県南部の児童養護施設の男性職員(26)が、入所している高校2年の少女(16)と4月上旬、複数回にわたって性的関係を持っていたことが5日、さいたま市への取材で分かった。男性職員は、市の指定管理者として施設を運営する社会福祉法人の理事長の長男で、理事長は市側に辞意を伝えているという。
市によると、男性職員は04年から宿直補助員として夜間勤務。今年4月、少女のアルバイト先に行って自宅住所を教え、訪れた少女と性的関係を複数回持った。少女が施設の友人に明かし、職員も事実を把握。施設は4月17日付で男性職員を解雇した。報告を受けた市は「自宅に入所者を入れない規則などが徹底されておらず、研修や指導が不十分」として児童福祉法に基づく改善勧告をし、改善計画書提出を命じた。
施設側は6月24日、施設長の減給5%(1カ月)などを含む改善報告書を提出したが、市は「処分が甘い」ととして再提出を求めている。【稲田佳代】
毎日新聞 2009年7月6日 地方版