整備課施設管理専門員(課長補佐級)。6日から鶴岡市七五三(しめ)掛(かけ)地区地滑り対策で庄内総合支庁に緊急応援派遣され、交代で水抜き井戸掘削工事の現場監督をしていた。10日は非番。前日の9日は午前0時半からの勤務だったが、「時間を勘違いした」として出勤してこず、有休扱いとなった。8日の非番と合わせ、3連休目となっていた。
6月20日の園芸試験場臨時職員の酒気帯び運転を受け、県は22日に飲酒運転撲滅への具体的取り組みと指揮監督を命じる通知を出したばかり。今月中にも各職場から策を提出させる予定だった。
吉村美栄子知事は「非常事態」を宣言。「職員一人一人に確実に浸透する実効性ある具体的な取り組みを早急に進める」としたうえ、「飲酒運転が繰り返され、今はおわびの言葉を繰り返すしかできない」とコメント。佐貝全健県議長は「信頼を失墜させ極めて遺憾」とした。【近藤隆志、林奈緒美】
毎日新聞 2009年7月11日 地方版