群馬県警桐生署は9日、他人名義の通帳をだまし取ったとして詐欺の疑いで、桐生市西久方町、ハローワーク前橋職員前田正博容疑者(44)を逮捕した。
逮捕容疑は5月20日、不正に入手した他人の住民票を使い、桐生市の銀行に口座を開設、通帳1通をだまし取った疑い。
桐生署によると、前田容疑者は「求職者の住民票を使ってだまし取った。転売しようとした」と供述。逮捕時にほかにも他人名義の通帳を5通持っており、振り込め詐欺にかかわっている可能性もあるとみて調べている。
前田容疑者は9日午前、桐生市の銀行で口座から金を引き出そうとしたが、名義人が差し止めを依頼しており、不審に思った銀行が通報した。
群馬労働局によると、前田容疑者は障害者雇用などを事業主に指導する業務を担当していた。「雇用情勢が厳しい中、職員が逮捕されたことは遺憾。利用者に多大な迷惑を掛けおわびする」とコメントした。